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マーゴ(“Z”)
え!? 『グロリア』がつまらないって? シャロン・ストーン版と勘違いしてない? 目だいじょうぶ? 頭打ってない? それとも覚せい剤?
ジーナ・ローランズ主演の『グロリア』(元祖! ジョン・カサヴェテス監督)ならば、わたしは常々『緋牡丹博徒』(註3)(お竜さん)と双璧をなす“闘うフェミニズム映画”と絶賛しているくらいなのになあー。『レオン』(註4)の元ネタ(つまりはパクリ)がアレって知ってました? 主人公とその連れ子、性別ハメ替えてるだけだからね(笑い)。
『ニキータ』も元祖に限る! ジェーン・フォンダの娘(ブリジッド・フォンダ)バージョンはダメ。
ハリウッドなんかダメですよ。リュック・ベッソンもハリウッドですっかりダメになったが、毒されたというより、あの人はそれだけのもんだったのだろうな。
以上、「マーゴ(“Z”) の映画放談」でした(笑い)。
*追伸
『ショーガール』はDVD買いましたよ。でも、観ないで捨てました。
ハリウッドなんてダメですよ(笑い)。
H. チコ
“Z”さんがデイズニーランドを嫌っているのは知ってたけど、ハリウッドも全否定ですか。昔の古き良き時代のハリウッドも?……「風と共に去りぬ」や「雨に唄えば」などの名作もダメなの?
ところで上の絵のコメントは……(ここで恩着せがましく)いちおう“Z”さんのために画いたつもりだったんだけどなぁ。
マーゴ(“Z”)
ここでは偏見含めたハリウッド嫌いも……でも変な議論にはしません。
じつはバーホーベンの『ショーガール』はDVD機を買って最初のソフト。美麗さを試し見てみようと、それならばとエロ度が高そうなのを選んだのです。チコさんにいわれて、ちょっと見ずに捨てたこと悔やんでます(笑い)。
一つ訂正。
きのう「『お竜さん』と双璧」とかいいましたが、対極といえるかも知れませんね。それは『グロリア』のリアルさゆえに――。藤純子(現冨司純子)=お竜ねえさんは細腕、また小太刀1本でバッタバッタ大の男を退治るけど、ほんとだったらそうはいかないもんね(笑い)。
それをジーナ・ローランズ=グロリアねえさんは敵のマフィアとまみえる際には眉間に筋浮かべてびりびりし、脅しておいてサッと逃げる。組んずほずれつなど女手一つじゃ無理だからね。当然、撃ち合い場面は少なく、アクションは地味でした。
カサベテス(監督)もたしかアンチ・ハリウッドだった。だから、そういうリアル度・地味度からいえば、ベッソンが踏襲したのは派手なアクションの『レオン』よりかは『ニキータ』のほう。あれもヒロインが一人目をヒット(暗殺)するとき、ぴりぴりした感じで凄く怖い場面だったですからね。
見ないことまで見せる……つまり、視点をあっちこっちに置いて、なんでもかでもアクションなら発車オーライで見せる派手好きがハリウッド流なんです。『ニキータ』ハリウッド版は主人公が見ていない爆破シーンまで見せてしまった。
おなじハリウッド行っても『Z』(註5)が代表作の、ギリシャ出身のコンスタンチン・コスタ=ガブラス監督なんか、まったく自己流を変えなかったですからね。
チリ・クーデターのさなかにアメリカ人青年が失踪し、その真相を追って青年の妻と父親(ジャック・レモンが最高に泣かせた!)が戒厳令下の現地に飛んで絶望的な結末を迎える『ミッシング』(註6)の回想シーン!……クーデター描写で、伝聞をまじえたすこし距離感のある目撃描写だったんですが、そのリアルさ、怖さったらなかったですよ。
「マーゴ(“Z”) の映画放談・2」でした(笑い)。
*はげしく追伸!(爆)
> いちおう“Z”さんの為に画いたつもりだったんだけどなぁ……
自分のいいたいことしか頭にない、ためにうっかり見過ごした、わたしの悪い性格でした(笑い)。
m(_ _)m
ありがたく戴きます。ウチのサイトに飾らせてもらっていいですか?
H. チコ
「決定的にB型だ!」というタイトルでお返事しようと思っていたのに、先を超されちゃいました。
それにしても正に趣味嗜好の相違というか……『Z』はお金もらっても見に行きたくない映画だし、「緋牡丹お竜」シリーズも一本も見たことありません。『ミッション』(ママ) は記憶にないです。
映画って基本的にお金払って夢を買いに行くものだと思っているから、監督の独りよがりや見終わって後味の悪いのはイヤなんです。『Z』ってスゴ〜イ後味悪かったでしょう?
フランスやイタリア映画に比べてアメリカ映画ってハッピーエンドでしょ、映画館を出る時に感動と夢と希望で心ウキウキというのが好きなんです。暗い現実や社会を知るのは、本や新聞で充分ですからね。
でも最近は映画自体がつまらなくなって殆んど映画館には足を運ばなくなりました。作る側に才能ある人がいなくなったんでしょうね。
以上『チコの映画放談・2』でした。
*追伸
> ウチのサイトに飾らせてもらっていいですか?
もちろん、そのつもりで画きました。
マーゴ(“Z”)
> 監督の独りよがりや見終わって後味の悪いのはイヤなんです。
〈独りよがり〉なんかじゃないですよー、チコさん(汗)。
「暗くなければ映画じゃない」といった人がいますが、もちろん駄洒落じゃありません(爆)。「哀しいほどあとに残るもの」といったのは故木下恵介監督です。
> 『Z』ってスゴーイ後味悪かったでしょう?
チコさん、暗いなかにたった一つだけ瞬く灯(ともしび)というのは、じつは燦然(さんぜん)と輝く希望の灯し火(ともしび)でもあるんですよ。
『Z』のラスト憶えてますよ。あのシーンだけは何十編も見ましたからね(笑い)。
ギリシャで“Z”と呼ばれる反戦派議員(イヴ・モンタン)が暗殺され、多分チコさんも好きなジャン・ルイ・トランティニャンの判事とジャック・ペラン――ちなみにペランは本作では出演のほか製作もしており、いまでも『WATARIDORI』や『セプテンバー11』など、意欲的な社会派作品を数々生みつづける現役映画人でもある――が扮する記者が真相追究に奮闘、軍と政府の関与をあばき、暗殺者を芋づる式に摘発。結果、つぎの選挙は非軍事色の革新派勝利、と見えたそのとき――ここから一気呵成のラスト。ペランのニュース解説はパターを示し「軍はクーデターで政権を掌握,証人を次々抹殺……」と語るが、そのペランの顔も静止画となり、女性アナウンスで彼が公文書秘匿の罪で逮捕されたことを報ずる。そして戦車が街を蹂躙する静止画面に軍政権が布告した禁止項目をつぎつぎ読み上げる。「サルトル、ピンター、ロングヘアー、ミニスカート、ロシア式乾杯、報道の自由……」と延々つづき、最後に「“Z”の文字。なぜなら“Z”は古代ギリシャ語で“彼は生きている”の意味だから」としめくくる。
いつかまた人々の連帯と結束で自由を勝ち取れる日がくる、そこにはそんな願いが込められているのです。わたしはこのラストシーンを“希望”の一灯として生きてきました。映画は、だから素晴らしいのです。
『マーゴ(“Z”) の映画放談・3』でした。
*熱く、烈しく追伸(笑い)
ところでチコさん、『ミッション』じゃないよ、ローランド・ジョフィ監督の同名映画はあったけど(註7)(あれも超暗い!=爆)、でも、わたしがいったガブラス監督の映画題名は『ミッシング』。
H.
チコ
『Z・“Z”・少年Z……?』
大昔……まだテレビが白黒だった時代、武内つなよし(確か『赤胴鈴之助』も描いていたかと……)という人が書いたマンガがテレビ化されました。題名は『少年ジェット』。愛犬シェーンを連れバイクにまたがり、スーパーコルトという光線銃で悪人をやっつけるというお話でした。
その敵(かたき)役がブラックデビル(明石家さんまじゃないよ)といい、外人(っぽい)が演じてましたが、ワザと外国訛り(ってどういうの?)で少年ジェットのことを「ゼット」と呼んでました。
今までの話とは関係ないのですが、Zつながりでフト思い出したものですから……。念のために言っときますが、当然この話は人から聞いた話ですよ。その時代にリアルタイムで見たわけではありませんよ!
話を映画にもどすと、わたしも以前は映画館によく行きました。小さいときから映画好きの母や近所のお兄ちゃんに連れられて、洋物和物手当たりしだいに観た記憶があります。
なにを観たかというと年齢(とし)が判ってしまうので言いませんが、1960〜80年は正に映画の盛衰史でしたね。
才能溢れるスタッフ・キャストがどんどん現われてきた60年から70年前半、急に衰退していった70年後半から80年代。私は決してテレビのせいで映画の光が消えた(まだ消えてない?)とは思いません。映画自体がつまらなくなったから、それは才能のある人間が映画界にいなくなったから、だと思うのですが。
しかし“Z”さんの思い入れは私の比ではないかもしれませんね。純粋に楽しむために観るだけのわたしに対し、“Z”さんはそこから社会や現実を学び取る姿勢があったのでしょう。筋書き通りの娯楽作は、ただ与えられるだけなので敬遠したのではないですか。
しかし、いくらリアルに描こうが、戦争映画にしろ西部劇にしろ純愛モノにしろ、しょせんは作り物です。やはり現実とはかけ離れた部分があり、またそれが映画の良さでもあるような気がします。
ということで、わたしにとっての映画は誰がなんと言っても、ヤッパリ勧善懲悪のハッピーエンドだなぁ……
そうだなぁ、アンハッピーエンドで心に残った映画って何だろう? 好きな映画は次々に浮かんでくるのだけど、暗いラストは一本もないなぁ。
最後に“Z”さん、私たちのような往年の映画ファンが、再び映画館に足を運ぶような時代はもう来ないのでしょうか……。
(註1)『ニキータ』
警官殺しの不良娘が処刑を免れる代償として政府の殺し屋に仕立てられ……。教官から進級祝いにレストランでプレゼントされたのが拳銃とサイレンサー! その一人目を仕留める緊迫と必死の脱出アクションは本篇中の白眉。1990年フランス作品/リュック・ベッソン監督/アンヌ・パリロー主演
(註2)『グロリア』
麻薬の横流しがばれてマフィアに殺された友だちの子を預かる羽目になったヤクザの情婦。最初はわがままな男の子に手を焼きつつ、やがて情を通わせるまでの機微の細やかさが、命を張って戦うラストに強烈な説得力を持たせる。1980年アメリカ作品/ジョン・カサヴェテス監督/ジーナ・ローランズ主演
(註3)『緋牡丹博徒』
本作を筆頭とするシリーズは全8作。悪徳ヤクザに父を殺され組をつぶされ、仇を探す旅の先々で庶民の難儀を助けて獅子奮迅の活躍。もろ肌脱いで背中の牡丹が色づくとき、頼みの小太刀が一閃して血しぶきと共に悪を断つ! 1968〜1972年東映作品/山下耕作・鈴木則文(原作者でもある)とつづく中で、加藤泰監督による3作品が名作との誉高い/藤純子主演
(註4)『レオン』
組の麻薬を横流しした夫婦が子どもとともに見せしめに殺され、ただ1人生き残った女の子がおなじ階の殺し屋に救いを求め……どこかで聞いた話と思ったら元は『グロリア』。フランス人監督ベッソンのハリウッド進出第一作。1994年アメリカ作品/リュック・ベッソン監督/ジャン・レノ主演 ナタリー・ポートマン共演
(註5)『Z』
地中海のある国でZ氏と呼ばれる政治家が、演説会場外で謀殺される。事故死でかたづける政府に、若い判事と記者が独自の調査に乗り出し、事件の裏に軍部の影をあぶり出すが……。1968年フランス=アルジェリア作品/コンスタンチン・コスタ=ガブラス監督/イヴ・モンタン主演 ジャン・ルイ・トランティニャン共演
なお、ガブラス監督は、軍事政権だった祖国ギリシャを離れて外から国の体制を批判し、なかにとどまって言論・思想統制の困難な情況下、独自の映像表現と諧謔・譬喩で体制批判をやってのけたテオ・アンゲロプロスとはしばしば比較対照された。
(註6)『ミッシング』
冒頭「この物語は実話である」にはじまる本作は、1973年にアメリカの後押しで進められたチリ・クーデター(発生したのが1973年のなぜか9月11日火曜日という偶然!?)で起きたチャールズ・ボーマン事件の映画化。国策の名のもとに冷酷に殺されゆく市民と殺戮が、すざまじいリアリズム描写で恐ろしいほどに再現される! 1982年アメリカ作品/コンスタンチン・コスタ=ガブラス監督/ジャック・レモン主演 シシー・スペイセク共演
(註7)『ミッション』
スペイン統治下パラナ川上流域の誇り高い先住民部落。そこにキリストの教えを広めるべく使わされた宣教師と元奴隷商人との葛藤。先住民との融和。だが植民地政策の非情さは平和な彼らを追いつめ、やがて戦いの時がくる……。1986年イギリス作品/ローランド・ジョフィ監督 デヴィッド・パットナム製作/ジェレミー・アイアンズ主演 ロバート・デ・ニーロ共演
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