グラード大陸に存在する言語には、大きく分けて2つの種類があります。日常語と魔法語です。
○魔法語
魔法語は特定の魔法技能を習得することによってのみ使用可能になります。
多くは意思の疎通には不向きです。(精霊語は比較的意思疎通に適した魔法語ですが、それでも日常生活で使用するには不便です)
言語名
|
文字の有無
|
説明 |
ルールブックからの読み替え |
記述式 |
○ |
ソーサラー技能を習得することで使用可能になります。 |
上位古代語に相当 |
精霊語 |
× |
シャーマン技能を習得することで使用可能になります。
日常語に比べれば不便ですが、意思の疎通も可能です。 |
− |
神聖語 |
○ |
プリースト技能を習得することで使用可能になります。
信仰する神によって、それぞれわずかな差異が存在します。 |
− |
これ以外にも、グラード大陸にはさまざまな魔法語が存在すると言われています。
○日常語
日常語は、更に地方語、種族語、古語などに分類できます。
これらの言語は、生まれつき母国語として使えるものと共通語の他は、セージ技能、バード技能1レベルにつき1つの言語について、会話または読解(バード技能は会話のみ)を習得することが出来ます。
また、ソーサラー技能を持つ者は、古語の会話・読解を習得出来ます。
なお、ソードワールドのルールでは、セージ技能により言語を習得する場合、下位古代語(グラードでは古語)の読解をまず覚える必要がありますが、グラードにおいてはこの制限はありません。何らかの言語の読解が可能であるならば、1レベルからでも他の言語を習得可能です。
○地方語(人間の言葉)
グラード大陸の人間達が日常的に使用している言葉には、細かな区別を無視してもなお膨大な種類があります。
ですが、現在ではトロウで使われている言語が共通語として広く浸透していることもあり、そうした言語を厳密に設定することにはあまり意味がありません。
地方語はあくまでキャラクター設定上のフレーバーであり、基本的に人間社会では共通語で通じるということを念頭に置いてください。
ここでは設定の例として、一部の言葉を挙げます。
言語名
|
文字の有無
|
説明 |
ルールブックからの読み替え |
トロウ語 (共通語) |
○ |
トロウ王国の公用語です。また、大陸の中部〜南部の共通語でもあります。
多くの国はこの言語を第二公用語として採用しており、これさえ話せれば不便を感じることは少ないでしょう。
他国は勿論、トロウ国内にも様々な方言が存在しますが、意思疎通が困難なほどのものは稀です。 |
共通語 |
ドレス語 |
○ |
ドレス帝国の中核をなす地域で使われて来た言語で、帝国の一応の公用語です。
しかし、多くの国を征服して膨れ上がった国なだけに、帝都の六番城門の外では今日も雑多な言語が飛び交っています。 |
− |
エトラムル語 |
○ |
エトラムル王国や、その東の国々で使用されている言語です。
アルカーナの神聖語に由来する語彙や慣用句が多く、詩を朗詠するような平坦な声調が特徴です。 |
− |
トヴァシュトラ語 |
○ |
トヴァシュトラ帝国の公用語です。
この地域には元々小国家が点在しており、様々な地方語が存在しました。帝国による統一に伴い、帝国公用語として考案されたのがこの言語です。
他種族語に語源を持つ語彙を病的なまでに排除しているのが特徴の、人造語です。
学校教育では共通語よりも優先して教えることになっていますが、普及率は現在のところ、お世辞にも高いとは言えません。 |
− |
他にも、ローファ語、フソウ語、ジェクト語などもあります。これらの地方語は、バードまたはセージ技能で取得することも可能です。
ただし、共通語以外の地方語はフレーバーであり、それがセッション上で意味があるかどうかはGMの判断にゆだねられます。
○種族語
グラード大陸には無数の知的種族が暮らしており、その中には独自の言語を発達させているものも少なくありません。
人間との交流が盛んな種族ならば共通語が通じるケースもあるでしょうが、多くの言葉を知っておいて損はないでしょう。
中にはその種族でなければ困難な音を持つ言語もあり、他種族が習得した場合は「意思疎通は可能だが稚拙」というレベルにしか到達出来ません。
言語名
|
文字の有無
|
説明 |
ルールブックからの読み替え |
エルフ語 |
○ |
エルフの他に、ダークエルフやフェンランたちの使用する言語です。
地域や種族によって幾つかの種類(北部エルフ語、南部エルフ語、ダークエルフ訛り、フェンラン訛りなど)が存在しますが、方言程度の違いです。
エルフ達の多くは、現在は人間社会の言語を使用しています。 |
− |
ドワーフ語 |
○ |
ドワーフたちの使用する言語です。
地域によって幾つかの種類(北部ドワーフ語、南部ドワーフ語など)が存在しますが、方言程度の違いです。
ドワーフ達の多くは、現在は人間社会の言語を使用しています。 |
− |
パイフールゥ語 |
○ |
パイフールゥたちの使用する言語です。
長い鼻を使った独自の息継ぎによる発音が存在するため、他種族には発音できない単語が存在します。 |
グラード独自 |
グリィラル語 |
× |
グリィラルたちの使用する言語で、ルールブックのリザードマン語に相当する言語です。
爬虫類独特の骨格による発音があるため、他種族には発声できない単語が存在します。 |
リザードマン語 |
ゴブリン語 |
○ |
ゴブリンや、ゴブリンと親交の深い種族の使用する言語です。
元々はエルフ種の言語からの派生言語で、それを独自に変化させ、自分達の言語にしました(日本の漢字を変形させていったカタカナのようなものです)。 |
グラードでは
文字を持ちます |
ホーミュスー語 |
○ |
ホーミュスーたちの使用する、大変高尚な言語です。
膨大な単語とそれを表現する繊細な発音のため、ホーミュスー以外の種族が習得するのは大変難しいとされています。
例えば『美味しい』という味覚に対する表現もホーミュスーはその微妙なニュアンスで約三十種以上で使い分けるそうです。 |
グラード独自 |
ボーンレット語 |
○ |
ボーンレットたちの使用する言語です。
ボーンレットたちは戦闘時に、非常に短い言葉で複雑な行動を指示し合います。これは戦闘言語と呼ばれていますが、他の種族の者が戦闘言語を使いこなすのは非常に困難です。 |
グラード独自 |
ラーバード語 |
× |
ラーバードたちの使用する言語です。
一言一言を語る前に、必ず相手の名前を呼ぶという風習があるそうです。 | グラード独自 |
ライグル語 |
× |
ライグルたちの使用する言語です。
遠吠えのような長い声の中で繊細に旋律を操る事により、その遠吠えに意味を持たせ、離れている相手と意思の疎通を行う事もできるそうです。 | グラード独自 |
パクタック語 |
× |
パクタックたちの使用する言語です。
喉袋を利用した独特の旋律を用いた会話を行います。求愛行為等で大きく膨らませていたと言われていますが、現在はあまり大きく膨らませることはしません。 | グラード独自 |
ケンタウロス語 |
× |
ケンタウロスたちの使用する言語です。 | − |
インプ語 |
× |
インプ、グレムリン、マーシュマンたちの使用する言語です。 | − |
ジャイアント語 |
× |
様々な巨人族の使用する言語です。 | − |
マーマン語 |
× |
マーマンやテルキーネスたちの使用する言語です。 | − |
ミノタウロス語 |
× |
恐らくミノタウロスだけが使用する言葉です。 | − |
○その他の言語
言語名
|
文字の有無
|
説明 |
ルールブックからの読み替え |
古語 |
○ |
古代の比較的長い期間、人間たちが使用していた言語の一つです。
トロウを始め、大陸南部全体で広く使われていました。他にも古語と呼べる言語は数多く存在しますが、少なくともトロウで古語と言えばこの言葉を指します。
現在の言葉よりもエルフ語と類似点が多く見られ、エルフ語が元になっているという説、共通の言語から派生したという説がありますが、真相は定かではありません。
現在、大陸各地で使用されている地方語に大きな影響を与えていることに加え、簡潔・明晰な文体が評価され、魔導力学会の公用語として採用されています。しかし、それ以外の学問分野においては、近年では共通語が多く使用されており、古書の現代語訳も盛んです。
ソーサラー技能を習得することにより、古語の会話・読解が可能になります。もちろん、セージ・バード技能でも習得可能ですが、ルールブックの記述のように、セージ技能習得時に最初にこの言語を習得する必要はありません。 |
下位古代語 |
|