グラードセッション用、バード追加技能

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バードのルール

 このグラードでは、ソーサラーマジックが魔導力学として確立しています。
 そんな中、歌で魔力を紡ぐバードの呪歌もまた、フォーセリアとは違った発達を遂げているのです。

バード技能のおひねりについて

 バード技能による楽器演奏、舞踏による判定での「臨時収入」は、ゲーム的に効力の無いフレーバーな目的にのみ使用し、装備、魔法などの購入行為に充てたり所持金に加算することは認めません。

 フレーバー目的の例:たとえば、セッション内で買い食いをしたりなどといった使い方です

呪歌の使用について

 グラードでは、バードの呪歌もまた1つの『技術』として独自の発展を遂げています。彼らは、ルーンマスターやセージとはまた違う、技術と知識の伝承者なのです。

呪歌の魔力と言語

 グラードにおけるバードの呪歌は、以下のルールを使用します。

・魔力のかわりに『バードレベル+精神ボーナス』を基準値として使用します。
・魔力と同じように、演奏を『加減』することができます。
  →演奏する前に、基準値を規定の『レベル+精神ボーナス』or『0』を選択可能。
・呪歌の言語は術者の任意で決められます。
・チャーム等具体的な指示を含む場合、呪歌で使用する言語を相手が理解できなくてはなりません。

呪歌使用時の制限について

 呪歌を使用するには、下記の制限がつきます。防具には制限はありません。

・両手に楽器以外を持ってはいけない。
・自由に言葉を発することが可能な状態であること。
・呪歌用に設定した楽器を演奏できること。

演奏中の行動について

 楽器を演奏し、精神を集中しているので、可能な行動は限られます。
 歌詞を綴っているので普通に会話することは不可能でしょうし、演奏することに集中していれば、例え片手、あるいは両手が開く楽器でも何かを拾ったりすることは難しいでしょう。可能な行動は以下の通りです。

・回避行動
・静止移動(=3m移動)
  →演奏中他者に移動させられた場合も、移動距離が3mを超えると呪歌としての効果は消滅します。

楽器について

 バード技能は様々な楽器を演奏することができますが、呪歌を使用する場合、ソーサラーの発動体のように、各PCごとに1つの種類の楽器を設定しなければなりません。
 グラードにおけるバードの楽器は、『演奏者の意志でリズムを刻むことが出来る』ものなら何でも構いません。そのため、PCは楽器のデータを元に、それよりも有利にならない形状ならば、呪歌用の楽器として所持することができます。

【グラードにおける呪歌をするための楽器】
 ・用法:2H
 ・価格:100rk〜
 ・形状:さまざま
 ※タンバリン、カスタネット、トライアングル等リズムを刻めるならば音階を保てなくても何でもOKです。ただし草笛等、毎回その辺で入手できそうな物は不可です。(前提の100rk以上にひっかかります)

特殊な『楽器』

 上記の条件さえ満たせば、武器(杖や弓などが一般的でしょうか)等に楽器を連結させることが可能です。ただし、ルール上はあくまで楽器は楽器、武器は武器として使用します。

・楽器から武器へ、あるいは武器から楽器へ用法を変更する場合、「武器の持ち替え」に準じる。
  →用法を変更する場合、基本的に1Rの能動行動として扱う。
  →「片方を捨てる」扱いで即時持ち替えも可能だが、その後再度持ち替える場合に準備が2R(拾う・準備状態にする)必要がある。
・価格:その武器の通常価格+楽器の価格(最低100rk)+装飾代金(最低武器の半額)
  =武器の通常価格×1.5+100rk〜


追加呪歌
 下記の呪歌はデフォルトでは使用できず、セッション等で報酬として与えられる必要があります。
呪歌名 説明
リズム(精神)  この歌を聞くと身体のリズムが軽快になり、足取りが軽やかになります。
 この結果として、回避が1上昇したものとして扱います。
アニマル・アウェイ(精神)  この呪歌はサモン・スモール・アニマルとは逆に動物を追い払います。
トランキライズ(精神)  この歌を聞くと心が落ち着き、動揺していた心を静めます。
 コンフュージョンやフィアなど精神に影響を与える呪文の効果を打ち消します(スリープは除く)。
 歌い始めて4ラウンド後に効果が出ますが、この際、かけられた呪文の達成値を上回っている必要があります。
ニュートライズ  この呪歌は一風変わっています。呪歌自体を単独で歌っても、それ自体では何ら効果をもたらしません。
 真価は他の呪歌と一緒に歌われた時に発揮されます。この歌は他の呪歌と干渉し、その効果を打ち消す力を持っているのです。
 達成値が対象の呪歌を上回っていれば、その呪歌がもたらした影響を打ち消す効果を持っています。
ノイズ  この呪歌は調子の外れた音で集中を妨げ、すべての魔法の達成値を−1します。
プレッシャー(精神)  この呪歌を聞いたものは、肉体的負荷を感じ、回避に−1されます。ただし、行動順位などに影響はありません。
アクティブ・スピリッツ  精霊に捧げる歌を演奏することで精霊(ウィスプ、シェイド、サラマンダー、ウンディーネ、シルフ、ノーム、フラウ、ドライアード)の働きを活発にします。演奏する時に精霊を指定することでその精霊の力を源とする精霊魔法の達成値に+1することが出来きます(魔力ではないので注意)。対象となる精霊の力が働いていない場所で演奏しても効果はありません。また、この呪歌に対して抵抗はありません。
ゾーン(精神)  この呪歌を歌うことによって、演奏者の周りに近付き難い空気を作り出します。
 この呪歌を歌い始めて4ラウンド後に効果を発動し、演奏者を中心とした半径達成値×1mの円で、演奏者に近寄るためには精神抵抗ロールで呪歌の達成値を越えないといけません。
 成功した場合は進入でき、失敗すれば呪歌の効果範囲の限界までしか近寄れません。また、一度出て再度進入する場合にはもう一度抵抗する必要があります。
ターン・アウェイ(精神)  この呪歌を聞くと、演奏者の顔を見たくなくなり、顔を背けてしまいます。この状態では攻撃時に−4のペナルティがつき、演奏者に対して、対象を視野に入れなければ発動しない魔法は使用できなくなります。
 この呪歌は歌い始めてから4ラウンド後に効果を発揮します。
アンダンテ(精神)  呪歌が続く限り、全力移動およびそれを使用した戦闘オプション(チャージなど)の使用が不可能になります。ただし、フェンランの『飛行』および飛行状態でのチャージ攻撃はこの呪歌の影響を受けることなく使用できます。
アンセム  神へ捧げる賛美歌です。この歌はプリースト技能を持つ者のみが使用できます。この呪歌の聞こえる範囲内にいるものは、神聖語魔法および暗黒語魔法の達成値に+1の修正を受けます。なお、この呪歌の効果は、歌い始めてから4R後に始まります。
 呪いの解除や蘇生の儀式の際にこの呪歌を歌うための合唱団が結成されている神殿もあるそうです。
リラックス(精神)  過度の緊張を緩和する呪歌です。この呪歌を聞くと、緊張をともなう作業(技能レベル+知力Bで判定するもの)をおこなう際、判定に+1の修正が加えられます。裕福な学者が研究の際などにお抱えの楽士に演奏させることが多いようです。
 しかし当然、「聞き耳」の際には障害としかならず、リラックスの演奏中に「聞き耳」をおこなうことはできません。また、周囲に音が聞こえるような状況下では、無条件で自分達の存在を気づかれることになります。

追加技能
 下記の技能は、バードの通常技能です。
技能名 説明
地域知識  これは呪歌ではなく、技能です。
 情報や噂話は商隊や旅芸人が広めるといっても過言ではありません。そのため、芸人の一員であるバードはいろいろな地域の世俗的な情報や俗説に長けています。
 セージでの知識とは違った方面の情報が得られるでしょう。
 判定の基準値はバード技能レベル+知力です。
 下記の技能は、バードレベルが上がった際に、呪歌の代わりに1レベルにつき一つ取得することが出来ます。
技能名 説明
絶対音感  これは呪歌ではなく、技能です。
 シーフ技能、レンジャー技能の「聞き耳」と同様に判定する。ただ単に「足音がする」というでなく、「底が木製の靴をはいた、痩せた生物の歩く足音がする」といったように感知することができます。
聴音  これは呪歌ではなく、技能です。
 熟練した音楽家は聞いた音をそのまま記憶し、採譜する「聴音」に長けています。そのため、バードは聞いた音をそのまま記憶することができます。
 判定方法はシーフ技能の「記憶術」と同様です。ただし「記憶術」とは異なり、記憶できるのは聴覚情報です。
話術  これは呪歌ではなく、技能です。
 話すときのしぐさや会話術で聴衆の印象を良くする、芸人必須の技能です。熟練したバードはわずか数言で道行く群衆を惹きつけ、観衆に変えてしまうでしょう。
 聞き込みなどを行うときも、話術に長け、好印象を抱かせるバードは有利な存在です。
 判定の基準値はバード技能レベル+精神です。
声帯模写  これは呪歌ではなく、技能です。
 声の使い方に長けたバードは、普段と違う声で話したり、動物の鳴き声などを真似ることができます。
 特定の人物の声を真似ることもできますが、その人物の知人に出会ってしまったときは成功ロールの必要があります。
 判定の基準値はバード技能レベル+知力です。
舞踏  これは呪歌ではなく、技能です。
 リズムに合わせ舞踏する技術です。この技術を習得したバードはしかるべき場所(街の酒場など)で1時間ほど舞いを披露する事により、バードLV×バードLV×2Dの銀貨を観衆から得られます。

 また、他の吟遊詩人と組み、相手の奏でる楽曲や伝承を盛り上げる舞いや寸劇を行うこともできます。その際には演奏者と舞手のバードLVのうち、より高いLVを採用して判定し、さらに+1を得ます。
 この報酬は演奏者と舞手にまとめて支払われたものになります。

例:
 演奏者A(バードLV3)と舞手B(バードLV4)が酒場で舞踏を披露しました。 舞手BのLVがより高いので、判定に使用するレベルは4。これに+1ボーナスを加え5とします。
 ダイスの目は7でした。(5X5X7)=175rkが二人に対して支払われます。二人はレベル差を考慮して、Aは70rk、Bは100rkを受け取り、5rkは場所を提供してくれた酒場に感謝の言葉と共に支払いました。

※なお、この技能がなければ「踊れない」というわけでありません。この技術は、観衆の好みや流行を踏まえたバードが舞踏し、お金を稼ぐためのものです。
 下記の技能はデフォルトでは使用できず、セッション等で報酬として与えられる必要があります。
デュエット  歌や音楽を2人で行うことで、効果を短縮したり増幅させることが可能です。2人以上のバードが行っても2人が上限です。
 効果が数ラウンド後に発動するものは、必要とするラウンドが1R減ります。能力値に関するものは効果が1上がります(ピースなら攻撃力−2、ヒーリングなら2点回復など)。

 主旋律を奏でるものの他に、この技能を持っているものが居ないと使用できません。

 例)『デュエット』を使い『ヒーリング』を行う場合、双方共に『デュエット』『ヒーリング』の技能を保有している必要があります。





NPC専用追加呪歌
 下記の呪歌はPCが取得することは出来ません。
呪歌名 説明
バーサーク(精神)  敵味方の区別がつかなくなります。
 問題は、攻撃衝動を刺激する為、敵味方区別なく攻撃に走ってしまう事です。
 またこの時、魔法は使用出来ません。4ラウンド目に効果が始まり(抵抗を開始し)、12ラウンドで歌は終了します。途中で呪歌が止まった場合、その時点で効果も切れます。
ルフラン(精神)

 この歌を聴くと、同じ行動ばかり繰り返してしまいます。攻撃なら攻撃を、魔法なら魔法を、歌を聞く間ずっと同じ対象に永遠に繰り返すことになるでしょう。魔法の効果拡大なども繰り返しなので、精神点が足りなくなって気絶する人も、多々ありそうです。
 この呪歌の抵抗ロールは呪歌が始まってから4ラウンド目で行います。

ハーメルン(精神)  演奏者の後をついていきたくなります。
 抵抗に失敗した者の移動速度は徒歩より少し遅い程度で、見かけは夢遊病者の様に見えます。この効果は演奏者が止めるまで続きますが、衝撃が加えられるか、危険な所を歩かせられる場合、再度抵抗判定が可能です。
 抵抗ロールは呪歌が始まってから4ラウンド目で行います。
ホラーショウ(精神)  聞くものに恐怖を与える呪歌です。始まってから4ラウンド目に効果が始まり(抵抗ロールはこの時点でします)、抵抗に失敗した人は2D6を振り、恐怖表を見て効果を決めて下さい。12ラウンド後に呪歌および効果は終了しますが、その前に呪歌が止まった場合、その時点で効果も切れます。
レックレス(精神)  自らの危険も省みず敵を全力で攻撃しはじめます。
 具体的には、強打(追加ダメージ+2、回避−4)しか出来なくなります。
 当然、魔法などを使用する事はできません。
 強打が出来ない武器を持つ者は、その武器を捨てて他の武器か、もしくは素手で殴りかかるでしょう(勿論、強打で)。 敵味方で区別できない者に襲いかかる事はありません。
 4R目に効果が始まり(抵抗ロールはこの時点で行います)、12R目に歌と効果は終了します。また、その前に呪歌が止まった場合、その時点で効果も切れます。
ローレライ(精神)  この呪歌と自分の声しか聞こえなくなり、歌声の源へ近付きたくなります。
 遊病者のような歩みは陶酔しているようにも見えるでしょう。抵抗ロールは呪歌が始まってから4ラウンド目で行います。
 キュアリオスティとは違い、演奏者が目に見えていても効果が消えることはありません。演奏中はただ演奏者の傍で佇むことになります。
 ある海域にはこの呪歌が聞こえてくる岩があり、歌に気を取られて何隻もの船が座礁したという伝説があります。