これは、一般にいう、感想とか、批評とかいうほどのものではありません。
ただ、私が、それを見ていたときに、何を考えてたかっていうことを、ちょっと書き残して
おこうかと思っただけなんです。

まぁ、ものによっては、ものすごい何様気分で能書きをタレていることもありますし、
思考がまわりまわってしまい、見ていたものと「全然、関係ないやんかー!」ってこともあります(笑)。

あくまでも、「貧乏が思った」というだけのことですので、それ以上でもそれ以下でもありません。
人の思考なんて、十人十色。違って当然。賛否両論。差し引きチャラ。そのへんを充分考慮にいれて
読んで下さいね。

by 貧乏


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<エリザベート(初演)>

2000年6月6日〜8月30日
於:帝国劇場

白状しましょう。私は、この作品に、か〜な〜り、ハマっています。
もともとリピーター体質の私は、こういう比べてナンボの作品(こういう言い方をするとナーバスにとらえる人もいるかもしれないが…)
をみると、俄然、やる気がでてくるらしい(^^;;;)。

今回の目玉は、やはり、トートだけWキャストということ。
これって、おおぴらに「比べてね!」って言ってますよねぇ。

というわけで、今、いろいろなところで話題の山口トートと内野トートについて、少々、能書きをたれさせてもらおっかな。

まず、山口、内野両初日を見た段階での感想は、ごたぶんにもれず、「声の山口」「動きの内野」ですかね。

「声の山口」とはいいながら、私としては、山口さんは、決して「歌の山口」とは思えませんでしたねぇ。>初日
声はいいなぁという程度で、歌じたいは「ありゃりゃ、肺活量なくなっちゃったの?最近鍛えてないでしょ?」って印象が強かったです。
ましてや、あんまり感情が入っているとは思えず、初日で緊張したかもしれないということを差し引いたとしても、いまひとつ…ふたつ
みっつ…という感が否めませんでした。
演技に関しては、運良く(^^;;)というか悪くというか、席が後ろのほうで、あえて、裸眼でみていたので、後々思うほど「??」な表情も
気にならず、今(7/23現在)よりは、あきらかに踊っていた(身体を動かしていた)気がしたので、まぁ、ローマの休日やら、カンパニー
よりは、よかろう!(何様気分でゴメンナサイ…笑)って感じでした。

で、翌日に内野さんを見たわけですが、あまり(というか全然)思い入れがなかったのと、席が比較的見易いお席だったということも
あって、思いのほか、すんなり物語に入っていけて、好印象でした。
声じたいは、比較的わたし好みでしたし、とにかく身体のキレが良く、見ていて小気味よかったです。
とはいうものの、私、ダンス系にはとんと弱いもので、内野さんがどの程度踊れる人なのかわかりませんが、なんといっても、山口さん
と比べたわけですから、それは、もう、すんばらしくみえたことは確かです。
ちなみに、声は比較的好みと書きましたが、さすがに、歌となると、まず、オケとズレる、伸びが足りない、歌詞がプツプツ切れる…う〜ん
これは、ちと、キビシィ〜(財津一郎調)。
BUT、多少の聴きづらさはあるものの、動作を含めてトータルで見た場合、山口さんより、伝わるものはあったと思います。
私は、初日の内野さん+青年ルドルフの「闇が広がる」が大・大・大・大のお気に入りで、今のところ、それ以上のものは内野さん
バージョンであっても、おめにかかれてないです。(これはあくまでも私の好みの問題ですので…)

両初日を見終わって、内野さんへの感想のほうが、長時間語れたというのをみてもあきらかですが、私は、この段階では、内野さんに
すごく惹かれるものがありました。
私は、ファンクラブに入っているくらい山口さんが好きで、初日当時は山口さんのほうがダントツでチケットが売れてて、山口さんの
ほうが背も高くて、ミュージカル歴が長いことを踏まえても、友人には、内野さんをススメました。


ここで、ちょっとBREAK。 情報通の方がいたらお聞きしたいんですけど。

質問1
初日以降、内野さんの踊りの部分って、少し、削られましたか?
私は、気づかなかったんですけど、友人に指摘されて、もしかして?…と思ったもんで。

質問2
1部初めに、トート閣下がゴンドラみたいなので、上から降りてきて、倒れている人をよけながら前方へ歩いてきたあと、
トートダンサー達に持ち上げられますが、山口さんの時、それがつぶれて以来、持ち上げ具合が変わったとか
変わらないとか。

真相はいかに?

ご存知の方は、こっそり、教えてくださ〜い♪
尚、上記の質問は、不確定情報ですので、間違っても、「内野さんの踊りへっだんだって」とか
「山口さん、落ちたんだって」とか、まことしやかに、吹聴しないでくださいね。


さてさて、上記は、話がトートに終始したので、今度は、ちょっと、他の話を。

どうですかねぇ?一路さんのエリザベートは。
私は、まぁ、よく、女性に化けたわねって感じだったんですけど。(これ、一応、褒め言葉です)
声も、思ったより、高く出しているところもあり、わ〜、大変だったろうに、がんばったね。って印象があるんですが。

結構(結構って…^^;;;)キレイで、細くって、わがままっぽさとか、気の強さとか良く出ててよかったんだけど、いかんせん、
色気が…でしたかねぇ。特に、ラストに、トートと二人で、歩いていく姿が…う〜ん。

よく、宝塚の元男役に色気を求めても…といわれますが、私、一路さんをはじめて認識したのが、ずーーーーっと前の
麻実れいさんとコンビを組んだ娘役のクラリーチェだったもんで、もっと、女っぽいかと思ってたんですぅ…ちと、残念。

でも、1部のバートイシュルのところ、すんごくわざとらしいちゃ、わざとらしいんだけど、花輪をフランツにかけるところが
私は妙に気に入ってます。

そうそう、あのお見合いの場面で思い出したんですけど、東宝って、好きですよね。剥製。
どうよ?あの鹿。ローマの犬で、まだ懲りてないらしい…(^^;;)
初日にね、あの鹿が出てきたとき、のけぞってしまって、同行の友人(レマニ作者の4ちゃん)と「鹿はやめようよぉ〜」
を連呼してしまいました。

でね、終演後、ロビーに出たら松岡パパ(東宝の会長さんです。松岡修造のファンなので勝手にパパと呼んでいる)が、
遠くにいましてね。
4ちゃんと、聞こえなけりゃ、なんでもアリということで、言っちゃうよ!言っちゃうよ!あたしゃ。松岡パパに。
「鹿はやめなさい」って言っちゃる!なんて、エヘラエヘラしながら、言い合ってたのね。
そうしたら、視線を感じたんだか、松岡パパがこっちに歩いてきたんで、言っときましたよ。「鹿はやめなさい」って。
ええ、勿論、堂々と!背中にむかって…うつむきながら……ささやくように……テレパシーを………ね(^^;;;)。

と、話がズレちゃいましたね。すみません。

一路さんのことでしたよね。そうだ、あの、精神病院の箇所って、本来、結構、グッとくるところですよね?
それが、なんだか、全然、印象に残らないのはナゼ?
私、個人的に、「狂えるほどの勇気を私が持てたなら♪」っていう歌詞、すごく深くて好きなんですけど、その深みが
感じられず、スルッと歌が流れちゃってる気がして…ちょっと、寂しいかな。

あと、全然、役者さんとは関係無いんですけど、ルドルフが追い詰められて謹慎処分になったとき、エリザベートが
帰ってきますよね?
あの時、「ママは僕の鏡だからママは僕の思い全てわかるはず♪」といろいろな思いを込めて言うのに、アッサリ
間髪いれずに「わからないわ♪」とくるでしょ。
あれって、エリザベートすごいよね。さすがというかなんというか…。
でも、ルドルフは、めげずに、(そうだよね。久しぶりだもんね。ぢゃぁ、)「打ち明けるよ♪」って言うのよね。
結局、見捨てられちゃって…。なんだか…ここ、すごく、哀しくなると同時に、こんなママでもいいんだ。好きなままで
いてもらえるんだ。って、思ったら、息子思いで、自分を押さえて生きてきたであろうゾフィーの肩を持ちたくなって
しまいました。

そうそう、ゾフィーの話が出たところで(結構無理やりだったかしら…^^;;)、初風諄さん。いやぁ〜すごいですね。
何十年もブランクがあったとは思えない。
私のアントワネットさまと、こんなところで再会できるなんて、東宝さん、小池さん、ありがとーーー!!!
初風ゾフィーはいつみても、コンスタントな出来というのでしょうか。
過不足なし、好不調の波がなしで、アッパレって感じです。
これを機会に、もっともっと、舞台に立って欲しいです。ああいうキャラって、今の日本のミュージカル界では貴重ですよね。

貴重といえば、シルビア・グラブさん。
魔女みたいな雰囲気で、あの役ぴったりですよね。
歌える、踊れる、雰囲気ある、その上、足がすごくキレイで、下品なような、でも、ただの下品ではない感じがたまらなくGOOD。
かなりお気に入りですが、強いて、重箱の隅をつつかせてもらうとしたら、最後の、ムチの音。
あれ、たまにカスル時があるので、要注意。せっかくいい表情しているのに、ムチが「カスッ…」では勿体無いでしゅぅ。
どうでもいいけど、そのうち、マダムテナルディエやってくれないかなぁ〜。

あ、そうそう、「結婚式」のあと、「最後のダンス」にいくまでの間、フランツとエリザベートが踊るでしょ?
あの時、下手のほうで、シルビアさんと井上ルドルフがペアで踊ってるのね。
二人とも、優雅に踊ってるので、思わず、みとれてしまって、舞台中央がお留守になってしまうのは、私だけではないでしょう?


さてさて、最近、また、トート評が、微妙に変わりつつあるので、後日、観劇してから、改めて入力するつもりです。
お暇な方は、また、お付き合い下さい。

Coming Soon★

闇がひろが〜る


<エリザベート楽を見て>

今回もまた、リピーター体質が色濃く出てしまった3ヶ月でした。
いやぁ〜、通った。通った。Wの方々、過不足ナシになんて思っていたら・・・あら大変(笑)

毎度のことながら、祭りのあとの脱力感と、これでちょっと休憩(^^;;)できるんだっていう安堵感と、まだまだ見ていたいという未練とが交錯して、いまだに、頭の中のエリザベートという細胞が、グニャグニャと覚醒している感じ。

前日、山口楽の感想を勢いにまかせて入力してしまいましたが(^^;;;)、あの感覚を払拭してくれた、わたし的に、すごく楽しめた楽でした。

盛り上げ上手な、治田さんの司会のもと、特別カーテンコールがあり、主要キャストさんのコメントを聞けたせいももちろんあると思うけど、全体的に、「いやぁ〜、みんな、大変だったよね。でもさ、よかったよね。頑張った甲斐があったよね、」って雰囲気で、キャストも裏方もお客も、みんなまとめて、全てのものにありがとう&ご苦労様って空気がただよってたように思う。

今日はね、あたしゃ、スタンディングしちゃったよ。久しぶりに終わった後、笑ってた。
今後も、エリザベートという作品を大切にしていってもらいたいなって思う。
レミのように10年経過に気をよくして、大切にしてきたものが、微妙に変化していかないように、祈るばかりです。