これは、一般にいう、感想とか、批評とかいうほどのものではありません。
ただ、私が、それを見ていたときに、何を考えてたかっていうことを、ちょっと
書き残しておこうかと思っただけなんです。

まぁ、ものによっては、ものすごい何様気分で能書きをタレていることもありますし、
思考がまわりまわってしまい、見ていたものと「全然、関係ないやんかー!」って
こともあります(笑)。

あくまでも、「貧乏が思った」というだけのことですので、それ以上でもそれ以下でも
ありません。
人の思考なんて、十人十色。違って当然。賛否両論。差し引きチャラ。
そのへんを充分考慮にいれて読んで下さいね。

by 貧乏


<恋愛戯曲>

1月30日〜2月25日
於:紀伊国屋ホール

ご贔屓劇団「第三舞台」の演出家兼作家鴻上尚史さんのイギリス武者修行帰国後構成された
KOKAMI@networkの第三弾公演。

出演は筒井道隆 、永作博美 、大森博、高山広、旗島伸子の計5人。
オンエア間近のドラマの脚本が書けない永作演じる人気恋愛TVドラマ脚本家が、脚本を速やかに
もらってくる任務を背負ってやってきた、あまりうだつのあがらないプロデューサー筒井に
「私を好きになって」と頼むところからはじまる。

筒井は、釈然としまいまま、永作のペースにはまり、恋愛シュミレーションのスタート。

が、現実の進行と脚本の中の脚本家が書くストーリーが同じ設定で、勿論、同名。
しかも、脚本の中の登場人物も同じ設定で同名という、なんだか、頭がウニになりそうなお話(^^;;;;)。

そのさんすくみ状態のまま、シュミレーション進行を、いろいろな選択肢で見せてくれる。
一種、エチュードのような感じなのかなぁ。
例えば、強盗に入った若い男女(高山&旗島)。
本当に強盗というストーリー展開の後、実は今回の恋愛シュミレーションに雇われた売れない役者
という展開になるが、それが、脚本なのか、脚本の中の脚本なのか、現実なのかわからない。
マネージャー兼執事の大森もOUT of 眼中が濃厚でしょうって感じだけど、実は脚本家の夫かも
しれないし、永作が本当に愛しているのはこの人?って思わせる節もあるしぃ・・・(^^;;;)

結局、何があって、どうなって、こうなったかなんて、ましてや、どれが本当でどれが空想なのか
わからないし、5人の思惑、感情、本能なんぞ、結果は一緒でも解釈なんていくらでもあるというのを、
とてもわかりにくい展開の中でとてもわかりやすく見せてくれていました。
鴻上さんが、展開の札をいくつも用意してくれていて、その中から自分の好きな展開を作り上げれば
いいわけで、まーさーに「恋愛戯曲!」と、私は思ったのですが、なんせ、頭のいい人の考えることには
追いつかないので、なにやら、もっと、奥が深そうな、裏がありそうな、でも裏の裏は、やっぱり表じゃん!
みたいな、不思議な舞台でした。

そうそう、キャストがね、すごく良かったと思う。
私は第三舞台子飼いの役者さんたちが大好きなので、なんとなく、外部の人の鴻上演出の舞台に
あまり意気込まないのですが(失礼な言い方ですね・・・^^;;;)、なんか、すごく、印象的でした。
(第三舞台のHPに、筒井さんとか永作さんに関しての鴻上さんのコメントがのってるんだけどなかなか面白いです。)

But、不思議と、芝居自体は、さほど印象的ではなかったんですよね。
笑いはところどころにありましたが、決して楽しい芝居ではないような気がするし、すごく心にササる
言葉があって、ドキッとしたりするけど、でも、ものすごーーく感動したとかというわけではなくて。

うーーーっ。うまくいえないんだけど。

私は、この芝居を見てて、感動(感が動く)したにはしたんだけど、通常、私が芝居をみて感じる、
心が動くとか感じが動くというより、感覚が動くというか感触が動くって感じでしたね。
で、最終的に、普段あまり、使わない部分を動かしたからもんだから(^^;;)なんだか、感想も
ハレーションをおこした?って感じになっちゃいましたね(この「?」がポイント・笑)

この感想みて、観にいこう!って思う人いるのかなぁ(^^;;;;)
でもね、なんとなく、いろいろな意味で興味深い作品だと思います。
アイディアも、セリフもなかなかですよ。

01.02.05


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