サナザナダルマ 9号 |
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インドの国にはむかしから聖人聖女があらわれています。そして現在もなお神のごとき魂をもつ多くの聖者がインド各地で人々の尊敬をあつめています。そのひとりに南インドケララ州のキロン地方、ヴァリカヴにマータ アムリタアーナンダマイ(至福の聖母)がいます。 幼名はスダマニ(清らかな宝石)と呼ばれたかの女は1953年9月27日にある漁師の家に生まれました。家系をたどれば祖先は有名な『ヴェーダ』学者であるシュリ ヴェーダ ヴィヤーサの母、漁師サテイアヴァテイと結婚した聖者パラサラにさかのぼることができます。 スダマニの両親はたいそう信仰深く、神をおそれ、クリシュナの熱心な信者でした。 かの女は一生懸命にはたらき、つねにこころのうちでクリシュナを想っていました。あるとき、飢え死にしかけている人を見たスダマニは自分の家にもわけてあげる食べ物がなにひとつなかったので、母のたいせつな金の腕輪をかれらにあたえました。それを知った父親ははげしく怒り、木の幹にスダマニをしばりつけ情け容赦なく打ちすえました。やわらかなスダマニの肌からは、血が流れ出ました。 しかし、スダマニはひとつも両親をうらまず、両親と親戚の人々の幸せをつねに祈っていました。 そんなに幼いスダマニがどうして解脱の境地に達することができたのかと尋ねられると、かの女はやさしく答えるのです。「わたしはつねに神の御名を何よりも好ましく思っていました。そのような性質だったので、吐く息吸う息ごとに、わたしはつねに神の御名を唱えつづけていました。」 どこに行こうとも、どのような仕事をしていようとも、神のみこころはつねにわたしのこころにあったのです。ひとときの絶え間もなく信愛の念をもって神を憶念することこそ、修行者にとって神我顕現のこの上ない助けです。パルヴァテイ ナラヤナスワミ |
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Sanathana Sarathi Feb. 1988 |