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45周年記念エッセイ


  3.11のこと

2019.3.11 私は里山の山中にいた。
8年前に発生した東日本大震災八周年追悼式がNHKのラジオで中継されている。
14時46分の時報に合わせ私は歩を止め東北の方に黙祷をした。
僅か30秒間であったが、悲惨な情景が次から次へと脳裏を走る。
高台に今一歩及ばなかった人。
一瞬で波に吞み込まれた多くの児童生徒、そして自分の 身に迫る危険を顧みず、最後の最後まで冷静沈着に避難放送を続けた若い女性職員。
今でもあの有線放送の声が私の頭の中で反響している。
人々はどれ程の恐怖に戦き、苦しみ、どんなに無念であった事か。

5年前、私たちは全日本インカレで岩手を訪れた。
それは奇しくも八木地区での土砂災害   が発生した1週間後の事であった。
ホテル、大学連盟、そして2年後の岩手国体準備委員会の方々から、広島市から来ている 中国地区代表ということで随分お見舞いの言葉を頂き恐縮した。
「選手の中に被災した学生はいませんか」とか「大学は八木地区からどれ位離れているの ですか」と。
3年前、自分達が甚大な被害を被りながら、それでも他人を思いやる心の優しさに触れた。

 これが岩手県人なのです。
 これが東北人の人柄です。
 いや、これは日本民族の誇りです。 ( E・T )