7月26日(日)〜31日(金)
   
「韓国視察研修−子どもや女性への暴力防止をともに考える6日間の旅−
                  
2009年夏
7月28日(火)晴れ

 午前8時、朝食を摂るためにバスに乗り込み5分ほどのホテル三井の「SALVIA」に向か
 う。このホテルは私たちが泊まっているサンシャインよりランクが上、ブッフェスタイルの朝
 食はメニューも豊富、現地旅行社が差額を支払ってくれるので、ちょっと得した気分!因み
 にこの朝食はコーヒー別で13000wonとのことでした。

 朝食後、そのまま、今日の訪問先である安養市に向かう。安養市はソウルの南、約25km
 ところ、朝食に時間をかけすぎたので、間に合うか心配したが、どうにかギリギリに到着し
 た。安養市議会の建物の前でシム・ギュスン市議に出迎えられ、握手のあと、建物の中に
 入ってみると、目の前の電光掲示板には「NPO G.Planning 視察研修団歓迎」という文字
 が流れていた。階段を上がり、本議会室の議員席に座り、日本語のPRビデオを鑑賞した。
 ソウル市ならともかく、なぜ安養市が完全な日本語のビデオやパンフレットを製作したのか
 が不思議に感じた。そういえば、出発前の下調べでも、ホームページが日本語だったので
 大いに助かった。ビデオ鑑賞後、キム・グッチン議長の挨拶があった。彼は身長180cmを
 有に超え、胸板の厚い、韓国で言う「モムチャン」だった。
 挨拶のあと、別室で二人の女性議員と意見交換した。そのなかで「日本軍慰安婦」や「竹
 島問題」について意見を求められたので正直困ったが、「二度と悲劇を繰り返さないために
 これからの子どもたちには暴力防止の教育が不可欠」ということで納めた。

 意見交換のあとキム議長から昼食の招待、バスで数分走って、大通りでバスから降りて
 田舎の風景を楽しみながらお店まで歩いた。お店の前ではすでに議長が待っていた。豚
 肉と野菜を韓国風に炒めたもの(たぶんデジカルビ)をサンチュやエゴマなどの葉っぱで
 包んで食べた。しかし葉っぱの種類が多く、いろんな味を楽しむことができた。韓国料理
 はメインの他、チヂミや和え物など副菜がいっぱいあって、ほとんど残すので、ソウルあた
 りではもったいないということで少なくしているが、ここではテーブルが見えないほどだった。

 昼食がゆっくりだったので、急いで「カタツムリ地域児童センター」に向かった。カタツムリ
 地域児童センターは、日本の学童みたいなところで、授業の一環として、性教育や性暴力
 防止の教育を人形劇にして、子どもたちに見せていた。私たちも特別に子どもたちと一緒に
 見せて貰った。性器がでてくるシーンでは「お〜」と言う子どもたちの声がした。
 
 人形劇だけをみて、今度は「安養女性の電話」に向かった。安養女性の電話は、DV被害
 女性を支援するためにできた団体だが、近年は性暴力被害女性の支援にも力をいれてい
 るそうだ。ここでも私たちのためにお土産やお菓子など準備してくれていた。
 
 カタツムリ地域児童センターで人形劇をしていたスタッフは実は、安養女性の電話のスタ
 ッフで、カタツムリのような児童施設などで実施しているとのことだった。あとで聞いた話
 だが、この人形は在日の人たちが日本で製作したそうだ
 
 視察後、バスでソウルに帰って、参加者はそれぞれにソウルの夜を楽しんだ。

7月29日(水)晴れ


 朝食は、昨日と同じホテル三井で摂って、バスで「ひまわり児童センター」に向かった。
 「ひまわり児童センター」は性暴力被害子どもを支援するために女性省が設けた施設なの
 で、総合的な支援体制が整っていた。インテリアも子どもに優しいものだった。
 
 ひまわり児童センターをあとにして、水曜デモが行われている日本大使館前に向かった。
 2004年の時も驚いたが、今回も10〜20代の若い参加者が多かった。デモのあとナヌム
 の家のハルモニたちとともに昼食を摂り、談笑した。ハルモニたちのなかに2004年、ナヌ
 ムの家を訪問した時に辛い過去の話しをしてくれた、パク・オクソンさんが、少しホッソリして
 元気な姿をみせてくれたので、ホットするのと同時に懐かしさで涙の対面となった。ハルモ
 
ニたちが日本の歌を歌ってくれたので、私たちも「ふるさと」を歌ってお返しした。また会うこ
 とを約束して別れたが、すでに80歳を超えたハルモニたちが元気でいてくれることをただ
 願うばかりだ。

 ハルモニたちが「ナヌムの家」に向かうバスを見送って、私たちもバスで「韓国挺身隊問題
 対策協議会」の新しい事務所に向かった。ナビゲーターとしてバスに乗り込んだ女性は、
 在日のひとで、はんなりとした京都弁を話していた。事務所に向かう途中、「戦争と女性の
 人権博物館」の建設予定地(西大門独立公園内)を車窓から見た。

 事務所は引っ越ししたばかりで、そこかしこに段ボールがあり、まだ片づいていない状態
 だったが、スタッフは熱心に仕事していた。

 今回のツアーは、この団体の代表がすべて韓国側を取り仕切ってくれたので、直接お礼を
 したかったのだが、アメリカの下院で採決された2周年セレモニー出席のため。渡米中で
 会うことができず残念だった。

 
視察研修後は、参加者はまたソウルの街へ、いや〜しかし皆さん精力的だ〜。

                                   5日目以降は後日UP