☆さんの ドラテク講座
  VOL.1



ドラテクについて考えてみよう  


  ドラテクを向上させる目的として、

 
1 クルマをスムーズに走らせたい。
 2 クルマを意のままに走らせたい
 3 サーキットでタイムを詰めたい。
 4 他人に負けたくない。


 などいろいろとあると思うんだけど、やはり、目的があるってことが重要だよね。
 目的がないとただ走っても意味がない。

 それじゃ、どこで練習するのがいいか?っていうとやっぱりお金払ってでも安全なサーキットだと思う。
 今では少なくなったようだけど、俺が免許を取ったころは走る場所といったらサーキットではなく峠道だった。
 ほとんど毎晩のように走り、バイト代もほとんどクルマのガソリン代と消耗品に消えていった。
 その当時、サーキットっていうとまだ敷居の高い場所だと思っていたんだよね。

 それを、あるときバイト先の店長から『峠なんて走ってないで、サーキット走ってみないか?』って誘われたんだ。
 最初はドキドキしましたよ〜、サーキットってどんなところなんだろう?ほんとに走れるのかなってね。

 でも、走ってみるとすごく楽しかったね〜。とにかく最初のころは自由に走り回ったんだ。
 そしたら思った以上に曲がらなかったり、逆に曲がりすぎたり(アンダーステアとかオーバーステアだね)、スピン
したりといろいろな経験ができた。クルマってこんな動きするんだってね。
 こんな経験、公道でしたら危ないよね。

 そしたら、今まで、峠道などいわゆる公道で自分がやってきたことが馬鹿馬鹿しく思えてきたんだ。
 それから、サーキットライセンスを取ってとにかく走り込んだんだ。
 走りまくって自分の腕を磨き、それを確認するためにいろいろな走行会にも積極的に参加したんだ。
 走る場所を変えても自分の走りが生かせるかな〜ってね。

 そのうちにショップのクルマに乗る機会にも恵まれて、コテコテのチューニングカーからライトチューンまで
いろいろなクルマに乗ったんだ。
 タイヤの銘柄やサイズ、サスペンション、強化ブッシュ、車体の補強、吸排気系、コンピューターの交換など
によってこんなにも走りが変わるんだなってことがわかったんだ。

 でもコテコテのチューニングカーって、乗ってて確かに速いんだけど、なんか面白くないんだよね。物足りない
というか何というか、クルマに乗せられちゃってる気がしてならなかった。特に足回りをチューニングしちゃっている
クルマって特にそう思ったんだ。

 足がノーマルのクルマって、コーナーリングスピードを上げていくと徐々にロールが大きくなったり、これ以上
スピード上げると曲がんないな〜とか、滑り出すな〜っていうクルマの限界が判りやすい。
 それが足を固めたチューニングカーだとクルマの限界自体は上がるんだけど、乗り手の技量とのバランスが
合わないから限界が判りにくくなると思うんだ。

 ノーマルサスの良いところってサスペンションストロークが大きいから姿勢変化が大きい。つまり、それだけ荷重
移動や変動が大きい訳だけれども、それをステアリングの切り方やアクセルの踏み方、ブレーキの掛け方なんかでどのようにコントロールしていくのか、そういうことを勉強するのにノーマルの足っていい素材だと思うんだ。
これによって得たドラテクって、いろんなクルマで使えるよ。つまり、
パーツに頼らないドラテク向上を目指すのが
いちばん確実!

 だから、無理してチューニングはしなくても良いと思うんだ。でも、どうしてもチューニングしたい人は、ノーマルに乗ってそのクルマの特性を掴み、それを把握したうえで自分のクルマのチューニングに生かせば良いと思う。
 同じクルマでも乗り手が違うのなら、チューニングの方向性も違ってきて当然だし、別なクルマができて当たり前なんだ。
 同じクルマが2台あって、片方がAというチューニングしているからといって、もう片方もAというチューニングする必要はないし、そうしたからといって必ず速くなることは絶対にありえない。乗り手の技量によって変わってくるんだから、周りは気にしないことだよ。
 あわてず自分の技量に合わせて少しずつチューニングしていくほうが、確実にうまくなれると思う。



 次回はもっと具体的にドラテクの話を書く予定です。

何かご要望があれば、できる限りお答えしたいと思いますので、ドラテクQ&Aに書き込んでください。