これは、一般にいう、感想とか、批評とかいうほどのものではありません。
ただ、私が、それを見ていたときに、何を考えてたかっていうことを、ちょっと書き残して
おこうかと思っただけなんです。

まぁ、ものによっては、ものすごい何様気分で能書きをタレていることもありますし、
思考がまわりまわってしまい、見ていたものと「全然、関係ないやんかー!」ってこともあります(笑)。

あくまでも、「貧乏が思った」というだけのことですので、それ以上でもそれ以下でもありません。
人の思考なんて、十人十色。違って当然。賛否両論。差し引きチャラ。そのへんを充分考慮にいれて
読んで下さいね。

by 貧乏


<長塚京三ひとり芝居「侍」>

10月13日〜10月21日
於:シアタートラム

TV、映画等でおなじみの長塚京三さんが、息子さん(作・演出)とタッグを組んだひとり芝居。
ある日、ぼんやり、花まるマーケットをみていたら長塚パパが出ていて、宣伝していた、その淡々とした口ぶりに
興味をもって、行ってみた。


あらすじを簡単にご紹介。

フランスへ単身赴任している中年男が誕生日を寂しく過ごすこと8回。
いつまでたってもフランス語は上達せず、ハーフの上司と折り合いが悪く、日本に残してきた女房子供との溝も
深まるばかり。唯一の友達は、8年前の出発の時、娘がくれたカエルのミッチェル
                 (フランスなんだからミッシェルだろ!と本人も突っ込んでます)。

そんな男が、ある日、銃を手に入れ、会社を辞め、日本へ戻る決心をする。
チケット購入時に、ジャポンとジャマイカを間違え(たんだと思う・・・^^;;)、ジャマイカ航空に乗ってしまい、
カエルと相談の上ハイジャックすることにした。

そして第二の男、登場。
日本で、交通法に違反し、金持ちでおっかないパパの策略で、まんまとフランスへ逃亡。
ありあまるお金で、呑気に過ごしているうち、マリアンと恋に落ちプロポーズ。マリアンのご両親にご挨拶に行く為
何故か、ハワイのレイをお土産に、ジャマイカ航空へ乗り込み、ハイジャックに遭遇。

確かに、ハイジャック男の妻子は一度もフランスには来なかったが、男もまた、妻が日本に帰ってきて欲しいと
言っても、「仕事だ!」の一点張りで、一度も日本には帰ろうとはしなかった。
結果、とうの昔に離婚していたのだった。

第二の男の交通法違反は「ひき逃げ」。
ハイジャック男の妻子は、再婚相手もろとも、第二の男に殺されていたのだった。

レイがかかっている墓場に向けて、男が発砲。-------------幕

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これをすべて、ひとりでこなす。
実際に長塚さんが演じるのは、ハイジャック男とひき逃げ男とワンカットだけ登場のピストル密売者の男。
あとは、ミッチェル(緑のカエル)が小道具としてあるだけ。
残りの、妻も、さとし(息子)も、ちず(娘)も、黒人娘のマリアンも、感じの悪いジャマイカ航空のイルダさんも、
ひき逃げ男のマヌケな付き人小松も、全ては、会話で存在している。
自分の役の性格やらなんやらを、お客に伝えるだけでも、難しいのに、相手の性格やら姿かたちまでが、
目に浮かぶようで、その技術たるや、さすがの一言。
私はよく、イッセー尾形を見に行くが、その声の抑揚といい、間(ま)といい、かなり、似ていると思ってしまった。
似ているとはいっても、真似というわけではない。
見えない相手を見せるあるいは感じさせるという事に対しての、言葉選びが似ているのかもしれない。

とにかく、飽きさせないテクニックには脱帽。

脚本自体は、途中から先が読めてしまい、何様気分でいわせていただくと、まだまだかなって感が否めないが、
それ以前に、役者である長塚京三さんをすごくよく咀嚼してるなって印象をうけたかな。
そこには、やはり、父であり、素を熟知しているせいもあるだろう。
例えがあまりよくないかもしれないが、昔、篠山キシン(漢字がわからない・・・^^;;)さんがいってたと思ったが、
「技術とか出来栄え云々は別として、表情という点では、どんなに一流のカメラマンでも、恋人が撮ったものには
かなわない」というのと似ているかもしれない。
役者長塚京三を生かすという点では、今後が楽しみなコンビで、vol.2、vol.3と続けていってもらいたいなぁって思う。

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ハイジャック男の人となりや、ひき逃げ男の人となり、ミッチェルの性格等、なかなか面白いので後日入力します。
今日は、もう、寝ます。←いつもこればっかり・・・(笑)

梅ちゃんのように、大笑いではないが、シュールな笑いで、一見の価値あり。
ミュージカル限定観劇者で、あまり演技に興味のない方にこそ、見て欲しいな。


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