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茉莉絵さんのハリツケ企画と連動してます

[磔頁−1]を開いてください

 マーゴ ほら! これですよ、これ!

 美鈴 いきなりきましたねー。うーむ。おなじ映画のものながら右と左、写真と看板では描いた方のが微妙に違ってますねー。

 マーゴ 全部読めますか?

 美鈴 宿題でしたでしょ。一晩かけて読みましたよ(笑い)。
 タイトルが『徳川女刑罰絵巻 牛裂きの刑』。
 大きな方、右側の水色リード文が「肉が、骨が、血をしたたらせた女の絶叫!」、小さい文字のサブが「誰も知らない秘められた女刑罰の凄まじさを初めて公開する残虐の極致」。
 でも、左の黄色い方〈責めて責めぬく!1時間30分!!〉の他の小さい文字の方はー、かなり読めませーん!(笑い)

 マーゴ 「釜ゆで」「水責め」「縛り首」「石抱き」「むし焼き」「鉄板焼き」(笑い)「岩石つぶし」「蛇責め」「鞭打ち」「引き廻し」「鋸曳き」「牛裂き」までは読めましたが、2つ目と5つ目が読めません。

 美鈴 牛裂きですかー。たしかに磔柱に女の人が縛られてますが、十字架柱なのに、足が拡がって足首に架かった縄が牛に引かれて……うーん。凄い刑罰ですねー。

 マーゴ そうでーす。いま、その足が2頭の牛に左右に引かれて、めりめりめりっと股が裂けんとしている瞬間なのです。

 美鈴 いつごろの映画なんですか?

 マーゴ 1976年の夏――じつはわたし、この年にミニコミ月刊新聞を発行しはじめていて、車イスの身で日本列島は本州縦断ヒッチハイク旅行にチャレンジしたのですよ。

 美鈴 ひぇっ、ヒッチハイク!?

 マーゴ そうそう、車イスの身で(やけに強調する=笑い)――まあ、その顛末は、興味のある方は以下リンクで読んでいただくとして、そういうわけでして……

 美鈴 どういうわけ?(笑い)

リンク・マルさんが車イスでヒッチハイク
(1976年8月)

 マーゴ 多くは語らず、当たらずといえど遠からずで、ただ乗せるだけでも嫌がられるヒッチハイク事情の日本で、「タダで乗せてくれ」そのうえ「世話もしてくれ」などというヒッチハイクがうまくいくはずもなく――ところが、1台だけ乗せてくれました。

 美鈴 親切な人はどこにだっているでしょう。

 マーゴ 電車でさえ一人では乗せてもらえなかった時代――なにをいわせるんですか、美鈴ちゃん。だから、それについてはリンクで見てもらうとして、ここでは映画の話。

 美鈴 そうでしたね。

 マーゴ ヒッチハイクなんかやめて、1台目のトラック野郎に乗せていってもらった新潟から先は、ケチケチ旅行に徹して残りの夏休みをクリアーしたわけですが、最後の京都で見たのがこの映画というわけです。

 美鈴 なんだか、うまくいかなかったヒッチハイクの腹いせで見たような印象に取れますが……

 マーゴ そんなカッコいい話ではありません、ただ、わたしがSM癖の鬼畜志向なだけ。
 ところでこの宣伝チラシ(右)と立て看(タテカン=左)、実際はこんな場面なかったんです。おそらく初めはこれでやるつもりで作ったものの、いざ演出するにあたって、この設定では臓物ぼたぼたで、美的感覚としても演出効果としても不適と判断、変更したんでしょうね。

 美鈴 えっ、ハラワタドバドバな場面があったんですか!?

 マーゴ はい。その種明かしは後半にということで、ほんらい企画であるハリツケ画像展を見ていきましょうか。

 美鈴 そうですね。では、ハリツケ画像見ながら進めましょうか。ということで「2」と「3」。これは綺麗ですね。磔というには、すこし違うようですが。

 マーゴ 以前に「磔画像展(祭り)」第一弾やった時、ハリツケさんに監修頼んだんです。その際、こういうのはハリツケ画像には含めないのかと思っていましたらハリツケさん意外に柔軟でして、X字架刑も磔画像に加えちゃうみたいで、それでこういう選択になりました。

 美鈴 「4」は紛れもない十字磔ですね。

 マーゴ 小島剛夕先生の劇画ですね。若い頃にはアダルトな劇画雑誌にて楽しませていただいた絵師さんです。
 考証も確かでしょう。時代考証家名和弓雄先生の本にも、「左右の脇から腰縄までの間の着物を縦に切り裂き、左右から胸の中央に絞りよせ3ヵ所を縄で結」んで「肌が露出」と書いてありますから。

 美鈴 女性はこうしてオッパイを出すことになりますねえ。肌を見せることには敏感だった時代、罪人ということで良かったんですか?

 マーゴ 上半身裸で火あぶりにされる絵も残ってるくらいですからいいんでしょうね。

 美鈴 「5」は登場している人全部が女で宝塚風ですね。これ、謎かけされなくても判りますよ、『走れメロス』でしょう。

 マーゴ なるほど。わたしはそういわれて気づきました。美鈴ちゃん凄い!
 さて次は、教会のステンドグラスをバックにした構図が良さげですが、下から見上げる角度が見えてるようで見えてないようでなかなか微妙なあんばいですねー。

 美鈴 ぎょっ!! つぎはヤバイですよ。

 マーゴ まあいいでしょう、画像も意識的に小さく圧縮してますし。戦う女戦士。じつは彼女は貧乳幼児体型の大人の女性であって、あそこも敵の手で剃られちゃったあということで許してもらいましょう(笑い)。

 美鈴 そうきましたか(笑い)。そしてこんどの戦う女戦士は有名なジャンヌ・ダルク! 凛々しいですね。

 マーゴ ほう……こういう話だったんですか。1枚絵の説明書きだけでジャンヌ・ダルクの波乱の半生が分かりました。こういう勉強になる絵はエエですね。

 美鈴 ぷっ。毎度のことで寒いってば(呆)。
 凛々しい絵がつづきますね。「9」のこの子は何をしてこんなにされたのでしょう。でも、わいわいいっているのは兵士みたいだから、戦いの中で捕らわれ、あわや敵の衆人環視の中で、という設定なんでしょうね。
 そして、「10」。これは海中磔刑……ユニークな発想ですね。

 マーゴ 碇(いかり)による磔ですね。

 美鈴 ほら、またマルさん、親父ギャグ飛ばすわよ(笑い)。怒りのなんたらこうたら……

 マーゴ 親父ギャグ飛ばしてるのは美鈴ちゃんじゃないですか。もー。そんなこという用意もなにもありませんでしたよ。
 それより、「11」のお人形さん磔。これ、いいなあー。わたしこういうの好きですよ。

 美鈴 いいですねー。かわいいですね。
 そしてパート1の最後。「12」の全裸磔は、手足を太いクギで打たれて残酷このうえもない設定ですけど、絵がかわいすぎて妙な感じです。

 マーゴ 磔画はいいですね。
 それではパート2をつづけて見ていきますか。

   ●●●
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   ●

 美鈴 パート2トップの「13」は、タイトルになった絵ですねー。綺麗ですねー。「牛裂きもあるかもよ」と言ってるお姉さんの頭にツノが、ってのが笑えますね。

 マーゴ 偶然です(笑い)。

 美鈴 そのつぎがまたメルヘンチックで、クギ打たれてるはずなのに全然痛々しくもないですねー。ファンタジーですねー。現実がみんなこうだといいですね。

 マーゴ ところがだんだんそうじゃなくなります。

 美鈴 こんどは海外のポーザーのようですね。それに、なんて立派なオッパイでしょ。美鈴、うらやましいです。

 マーゴ つぎの「16」もうらやましいんじゃない?

 美鈴 いやですよー、こんなの。これって、もしかして串刺し過程だったりして。恐怖のあまり失禁したようです。

 マーゴ 串刺し刑は西洋には実例があって、文学博士でもある笹間良彦先生は『図説 日本拷問刑罰史』で、17世紀、大迫害されたヴァルド派の歴史の本に、「既婚の女性も未婚の女性も恐ろしい凌辱にあってから串刺しにされた」部分を引用、「肛門から口にかけて鋭く尖った木を挿し貫かれて晒されている図」も貼付されていることを紹介しています。

 美鈴 「17」の女の人も気の毒ですね。

 マーゴ 少数派の異端者は、多数派のカトリックなどによって面白半分にこんなことされてたんでしょうね。ムゴイなあー、うらやましいなあー。

 美鈴 ぷっ。「18」もポーザー作品です。

 マーゴ 海外のポーザー作品って、あんまり個性ないですよね。わたし、海外作品で強烈な印象というのを受けたことないんです。だからポーザーへの偏見を持ったんだろうね。
 その点、茉莉絵さんとかクサビさんとか、お勧めリンクの絵師さんたちの作品は全部に個性が感じられますよね。作家の、その方独自の世界観も持った独特のキャラクター設定が確立されてるから、たとえ一枚絵のポーザーといえども感情移入できてイメージが拡がります。

 美鈴 そうですねー。わたしも、このコーナーに関わるようになってポーザー絵を拝見すること頻繁になったんですけど、マルさんのいわんとすること何から何まで同感です。
 「19」もメルヘンチックですが……

 マーゴ 「20」はいいねー。こんなお風呂があったらわたしも楽しみたい。かわいい女の子をイクス(X)の磔台に縛りつけて、胸から股から脱がしていってイタズラしたい(嬉)!

 美鈴 そして「21」みたいに革ベルトを締めつけていって……あらあら、この子は締めつけに感じて洪水ですよ(笑い)。

 マーゴ 最後のこれ、セーラームーンがお月様を背景に磔柱に縛られてお仕置きされるなんてのも、パロディーっぽくて面白いですね。

 美鈴 うんうん。で、最後って?

 マーゴ ここからがオマケの「牛裂き映画」講釈というわけなんですよ。

 美鈴 それで仕切りが打ってあるんですね。では、こう、スクロールして……
 あ。これは……!

 マーゴ でしょう? 最初に見てもらった立て看、チラシの牛裂き設定と違うでしょ? わたしが京都の東映映画館で見た時も、事実これだったんですよ。で、当時の情況をヒッチハイクレポートの、現在更新されているもののまえのバージョンから引用しますと……

 美鈴 カットしたんですか。

 マーゴ ちょっとノーマルな内容に「牛裂き」映画レポートは違和感ありすぎでね(笑い)。
 以下引用します。

 明日は東京に帰るという夜bb。
「夕刊、どうぞ」と、宿の仲居さんが届いたばかりの新聞を運んでくれた。
 なにげなくめくって、映画の広告面が目に飛び込んだ。
(おっ、これは!?)
 東映がやくざ映画の併映として、『徳川女刑罰絵巻 牛裂きの刑』を明日から上映という。
 今では『暴れん坊将軍』などでお茶の間娯楽路線を走る牧口雄二監督による、当時不振の日本映画界をひた走った東映残酷路線の一つ。
 この作品は日本映画史の資料にも9月4日封切りとなっているが、その頃2週間ごとに新作と切り替える邦画のプログラム制で、東映は前作で異例の4週間興業を行なった。しかし京の映画館主らは「それではいつまでも客は呼べぬ、早く新作を」とせっついて当初予定より1週早い上映となった。関係者の説明では、地元の状況を尊重したよくある処置だという。
 広告には5つの映画館が名を連ねている。
「ねえ、おネエさん。どの映画館がこの旅館から一番近いの?」
「えっ!?」
 半裸の女性が絶叫顔で梁に縛りつけられてる扇情的、刺激的広告写真と俺を見比べ仲居さんは一瞬絶句したものの、なにもいわず教えてくれた。
 2泊した宿に別れを告げ、タクシーで映画館へと飛んだ。
 広告には巨乳女優がサド将校になって悪虐の限りをつくす洋版SM、「イルザシリーズ」第2弾も同時封切りとして載っていたが、京都は維新前夜にあっては動乱の巷bbその京都にいて、血で血を洗う争闘に明け暮れた新選組の怨霊が俺のSM癖を呼び覚ましたか、日本の残酷絵巻の方を本能的に選んでいた。

 美鈴 たしかに、9月4日公開となってますが、これ、何の雑誌だったんでしょう。また、この上の顔写真は誰なんだろ。監督さんかな。

 マーゴ それはわからないのでおいとくとして、なぜ日にちにこだわったかというと、手記には新潟祭りに遭遇する場面があって、映画が9月公開とすると8月中に行なわれる祭りに遭遇することはあり得ないわけで、それで調べて分かったんです。国会図書館で京都の新聞のマイクロフィルム引っ張り出して確認しました。

 美鈴 エライ! マルさん。そこまで調べてるんですね。

 マーゴ かんじんの映画なんですがね、牛裂き以外はそれほど憶えてないんです(笑い)。で、今回企画するにあたって、ネットで書いた何人もの方の観賞記読んで分かりました。

 美鈴 DVDになってんですか?

 マーゴ 残念ながらみなさん海外からの逆輸入で見てるんですね。それがつぎの画像です。すこしでもイメージが伝わるよう、2つのDVDパッケージをならべて見ましたが、上のに注目してください。日本語表記のすぐ下「USHIZAKI」ではなく「USHIAKI NO KEI」と間違っている点に……

 美鈴 ほんとだ。あはは・・・可笑しいや。それに英語のタイトルが“SHOGUN'S SADISM”ですか。

 マーゴ オランダで出ている「ジャパン・ショック・シリーズ」には、『牛裂き』のほか、『徳川女刑罰史(Tokugawa Shogun's Joy)』『徳川いれずみ師 責め地獄(Tokugawa Tattoo Inferno)』などもあって、見た日本人ユーザーの感想では「画質は良好」とのことです。ただし、『牛裂き』は廃盤。

 美鈴 内容教えてください。

 マーゴ 2話オムニバスの構成で、『牛裂き』があるのは前半。で、後半はなにかというと、川谷拓三主演で、「ボニーとクライド」よろしく遊郭から女を誘ってとんずらしたタクボンが、逃走むなしく捕まり、鋸(ノコギリ)曳きの刑に処せられるというお話。

 美鈴 ノコギリびきって、なんだかスゴク痛そうですね。

 マーゴ しかも、すぐには切れない竹のノコギリですよ。なんてこといいながら、竹光で腹を切る『切腹』なんていう映画を思い出したりして。

 美鈴 ありましたねー(嬉)。

 マーゴ これは罪人を縛って、首から先を台の上から出しておき、横に竹ノコギリを置いて通行人に切らせる。でも、江戸時代の町人は皆心優しいから(ほんとかよ!)誰も切らない。けっきょく形式だけでそのままハリツケか斬罪になるんだけど……

 美鈴 例外があったのね(笑い)。

 マーゴ そう。酔っぱらいか頭のおかしな町人にたまたまでっくわし、そいつが嬉々としてノコギリ曳きを実行してタクボンは絶叫をあげながら首を切られていくという経過らしかったけど、それより脱走前のエピソードに凄いのがある。

 美鈴 なになに?

 マーゴ 女郎屋で、子どもができた女郎の子どもを始末すべく、女将がディープフィスト、つまり拳ごと腕を突っ込んで胎児を引きずり出すという処刑まがいのリンチがあるらしいんだけど、そんな凄い場面がありながら憶えてないのはどういうことだろう。それだけはもう一度見てみたいね(笑い)。

 美鈴 でも、廃盤じゃあね。

 マーゴ さて、問題の前半を見ましょうね。

 美鈴 キャプ画集があるんですよね。それがこれのつぎの「25」なんですよね。(スクロールして)うわっ!!

 マーゴ これれも海外のサイトからなんです。日本ではなく、海外で日本の文化が(エログロ文化、アブノーマル文化といえども)こうして大事にされることを嬉しく感じます。

 美鈴 これはどういう順序ですかねー。

 マーゴ アップにして見ないと分かりませんが、上から下に、左から右に、つまり「徳川女刑罰絵巻――」のタイトルが1番で、ここでは左端に1分39秒経過のタイムマーカーが打ってあります。いろんなサイトの観賞記を総合するとこういうことになります。
 これをキネマ旬報データベースで見ると、

「寛永5年、長崎。
 長崎奉行所与力・佐々木伊織(風戸佑介)は、狩りに出かけ、まむしに噛まれてしまうが、丁度、通りがかった野良着姿の登世(内村レナ)が、何のためらいもなく唇を真っ赤に染めて伊織の肌から毒を吸い出してくれた」……
 と格調高くはじまるよう書いてあるが、本編に入るまえに人間釜ゆでがあって(上中・経過時間以下同 1:51)、縛り首のあとの吊るし(胴体)斬り(上右・2:28)、また、冒頭には第二次大戦やベトナム戦争の残虐シーンなども盛り込まれ、「弱肉強食は人間の本質である」なんて字幕も出るそうである。
 縛り首や石抱き、蛇責めがどのあたりに入るかは不明だが、河原で佐々木伊織と登世がいちゃいちゃする場面(二段目左・7:07)のあと、「数日後、伊織は登世の家を訪ねるが、禁教令にそむく邪宗徒として登世の家族は長崎奉行所へ連れていかれた後だった」とあり、ここでくだんの責めオンパレードが繰り広げられるものと思えり。
 長崎奉行所のお仕置場は地獄である。
 江戸時代。隠れキリシタンは極刑どころか、できるだけ苦しめて殺すのが常で、「ありもしない神など信ずるからこのザマだー」といった眠狂四郎がいたかどうかはともかく、それでもめげない信者たち=邪宗徒たちに、棄教目的の拷問が繰り返された。
 奉行の高坂主膳(汐路章)は部下に命じ、陶製の豚の中に男を入れ、下から火で炙るむし焼きの刑、大量の蛇がひしめきあう中に女を入れての蛇責め――そんなのがあったとは! というより二十代前半の青年は心も純粋で、SM癖もまだそれほどではなかったのだろう。
 登世の父・茂造が選び出され……とつづくが、このあとは時間もないのでキネ旬データベースからの引用をだだーっとつづける。

 ――滑車でつり上げられた巨大な石の下に座らせられる。伊織はなすすべもない。やがて、石が茂造の上に落とされ、後には血と肉片が散乱する。岩石落としの刑である。
 つづいて登世の母・よしは裸にされたうえ両手両足を縛られて、強く熱した鉄板の上に放り投げられる。全身が焼けただれ、まっ黒になって息絶える。鉄板焼きの刑である。
 この日の刑は、ここで終ったが、登世と伊織の仲を嫉妬した高坂は、登世を強引に側女にした。そして、毎夜、伊織を寝室に呼び寄せ、彼の目前で登世を責めるのだった(二段目中・14:20)。
 ついに思いあまった伊織(二段目右・17:33)は登世を連れて逃亡するが、すぐに捕われてしまった。そして、登世は姦通の罪により、当時、残酷刑として最も恐れられていた牛裂きの刑に処せられることになった。
 地面に大の字にくくりつけられた登世の足首に綱が縛られ、片足ずつ二頭の牛につながれる。登世の足の角度が開き、処刑史が牛の尻をたたく。と同時に反対方向に走り出す牛。おびただしい血の噴射とともに登世の肉体が真二つに裂かれるのだった(三段目右・37:41)(四段目右以降は「タクボン」篇エピソード)。