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山田隆志先生

(山田隆志先生)

 新しいかたちの教育理念を掲げ1991年に新設されたグラフィックデザイン科はその後95年に名称をビジュアルデザイン科に改め時代に呼応しながら今年、節目としての10周年を迎えました。

 当時、若尾真一郎先生が中心になりスタートした創形のデザイン教育は、デザインの現場から多くの著名な先生方を講師として招き、常にリアルタイムなデザインを学べるそれまでにない斬新なものでした。私は、親友でもあった故牧野仁輝先生の後任として97 年に非常勤講師を引き受け、若尾先生が退かれたあと1999年より主任として多くの先生方のお力添えをいただきながら現在のデザイン科を受け継いでいます。

 2000年の4月に歴史ある国立校から池袋の新校舎に移転した創形は、都市型の専門学校として新たにスタートし、危惧していた移転にともなう環境の変化にも大きな問題もなく学生達もすっかりここ池袋に馴染んでいます。デザイン科にあっては教育空間を東京の中心部に移すことで、大都会に集中する多くの情報をタイムリーに収集できたり、デザイン関係のイベントやエキシビジョンへの参加を含めたコミュニケーションの活性化等、そのメリットは計り知れないものがありました。国立校では困難だった授業も池袋校では可能になるなど、授業形態も大きく変わりつつあります。このような劇的な環境の変化はデザインを学ぶうえでの学生の意識とモチベーションにも少なからず影響が出ています。

 現在、デザイン科には128名の学生が在籍していますが、少数の学生に対して年間に100人近い講師の先生方が指導にあたり、様々なジャンルで魅力あふれる個性的な授業が日々行なわれています。このように創形ならではのクオリティの高いカリキュラムは、個人レベルできめ細かく指導にあたることで十分な基礎的能力を養い、クリエィターとなるべく柔軟な意識と発想力、表現力を個々の学生に身に付けさせています。

 現在のデザインを取り巻く状況は10 年前とは大きく変化し、情報化社会の渦の中で方向性がきわめて不透明になっています。この変化にとむ社会状況の中でこれからのデザイン教育をどのように位置づけていくか。節目をむかえたデザイン科のこれからは次の10年に向けてのカリキュラムのさらなる充実と時代に即した柔軟な指導力が求められることと思います。
                                                       

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