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<レミゼブル>

2003年7月6日〜9月28日
於:帝国劇場

いよいよはじまりましたね。レミゼラブル2003。
MYハンドルネームである『レミゼ貧乏』の由来を想像していただければわかると思いますが、
私は過度のレミゼラブルマニアです。
きっと、帝劇のイスの一列くらいは、私の貢いだお金で買えると思います(笑)。
(でもね、レミファンは、そういう人多いんですよ。私なんざ、まだまだです…^^;;;)

ま、たくさん見りゃいいってもんでもないですし、かなり視野が偏ってる上、私のおヘソは斜めに
ついてますので、その辺を考慮に入れて、読んでいただければ幸いです。
これは、あくまでも、「貧乏が思った」というだけのことで、それ以上でも、それ以下でもありません。
そこんとこ、くれぐれも、よろしく。


◆感想vol.2◆

皆様、こんにちは。
いやぁ〜、前回の更新は7/14ですか…はははは。
なんか、早いですね。月日の流れは。
なんだかんだいって、レミもラストスパート。
ここらで、感想vol.2でも。

えーーっとですね。はじめに言っておきますね。
私ね、ホント、ダメなんですわ。短縮版。ていうか今回。
だから買い足してないんですね。いつもより格段に観劇回数減ってるし(それでも二桁なのが笑えるけど…^^;;)
見た役者も偏ってるんで、そのつもりで読んで下さい。

さてと、何から話せばいいのやら。
そうだな…。
あ!この前ね、友人と話していてね「今回のレミをひとつだけ変えていいって言われたら?」って話題に
なったんですよね。
皆さん、どこ変えたいですか?
彼女達も私も、学生のシーン好きなので、どうしても、バリケードシーンに話が言っちゃうんですが。
友人は「アンジョルラス」と言ってましたねぇ(^^;;)。
私は、役者変更より、バリケードが出てきて、「俺達は守るバリケード」から「来い相手になるぞー!」までを、
そっくりそのまま、帰して欲しい。♪神よ〜我主よ〜♪と歌いたい気分。
まあいいや。このへんは、前回も言ったので以下割愛。

そうそう、これは、いろいろな人と話すたびに話題になることですが、今回、短縮にしたおかげで、
登場人物が、おしなべて、キレ易くなってますね。

例えば、バルジャン。
報酬が半分だからと怒ってますが…。
お前さん、途中から労働に参加しただろうとか、一番最初にお金をもらうのにどうして半分とわかるのだ?とか
細かい突っ込み所に目をつぶったとしても、なんとなく、わたし的に気にいらないのね。

前回までは、最初は報酬が半分で「ケッ!」って思うんだけど、気を取り直して宿屋を探し、そこで
「納屋でもいい」といってるのもかかわらず、泊まるのを拒まれて、キレるんですよね。バルジャンは。
それは、怒るよ。明らかに人間以下の扱いをされたわけだから。
わたし的には、バルジャンは、金銭で怒るより、人間の扱い云々で、怒って欲しかったです。
確かにね、歌詞的には、「お前の寝る部屋はない。うちはまともな宿屋だぞ」というより、
「お前は前科もんだぜ。同じでたまるかクズと」のほうが、状況を的確に説明しているのかも
しれないけどさ…。

あとファンティーヌ。
ラブリーレイディのシーンですが。
あそこもね。うーーーん。あれだけで、バマタボワを殺してやりたいと思うには、厳しいかな。
ついでに、娼婦のみなさんの動きというか、解釈が、みんな同じ感じで、どうも奥行きが感じられない。
それに、あの娼婦達は、マダム・ウォルフのところでも、ベル・ワトリングのところでもないんですよね。
ちゃんとした娼館ではたらいてる娼婦さん達とは違うと私は思っているんですが、うーーーーん、
そのへんのニュアンスが、私とレイディーさん達(含ファンティーヌ)とでは、微妙に違う気がして
あのシーンには少々違和感を感じてしまう今日この頃です……屁理屈と思われるかもしれないけど(^^;;)。
私、「病気よ動けない」の女の子、97年の山田麻由さんていう方が好きだったんですね。たった数小節でも
彼女なりの悲哀さが伝わってきてたんで。ま、それは好みの問題として、差し引いたとしても、
あそこ、どうして、音符を変える必要があったんでしょうかね。
時間短縮にはなってないし、変えた音符が前のよりも良いとは思えないんですけど…。

ああ…この調子で、「ここは…」とか「あそこは…」って言っても、不毛のような気がするけど………。
ここまできたので、ま、もう少し、お付き合い下さい。

そうそう、この前、びっくりしたのが、アンジョルラスの死ぬシーンで、口から血を流してたこと。
これは、もう、ごめん。私、ダメです。これ、わたし的に決定打でした……(;_;)。
わたしのレミには、わたしの大好きだったレミには、ありえないことです。
びっくりです。

確かに、よその国では流してました。
でも、昔、日本でも流そうとしたら、ジョン(not犬&not友達…笑)が、「必要ない」って言ったとか
聞いた事があって、「そうよね。日本の文化的にはそうよね。うんうん。目に見える血より目に見えない
血のほうが紅く感じるわ」って、わたし的に、ものすごい納得してたんですけどね。

これって、いつから流し出したんですか?
プレビューでは、流してなかったと記憶してるんですが。
どなたかご存知だったら教えて下さい。(知ったところで、どうなるもんでもないですけどね。)
これ、吉野アンジョだけと聞いたんですが、坂本アンジョはどうなんでしょうか?
いや、プレビュー以来、何度か観てるはずなんですが、9/15まで、全然気がつかなかったんですよ。
それだけ、あのシーンで、気を抜いてたのかもしれない…(^^;;)。
今までの私を知っている方、ありえないよね?そんなこと。私があのシーンで気を抜くなんてね?(笑)。

それから、今までありえなかった、気を抜くシーンvol.2がABCカフェのシーン。
ここも……哀しい…。実に哀しいことですが、ダメです。記憶がない時があります…。

まずは、歌詞。
どうして、あんなふうになっちゃったんですかね。
あそこは、子供の遊びを強調する意味でも、前の歌詞のように、わざと口はばったい言い方のほうが
いいんじゃないですかねぇ。
「しかし心せよ」が「しかし気をつけよ」ですよ。
「われわれが成すべきことは」が「われわれがするべきことは」でっせ。
なんか…なんか…地下活動での会話というより、学校の校則に反旗を翻している生徒会室での会話って感じ…。

ま、ま、ま、ね。それでも致し方ない。100歩譲ろう。いいよ。それで。
ガブローシュに「黙れ!」って言われる以前に、既に、そんな騒がしくなくったって、学生達の人とナリが
薄い描写だってしょうがない。100歩譲ろう。これで200歩だ。
グランテールも私のイメージのはみ出し者のグランじゃないし、マリウスへの皆の反応も私のイメージ
じゃないよ。でもいい。赤旗の扱いも粗雑でオイオイって感じだけど、それもいい。
300歩譲るよ。でもね、でも、あの最後の荷車引いて行進するところ。これは、譲れない。

わたし的には、信じられない光景だよ。なんでああなるの?
なんで、小学校の運動会の退場門付近の「最後まできちんと!!!」って言いたくなるような行進になるわけ?
あそこ、尺的にはあんまり変わらないよね。
今回1周ゆっくり歩いて行進だけど、前は早足で2周ぐらいだっけ?
短くなったなりにでいいから、せめて、威勢良く、お願いしますよ。

私ね、あそこ、石井マリウスとグランテールの演技が、大好きだったんですよ。
みんなが、威勢良く行進してる時に、グランが千鳥足でヘロヘロしてて、石井マリウスがね、
「あれ?グランは?」って感じで探してね、肩を組んで、スキップしながら行進するのね。
まーさーに、「子供の遊び」なわけよ。
で、エポニーヌがね、グランに声をかけて、グランが「マリウス!」って呼んで、マリウスが隊列から
離れてエポのところにくるの。このへんの描写がとっても気に入ってたのにな……。


この部分が最後のカフェソングにつながっていくわけだしさぁ…。
エピローグの「若者達の歌が聞こえるか」にもつながっていくわけでしょ。
ねぇ、どうして、どうして、こんなふうになっちゃったのかなぁ。

……はぁ。
なんだか、文句ばかりで、読む方も疲れましたね?
私も疲れました。ていうか脱力です。
でも、まだ、文句があります。もう少し、言わせてください。

バルジャンが自分の素性をマリウスに告白するシーン。

「愛する息子よ」から、かなりの部分カットですよね。
それって、どういうこと?
コゼットにさえ知らせていない恥に満ちた物語を、"君だけには"明かしておこうとするのね。
そして、コゼットを"愛する息子"マリウスに任せ旅立つ。と。
これ、どうなの?ここ、カットしたほうがいいの?カットするべきなの?
私は、他は多少カットしても、ここは、入れようよって思ってるんだけど。
ああ、ここに関連して、プリュメ街(マリウスがコゼットに会いにくるところ)のシーンで
コゼットがバルジャンに「秘密を教えて」って言うところがありますね?
あそこも、結構、カットされてるんですがね。
カットしてもいいけど、「いつも満たされてたあなたに愛されて」がカットなのが
わからない。
コゼットは、ただ、秘密が知りたいだけじゃなくて、愛されてしあわせだったからこそ、
パパの背負っている暗く深い秘密を教えて欲しいんだよね。
今のままでも、ニュアンス的には通じるのかもしれないけど…。
わたしには、通じにくい。わがままかもしれないけど、前のままのほうがいい。

そもそも、なんで、日本で短縮が必要なのかわからないからさぁ。
削る必要性を全く感じないんだよね。
だから、未練がましく、こまかく、ここが嫌!とか、なんでやねん!とか、反発するんだと思う。
一生のお願いです。なんで、短縮したのか、教えて下さい。>東宝さん。

なんか、こんな中途半端な、文句ばっかりの感想で、終わりにするの、気がひけるんだけど
明日も会社だし、今回は、このへんで、終わりにします。

残すところ、私のレミ観劇は、あと2回(27日昼夜)。
そこで、新たな発見や、お気に入りのシーンがみつかるといいなと思います。
では、皆様、感想vol.3で会いましょう。おやすみなさい。

2003.9.22


◆感想vol.1◆

このレミゼラブルに関しては、語らせたら、1ヶ月以上は語り通していられると思いますが
(私をご存知の方は激しく頷いていると思う…笑)それは、おいおい更新するとして、
(え?本気か?できるのか?自分…^^;)とりあえず、忘れちゃうといけないので、今回のプレビュー
4日間を観劇した感想を語りましょう。

えー、今から、かなり、重箱の隅をつつくと思われます。
不愉快に思う方もいるかと思いますが、その場合は、ネットサーフィンして気分改善を図ってください。
結局、感想なんて、好みの問題、賛否両論、差し引きチャラですから、必ず私の意見と反対意見も
あると思います。ま、各々でバランスを取って下さいね。

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これだけ言っても、まだ読んでくれるという、奇特な皆様、ありがとう(笑)。
さて、本題に入りましょう。

まずは、話題の「短縮」についてから話ましょうか。

皆さんは、レミのどこが、心のツボを押してますか?
バルジャンの人生?
エポニーヌのかなわぬ恋?
マリウスとコゼットの愛?
ファンティーヌの薄幸な人生?
いろいろと考えられますね。

私はね、戦う学生たちがツボなんですね。
それは、新選組好き、真田幸村好き、セナ好きという、『生き急ぐ(死に急ぐ)者好き』『散りゆくもの好き』な
私の嗜好によるものだと思うのですが。
何はなくてもバリケード。好きですねぇ。シーンとしても、物体そのものも。

一番最初にレミを見たとき、一番心に残った曲が、「共に飲もう」だったんですよ。
「彼を帰して?ああ、そんな曲もあったな。」「オンマイオウン?どの曲?」状態だったけれど(笑)
「過ぎた日に乾杯…」とパンフに走り書きしたくらい。

でね、今回、短縮版だったわけですよ。
15分くらいと聞いていましたが、もっと短縮してたんじゃないですかねぇ。
(正確に計ったわけじゃないのでわかりませんが)

カット状況は、特定のシーンの大掛かりな長尺カットではなく、全編通してこまめに短くカットカット
されてましたが、私の大好きなバリケードシーンは、かなりの部分でカットが目立ちました。
しかも、私がツボと思っていた歌詞のカットが…(T-T)(T_T)(T-T)。

まず、バリケードが出てきて、みんながワラワラ出てくるんですが、かつては、そこで威勢のいい、
戦う学生たちが描かれていたんですね。歌詞、載せていいのかな…。(正確な歌詞はCD聞いてね。)

俺たちはバリケードを守るぞ。来るなら来やがれ!恐れるな信じるんだ。痛い目に合わせてやろうぜ!
自由のために戦おう!♪ココが俺たちの死に場所。来い!相手になるぞ!♪と、かなり、強気で、
盛り上がってるんですよね。

で、政府軍に、♪学生たちよよく聞け。市民は援護に来ないぞ。孤立だ味方はいない。殺すぞ!♪と
言われても、♪警告はウソだ!市民は立つぞ!♪と気分を鼓舞し、上等じゃねぇか!戦うぞーーー!!!!
という雰囲気になってたわけです。

が、今は、その♪来い相手になるぞ!♪までが"全て"カットされ、アンジョルラスの♪レッド熱き血潮〜
夜の終わり♪で総括されてるんですが。
…全然、威勢よくないんですね。残念ながら。士気があがりきってない…。

ここで、威勢のよさを出さないと、以降、だんだん旗色が悪くなるんでね…。
確かに、途中で、一旦、政府軍逃げていきますが、進行上、盛り上がる部分がなく、アンジョに
♪油断するな又せめてくる♪といわれ、粛々としてしまい「共に飲もう」で、かなり、感傷的なシーンに
雪崩れ込んでしまう。

とね、威勢の良さと敗色濃厚の悲哀感のコントラストが弱まっちゃう気がするのね。
だから、ラストの全員死体の場面(言い方悪いな^^;;)の奥行きが、こう、なんていうのか、うーん、これで
いいと思う人も多いとは思うけど、私には、ちょっと、彫りの浅い、軽い感じに思えてしまうんですよね。

ましてや、ジャベールがガブローシュに見破られたシーンで、ジャベを殺すかどうかの学生たちのやりとりが
カットされていて、中でも、誰だったかが♪俺たち死んでも何かが残る♪というと、グランテールが
♪学生とスパイの死のどこがちがう♪というのですが、その言葉、わたし的には、かなり、キーポイントだと
思っていただけに、「へ?」って感じ。
ここではカットしたものの、どこかに埋め込んで欲しかったなぁ。

♪俺たち死んでも何かが残る♪これは、このバリケードにいる学生たちの、唯一のよりどころ、
合言葉なんじゃないかなと"私は"思うんでねぇ。

他にも、バルジャンがマリウスに秘密を伝える部分の「愛する息子よ〜」がなかったりね。
これカットするなら、テナルディエの酒場の歌を少しカットしてくれよとか、カットするのはいいけど、
ここの言葉はどこかに入れてくれとか、うん、いくつかあるな。

英語と日本語は基本的に違うので、繰り返し部分の一方をカットすればいいってもんじゃないだろうに…
って思う。そんなこと、私に言われなくたって、十分考えた上でのことだと思いますがね(^^;;;)。

と、まぁ、そういうわけで、短縮版に、かーなーり、なじめない貧乏でありました。
いや、短縮はいいよ。でも、取捨選択を、今一度、見直して欲しいです。
あ。そういえば、チビコゼが、仕事をしながら歌うのは、短縮ブラボー!と思いました。

さてさて、今までは、短縮版の重箱の隅をつついてみましたが、これは、やっている役者さんには
責任はないと思うんですよね。
ただ、やはり、短縮版だからというわけではないでしょうが、なんとなく、それぞれの役や、シーンに、
深みを感じられないのは否めません。
勿論、それぞれの方が真剣に持ち役に向き合って、役を追い求め、深めているのでしょうが、もう少し
各々の意志というか意図を観客に伝わるようにして欲しいなと思いました。
(99年以降の時のような、「過剰」は、いただけませんが…^^;;;)。

えっと、今回は、ムービングディレクターさん(こんな肩書きだったか定かではないけど…女性のちょっと
恰幅の良い外人さん)いらっしゃってるのかな?以前、小耳にはさんだんですが、その方は、
動作をいろいろな角度から分析する方で、どうすれば、より、らしく見えるかというのを、的確にアドバイスして
くださる方だったと思います。
例えば、冒頭の囚人たちのシーンでの動作など、首の後ろ側を見せるとすごく疲れているように見えるらしく、
その時、その話をしてくれた人が実演混じりに説明してくれたのを「なーるほど」と感心して見た記憶があります。

その方が、今回いらしているのかどうかは全くわかりませんが、もし、いらしているのなら、その教えが
生かされていない囚人たちの動作に危機感を覚えますし、もし、いらしていないのなら、その教えが、いかに
大切かを、今回の演者さんたちの動作が、雄弁に物語っていると思います。
歴代の演者の動作を見てきた、私の漠然とした印象ですが、いらしてないような気がするんですよね。
できれば、その方の指導を受けて欲しいなって、何様気分で思ってます。

ま、これは、短縮版に直接関係ないですが、短縮されたからこそ、尚更必要になってくることなのではないかと
思うので、ちょっと書いてみました。

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さて、次は、キャストさんへの雑感を。(あくまでもプレビューをみた感想ですので。)

まず、4バルジャン。
えっと、いいんですよね。この1つの役に4人いる時点で、そういう役のオファーを受けた時点で、
比べられることを覚悟してるはずなので、好きなこと言っていいですよね。

山口バルジャンは、前回に比べたら、今回のほうがいいような気がします。
あいかわらず、なんで、ここでその表情なの?とか、動作の脇が甘いとか、突っ込みどころはありますが(笑)、
声の伸びは圧巻で、初日ということもあり、過剰ではない分、好感がもてました。特に、チビコゼットちゃんとの
ハモりの声のやわらかさは山口さんが一番好きです。あと、今回は、ファンティーヌの死の場面で、ジャベールが
出てこないというハプニングがありましたが、止まることなく、それなりに動作を変えたりして対処していて、
さすが山口さんという感じでした。天性の瞬発力ですかね。すごいと思います。

次に、今井バルジャン。
この方は、一番、危な気のない、オーソドックスなバルジャンだったのではないでしょうか。元ジャベール
ということで、このレミゼに関わっていた期間も長いせいもあるのでしょうか、鹿賀バルジャンと滝田バルジャンを
どことなく思い出させ、今までのレミゼを、比較的、残しているような気がします。
歌唱力もあり、よく言われている「華がちょっと…」という印象も、このバルジャンに関してはさほど気にならず、
落ち着いて見ていられるんじゃないでしょうか。

三番目は別所バルジャン。
えー、皆さん、レミゼのお披露目コンサート見ました?
帝劇に行くと、開演前にモニターで流してるんですけど。
あれ見るとね、目がテンになってしまいますがね、あれを見ただけで、観劇スケジュールから抹殺せずに、
ぜひぜひ、ご覧になっていただきたいです。あれより、数段イイです。
私の一押しは、実は、この別所バルジャンです。

歌?うーーん。弱いよ(爆)。
でもね、歌えればいいってもんじゃないし、私は、気になりませんでしたよ。
少なくとも、初演エリザベートの初日の内野トートよりはいい。(内野さんごめんなさい)
バルジャンに取り組む真摯な姿勢がね、なんか…すごく、おだやかな力強さで伝わってくる感じなんですよね。

私の観劇ポイントは、「その人がギリギリの線でやっているか否か」というのが唯一無二の琴線なんですね。
そして、過不足なしに演じられる人が好きなんですが、不足の人へのキャパは比較的広く、過剰な人に、
過剰反応する習性があるようです(笑)。

そういう意味でいうと、別所さんの歌は、全然OK範囲だし、バルジャンという人を演じる別所さんの意識は、
とても、ピュアで、高潔な感じすらします。

あとね、間(とういかタメというか)がいいと思いました。
歌いだしの間とか、動作をはじめる瞬間のちょっとした、0.0001秒くらいの間とか。
イチ・ニ・サン・シという等間隔ではなく、ちっちゃいンが入るっていうか。
うまく、ニュアンス伝わらないと思いますが…。ただ単に、私の間と合うだけかもしれませんがね(^^;;)。

私は、別所古村コンビのラブレターズが好きなんですが、あのコンビは何回も再演してて、とっても良い
感じですが、初回に観た時の、これからが期待できそうな感じが、まさに、今回の別所バルジャンに感じた
感覚と一緒です。8月末には、とてもステキなバルジャンになってるんじゃないかな。楽しみです。

最後に石井バルジャン。
私は、石井さん本体(言い方変?笑)がとっても好きなので、かなり、肩入れしてますが、それを差し引いても、
すごく、ステキなバルジャンだったのではないかと思います。
確かに、97年の山口さんと同じで、声、動作ともに、ところどころ、若さが匂いますが、それ故に、1部前半は、
とても良い効果になってますよね。
歌は多少過剰気味のところはあるものの、さすが、マリウスとして、長いこと、この作品を支えていただけの
ことはあります。
マリウスがらみのシーンでのバルジャンへのアプローチはピカイチではないでしょうか。
マリウスの経験が生かされているなぁと感じます。
特に、ラストの「お前がいてくれて…」のあたりは、歴代バルジャンと対峙していただけに、とてもいい感じに
作ってきたなって思いました。

もともと、華のある人だなぁとは思っていましたが、こと、レミゼに関しては、マリウスとアンジョルラスは、
誰がやっても、目立つ、おいしい役という認識でいたので、そのおかげもあるだろうな…と思い、
過小評価していました(^^;;;)。バルジャンになってみて、あらためて、「華」に気づかされましたよぉ(笑)。
バリケードシーンで、一番、華があって、キラキラして、目を惹くのが、バルジャンていうのも面白いですね。
え?ファンの欲目?…うん。そうかも(爆)。

4バルジャンは、それぞれ、別人種でつくってきてますので、お金が許せば、自分のご贔屓さん以外の
バルジャンも、ぜひぜひ、観ていただきたいと思います。

ジャベールは、あいにく、今さんは観ていなくて、内野さん、高嶋さん、岡さんしかみていません。
うーーん、いまのところ、私の中では、ヒット・ジャベールがいません。今後に期待します。

ファンティーヌ。
これも、そうですね。今のところ、ヒット・ファンティーヌはいません。
マルシアさんは、ごめんなさい。私には、ちょっと疑問の残る感じです。
決して、悪いとは思いませんが、誰か、彼女のお国の言葉のポルトガル語で、歌詞を含めて、
いろいろなことを一度、説明する必要があるのではないかと思います。

エポニーヌ。
私は、ANZAさんが新鮮で、興味を持ちました。
新妻さんは、歌は上手なのかもしれませんが、私の苦手な、過剰タイプの歌い方でした。
恵みの雨の歌いっぷりと、オンマイオウンの「愛してる。愛してる。愛してる。」の深みのなさに、
かなりの疑問が残ります。
彼女は自分のシーンを見ましたかねぇ?誰かスタッフ、撮影して見せてあげたらどうかな…。
歌声はチェックしてるんですかね?
島田歌穂さんは、10年以上この役をやっていましたが、その度に、自分の歌声を録音してチェックしてたと
聞いたことがあります(本当かどうかはわかりません)。
今回、彼女は卒業ですが、永遠のエポニーヌとして人々の心に何かを残したのは、歌声の素晴らしさも
勿論ですが、そのへんの、役への向き合い方が、自然と観客の心に届いたのではないかと私は思っています。
だからって、歌穂ちゃんが一番!と決め付けてるわけではないんです。
(ちなみに私の一番好きなエポニーヌは白木さんなので)
その行為を真似しろともいいませんが、自分なりにどうしたいのかを、今一度、考えて欲しいなって思います。

あの死にそうな場面で、どうして、そこまで、朗々と歌うのか、彼女なりに、根拠はあるとは思うので、
(根拠もないのにあんな歌い方をしているのであれば、それはもっと問題だと思いますし)一度、製作側と、
よく話し合う必要があるかもしれませんね。
大きなお世話ですね?すみません(^^;;;;)。

アンジョルラスは…。
私ね、役として、アンジョ好きなんですよ。
すみません…。今はコメントしたくないです。今後に期待してます。

マリウス。
いやぁ、レミゼマニアとしましては、山本くんが、このレミに帰ってきてくれただけで、特別な感慨はあります。
今回、山本マリウスも岡田マリウスも、私の見慣れている石井マリウスとタイプが異なりますよね。
私は、こういう、冷静なマリウスも好きです。ただ、動作が、石井マリウスの時のままなので、
しっくりこないのかな。
このお二人のマリウス像では、ABCカフェのシーンで、アンジョとマリウスが、「ファイトー!」「いっパーツ!」的に
握手するシーンは、どうかな…と思うのですが。
ちょっと滑稽ですらありますよね。違和感を感じるのは私だけですかね?
そうそう、余談ですが、マリウスの岡田さん、アンジョどうですかね?ってちょっと思いました。

コゼット
うん。悪くはないんじゃないですかねぇ。嫌な感じはしませんね。
どちらかというとしっかりものの剱持さんより、河野さんの頼りな気な(怪しいとも言う)高音の方が私は
気に入ってますが、彼女の眉毛の角度が、イライザ(キャンディキャンディに出てくるいじわるな女の子)なのが、
非常に気になります(笑)。

テナルディエね。
これは、駒田さん、よく、作りこんできましたよね(笑)。
ちょっと市村さん入ってますが、駒田さんが出てきてホッとしました。
亜郎さんは、うーーん、いやぁ〜な感じがしない。コミカルな感じがしない。ガツガツした感じがしない。
酒場のシーンが長く感じる。テナルディエというよりは司教様役の人がやる酒場の客が似合いそうな感じ。
それってどうなのかな。亜郎さんて、いい人なんだろうな。

テナルディエの妻。
うーーん。瀬戸内さんは、どんななのかな。
あっ。でも、結婚式のシーンで、フォークをちょろまかすところは、前回より、小芝居が効いてて、
なかなかいいんじゃないですかね。

アンサンブル
うーーーーーーーーーん。
演出故なのか、短縮のせいなのか、慣れてないのか、みなさんの資質なのかはわかりませんが、
印象は、弱いですね。特に、男声と女声が合わさった時など、男性陣、弱いかなぁ。

ちなみに、かなり細かいことですが、「悔いはしないな例え倒れても」のあたりの赤旗の扱いに粗雑さを
感じてしまい、バリケードの赤旗への思いが半減してしまいます。
わたし的には、非常に、哀しむべきことです。

あと、ファンティーヌがケンカする工場のシーンですが、最後、みんながみんなファンティーヌに批判的
なのには驚きました。今までは、全体的に、ファンティーヌに批判的ではあるものの、どっちがわるかろうが
関知しない者や (石井さんがマリウスだった時に、このシーンに出た時の役作りがそうでしたよね。隅っこで
爪プチプチしてる青年)ファンティーヌに同情的なのに、他の人に言われて、やむなく冷たくする者など、
いろいろな感情が見え隠れしてたように記憶してるのですが、そのへんは、演出の意向なんでしょうかねぇ。
観てる側としては、ちょっと奥行きのない感じがして、しょうがないんですが。
ラブリーレイディーのところも同様な印象です。
ま、なにはともあれ、とりあえず、今後に期待します。

はぁ・・・かなり、長くなりましたが、こんな感じですかね。
皆様、長い間お付き合いくださって、ありがとうございました。

今後、観劇していくたびに、印象が変わるかと思いますので、その都度、入力しようと思ってます。

2003.7.14


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