サナザナダルマ 19号
50Ldarma19

 無相の絶対者がカイラサ山(ヒマラヤのシヴァの住居)やヴァイクンタ(ヴィシュヌの国)にとどまり降臨しないならば、凡人は神のめぐみにあずかることはできないでしょう。化身ラーマは、すがたをもってあらわれ無相の神を人々が体験できるようにと、人間のすがたをとって降臨しました。人々が神に容易に近づくことができるからです。

  神の本性を理解する努力をしなさい。「ダイヴァムマーヌシャルーペナ」(人のすがたをとって降臨する神)と経典に記されています。神が人間のすがたをとって降臨するときにのみ人々は神を体験し歓喜する機会をじゆうぶんに持つことができます。人間の生命が昇華されるならば人は神と化します。

  「生命×無限」は神です。ヴィラータ スワルーパ (宇宙としてのすがた)は「身体×無限」です。ヒラニアガルバは「こころ×無限」です。神・ヴィラータ スワルーパ・ヒラニアガルバは特別の場所に存在する個別の実体ではありません。三者は人のうちに存在します。すべての宗教は人々にかれらがそこから生じた根源であり、かれらがそこに戻る根源を認識させるために生じました。              
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Sanathana Sarathi June1991