![]() バリ島まったり編◆豪華!アメッド接待 2001年9月30日(日) クタ〜アメッド 昨夜は、久々の再会ということで、ゆみさんとのマシンガントークで夜は更けた。 さすが関西人、ゆみさんたら存在自体がほぼ芸人。 今日は午前中、クタでもりもりとアメッド滞在用の買物をするゆみさん。 さらに、アメッドまでのチャーターカーをゲットしなければならない。いつもなら、 バリの親父とゆみさんが慕い、お互いの信頼から、ゆみさんの別荘建築の 総指揮を任せてある「ゴッドファザー(仮名)」やその部下?が 送迎してくれるのだが、他に用事があるようでどうも車が出せないとのこと。 クタってなかなかの都会!海辺をテクテク歩いて15分ほどで、マタハリデパートという 地元の大きなショッピングモールに。周辺はHISの支店や、おしゃれなブティックなどが 並び、なるほど、これはお買物とか便利そうだなと感じた。ちょっと都会すぎて つまらない私だが、バリ渡航歴数え切れないほどのゆみさんから言わせると、 「アタシも前はクタとか嫌いやったけど、最近になってクタ のおもしろさも見えて来たよ」とのこと。そうか・・・私もそういうバリが見えるまで しつこく来れたらいいな・・・ウフウフウフ。 (どうでもいいんですが、クタの写真、一枚も撮ってなかった・・・) ![]() チャンディダサのホテル「セライ」のメシ 買物を追え、チャーターカーの相場を聞いてまわるが、アメッドって実はクタからとっても 遠い。(旅のプロローグページの地図参照)確実に3時間以上はかかるというのは、バリ島では かなりの遠距離感覚のようだ。結局、泊まってる宿のレセプションが提示してきた車が 一番お手頃ということで、さっさと決めて12時のチェキアウトにはドライバーにも来てもらえる ことになる。参考までに書いておきますが、このチャーターカー、3人で300,000RP(当時レートで約2400円)。 ゆみさんが「きあはVIPなんだから、あたしが接待するの」と、なんとも 感激の涙にくれるような男らしい宣言で、おごってくれた。とにかくこれから2日間、 ゆみさんにおごられっぱなしになるとは、きあもかおちゃんも夢にも思わなかった。 さて昼に出発した車は一路東へ向かう。ぐんぐんぐん。ドライバーのマデが、しつこいくらいに インドネシア語講座を開くのがちょっとウザイが、それもまあ楽しく和みのムード。 街を抜け、村を抜け、田んぼを抜け、橋を渡り、ヤシの木の群棲地を眺め・・・景色の美しさには 本当に圧倒される。とくに、昼ご飯を食べるために立ち寄ったチャンディダサの海の色の 美しいこと!!!しかし砂浜がなく全部護岸工事で舗装されていたのはいただけない。 このドライブ中、とにかく感動&感激の連続。しかも、思っていたのの100倍くらい、道の コンディションがいい。私の想像では道路は未舗装、デコボコ、うねうね、 渋滞が多く、とてもレンタカーじゃ無理?だったのだが、時期がいいのか、警察はいないし 祭りの行列に鉢合わせして渋滞することもない。これにはゆみさんも驚いていた。お祭りが ありすぎて渋滞はしょっちゅうらしいのだ。そしてなにより、走りやすい道路とその景色のよさ。 ドライブ好きの私に、ここを運転するなというのがアホらしいほど。 ![]() こんなカンジでお祭り行列をよく見掛ける ところで、ゆみさんの別荘ってどんなところかなーー。と、聞いてビックリ。実はバリに来る 直前に、まだ別荘がまだ完成していないということが発覚したらしい。 ゆみさんと私は、トルコで知り合った数年前から 「私がバリに行くときは、ぜったいゆみさんの別荘ができたときの 一番はじめのお客さんになるう」と約束していたのだ。 そして運命のように、今回私たち来る時期くらいにちょうど、ゆみさんの別荘が完成するはずだった。 ゆみさんもそう思ってあれこれ準備していてくれたのだが、さすがインドネシア、さすが のんびりバリニーズ。ゆみさんがひとあし早くアメッドに着いたら、思いっきり未完成。 ゴッドファザー(仮名)に、「なんてこと!」「どういうこと!」 「VIPがくるのに!」「絶対完成してってゆうたやないの!」「もー許さん!」 「金返せ(←冗談)」とすごい剣幕で怒り狂ったらしいが、まあできてないものは しょうがないということで、ゴッドファザーが用意してくれた、地元のコテージにお世話に なることになった。もちろん費用はゴッドファザー持ちである。げっしゃしゃしゃ。 アメッドは、本当にとおりすがってしまうほど、小さな集落。あるのはダイビングをする人向けの 宿やショップがちらほら。道は一本なので迷うことはなさそう、ふんふん、次に来る時のために 覚えておかなくちゃね。「ここだよ!」。宿に行く前に立ち寄った ゆみさんの別荘。ぎゃっ!!!!!すごい!!!!でかい!!!!ただの小屋だって 言ってたのに、嘘つき〜!!!立派!しかも、派手〜これは村一番の豪邸なのでは? ![]() まんまと完成してない家で微笑むゆみさん 2001年11月現在のゆみさんちの様子→ココ そんでまた、ゆみさんが可愛いんだ・・・「ねえねえきあきあ、こっちだよ」と アタシの手をぎゅっと引いて、職人のあいだをすりぬけてまだ建設中の部屋の中を案内してくれる。 カウンター付きのおしゃれな円形ダイニング、お風呂なんか思いっきり露天風呂だ。らせん階段を のぼって二階へ。ゲストルームがここで、ほら、この窓から海がみえるよ。と、子どもみたいに嬉しそうに あちこち連れてまわってくれる。 ゆみさん・・・(ぎゅっ)と抱きしめたくなる。しかし本当にすごい・・・これ、出来上がりが楽しみ過ぎるよ。 ぜひ、ぜひ出来上がったらまたここで遊ぼうねと心に誓う。 ドライバーがいよいよ不安げな顔をしてくる17時すぎ。「まだ?まだ先?」と さきほどの余裕たっぷりの顔はもうない。げははは。今回世話になる宿リーインカーネーション は、アメッド内でもかなり東側にある。ドライバーはこれから3時間かけて帰るわけだから、そりゃ不安だよね。 着いたお宿は。うおーーー。すごいうっそうとした斜面に、バンガローが点々と。その部屋からは すべて海が丸見えといった風情だ。すごい感じのいいとこだねーとはしゃぐ。 ゆみさんは荷物が多いので別の部屋で、わたしとかおちゃんがフタリ部屋。 チカラいっぱいバリアフリーを無視した石段をおそるおそる降りて部屋へ。 竹で編まれた部屋は、蚊帳付きのベッドにドレッサー。戸がふたつあるが、ひとつは屋外シャワーとトイレ。 ひとつは・・・がらっと開けると・・・・そこには、どこまでも続く水平線があった。 「ぎゃーー」 「・・・すごいねー」 なんだか夢みたいな風景だ。 ![]() きあとかおちゃんのお部屋。石段めんどい ![]() お庭にバンガローが建ってるカンジです テラスには、テーブルと椅子、そして両端にベッドにもなるタイプのソファスペースのようなものが ある。これ!いい!ガーッとここに寝ながら海をみてぼーっとすんのいいよね。ああ、ステキ! とにかくなにもかもお気に入りだ。ゴッドファザーも来て、「よく来たよく来た、 さてメシでもいくぞ」と、真っ暗闇の中車をはしらせ、村内のレストランへ急ぐ。 実はゆみさんの話によると別荘が完成していないおわびに、楽団を呼ぶと宣言して いたらしいゴッドファザー。レストランについてみると、うわああ!いました!楽団!! ま、楽団とはいえ村民なんだけど、それでも客は私たち以外に一組の欧米人。その人らもすぐに 帰り、ゴッドファザーの友人を含むアタシタチ6人のためだけに歌ったり演奏したりしていただける なんて、・・・恐縮です! 気分がいい。めちゃくちゃ気分がいい、高揚しているのが分かる、もうご機嫌レベルの針がふりきれそうな カンジ。楽団の演奏、歌声、まわりは塩田にかこまれ、よく耳を澄ますと波音が響いている。 ゆみさんとの久々の再会、バンガローの雰囲気の良さ。例えば、シャワーは、竹でつくった シシオドシのようなパイプからでてくる水に打たれるスタイルだったりする。あはは、たのしいなあー。 ゆみさんも、きあも下戸。かおちゃんもすこしは飲めるがだいたいはソフトドリンク。 そんな飲めないシスターズなのに、きあはあまりのご機嫌ぶりに、調子ぶっこいてバリのお酒アラックなんぞ 飲んでしまう始末。 ふわふわ、ふわふわ、いい気持ち。ざあざあと響く波音を聞きながら、これが永遠のような気持ちで いっぱいに。印象がよすぎる強すぎる。アメッド、すごくイイトコロなんじゃないのー?と アタシは夢の中の気分でぼんやり考えていた。 ![]() 私たちのためだけにうたう村民楽団(?) 本日の出費 ※■で表現したものは自分自身で使ったお金。◆のぶんは、 共同サイフを作り、まとめて払ったお金です。つまり2人分の金額 ■下着(マタハリデパート) 19,900RP ◆水やお菓子 25,000RP ◆日焼け止め 29,500RP ◆宿代(LA WARON・ツイン部屋1泊)237,500RP 2001年10月1日(月) アメッド クタ側は西なので夕陽が、そしてこのアメッドはバリの東に位置しているので朝日が美しい だろうと踏んでいたきあ。北に面した玄界灘育ちのアタシは、これまでの人生で海から昇る 朝日というのを見たことがないことに気付いた。こりゃ〜ぜひ今回、チェキって おかねばならぬ目的のひとつだ。そういうわけで、本日の起床は目覚ましをかけて5時半。 寝ぼけまなこのままテラスでボンヤリ水平線を見つめるが、残念ながら太陽は雲の中。それでも ラベンダーからバラ色に変わるアメッドの空は、美しい。本当に。 ![]() 目の前海だけ、の世界。実際はすごい迫力 さて、ゆみさんは、朝からこの宿の台所を借りて朝食づくりに精を出してくれている。 朝っぱちからかいがいしくそんなことをしてくれるゆみさんの、その気持ちがうれしいでは ないか・・・フルーツをきったりパンケーキを焼いてくれたり、おもてなしは アタシがやる。という心意気をゆみさんの男らしい背中にみた。 バリコピをすすりながら、みんなで音楽をきいたり話したり、まったりした時間はどこまでも つづく。(この音楽のチョイスがまた泣かせる。懐かしの曲集大成とか) ![]() ゆみさんがせっせと手作りした朝ご飯 アメッドに行くと決めたとき、ゆみさんからメールで「漁船をチャーター して海遊びする?」という提案が出された。そりゃもうオクサマは楽しいことが 大好きである。よろこんでその提案を受け入れていたが、漁船てピンとこなかった。 しかしテラスの目前の浜にはアメンボのようなカラフルな船がとまっている。 漁船(ジュクン)がこれだと知ったのはこの日、海に潜りにいく直前だ。かーわーいーいー!! と、いうわけで、カンカン照りになる前に、午前中からさっそくシュノーケリングにレッツゴウ。 今日は、ゴッドファザーの部下であるロンゲおやじがアタクシ達のフォロー?にまわっている らしく、全員で4名。船頭さんが各1名で計6名。ジュクンは3名定員なので2台チャーター、まあステキ。 シュノーケルやフィンももちろんいつのまにか用意されており、部屋から水着でふらふら でてきてふらふら船に乗るだけだ。ああ・・・本当にもうこんなに何にもしなくていいなら脳味噌とけるよ。 かおちゃんとワタシ、そして無口な船頭さんを乗せたジュクンは、ゆみさんチームのジュクンを 追いかけるように西へすすむ。左側は黒砂のビーチ、そして斜面にたつ茅葺きのコテージが並ぶ アメッドの村がよく見える。そして右側はでっかいなーの太平洋。なんの障害物もない、水平線だ。 ジュクンは帆を上手につかって潮風で進む。なんとも優雅な乗り物ではないか。 宿の目の前のビーチからシュノーケルポイントまで、30分ほど乗っている間はしきりに ふたりで海をテーマにした歌しりとり〜(ドンドンパフパフ)などをやって歌いまくっていた。 たぶん船頭さんは、バカふたり、とあきれていたかもしれない。 ![]() 黒砂浜に青い海と空だけ。観光客もほぼナシ カナヅチかおちゃんはゆみさんのエアピローを貸してもらって浮き輪代わりに、 わたしはフィンがあればなんとか泳げるので、とりあえずめいめいシュノーケルを楽しむ。 海自体は、やはり沖縄に勝るものなしといった感じで(といいつつアタシがシュノーケルを 体験したのは与論島。つまり鹿児島県です)、華やか色の珊瑚などはあまり見当たらない。 しかしやはり、久しぶりにこういうアクティブなことをやると、新体験といった感じで 面白い。きゃっきゃっいいながら水の世界を堪能する。 かおちゃんは「深いところは行けないからいい」とあくまでも ヘタレっぷりを発揮して砂浜近くで。あたしは、フィンがあるのをイイコトにすいすいと 深みへいき、青い海や、カラフルなお魚などと遊んでいたがさすがTHE運動不足。 10分くらいでいきなり足が動かない様になり、本気でおぼれかける。あああ・・・冷静に見えてる でしょうが、わたくし、ただいまおぼれております。たーすーけーてーと、心で思いつつ あくまでも平気な顔をしてフガホガバタバタとばたつきながら死ぬ気で足の届く場所へ着いた。 ほんと、死ぬかとおもいましたよ・・・ ![]() 漁船(ジュクン)を二台チャーター 10時から13時まで、およそ3時間の海遊びを終えた私たち、うきうき浮かれ気分でまた ジュクンにのって宿の目の前の砂浜まで戻る。この30分間で気を許したアタシが バカでした。以前、シュノーケルをしたとき、まんまと背中が焼けてなきそうなほど 痛い思いをした記憶がくっきりとあり、「今回はたっぷり日焼け止めを ぬって焼かないぞお」なんてはりきっていたのに、散々泳いですっかり日焼け止めが 流れ落ちたヤワ肌なのを忘れ、この船の上でじりじり焼けっぱなしにしていたのだー。 ハッと気がつけばもう遅い。たかが30分だというのに、日にさらしていたあたしの肩、そして かおちゃんの太ももは真っ赤っか。ヒリヒリヒリヒリ・・・・という、まるで頭の上にしずくを ぽたぽた落して狂わせる拷問のような、そんな地味だけどキッツイ傷みとこれから4日間 おつきあいすることになろうとは。 ![]() シュノーケリングするアタシ、人魚のようね ![]() シマシマのお魚です。水中カメラにて 海からあがり、冷たいシャワーで体を冷やし、洗濯物をする。海風がつよいので、ちょっと 干しておけばすぐに乾きそうなイキオイだ。かおちゃんはテラスの手すりに、麿Tとババ色の スリップ(愛用)を干した。それからゆみさんの部屋で大まったり大会の開始。 焼けた肌をクールダウンさせるために、ゆみさんが大量に持ち込んでいる化粧品類を べちゃべちゃと体中に塗りたくり水分補給。もちろん美白マスクも忘れずに。ウフ。 そのマスクを貼ったまま、また宿の厨房にいき、昼食の用意。さすがにもうゆみさんだけに 作らせるのはあまりに恐縮なので、お手伝いをすることにする。 「さすがきあ、オクサマらしい手つきの良さ」なんて誉められているが 365日の中で、あたしが普段家で飯をつくっているのは週に2回ほどなんです・・・ユルシテだんなさま! そんな懺悔はおいといて、稲庭うどんのような乾めんうどんをゆで、 アボカドサラダを作り、コラーゲンも体の中からとれるように、ゆみさんが作っていたコーヒーゼリー などを部屋へもっていく。わああー豪華な昼食だ、いただきまーす。 ![]() 日に焼けた肌の手入れをするマスクマン(撮影:ゆみさん) 大満足の食事のあとは、またもや、音楽と波の音とおしゃべりだけで時間は過ぎる。 なんだろなーこれ。海がとにかくでっかい。なんというか、水面が高いというかもりあがっているのが わかる。海の比率が空より大きいって一体どういうことだ。わたしの視線はつねに、波だったり 海をはしるジュクンがたてる白いさざなみだったり、遠くに行くほど濃くなる色だったりする。 テラスの両端に配置されたソファベッドでうたた寝をしたり、うずく日焼け部分に濡らしたタオルを あてたり、とめどない時間は延々と流れていく。 この食事のあとから、ずっとかわらない時間がなんと24時まで続いた はっときがつくとそんな時間になっているのだからオドロキだ。真っ暗な中、小さな光のなかで 三人は10時間も喋り続けていたのかとおもうと空恐ろしい!!退屈知らずの場所なのね、海って。 この時、あたしはつくづく南の島の良さというのを初めて身にしみて感じていた。 その後、ゴッドファザーが立ち寄ってくれ、ちょっとお話をしたあとみんなトロットロに眠くなり 丑三つ時ちょい前に解散。部屋に戻ると、テラスに干していたかおちゃんのスリップやTシャツは、 海風がすっかり飛ばしてしまったようで、なくなってしまっている。 大笑いしながらわたしは、“海辺にすむ誰かがそれをひろい、そのTシャツを着ている姿を、次に来た時に 見ることができればいいな”とぼんやり思った。 ![]() 泳ぎ疲れてお昼寝かおちゃん。太ももの日焼けが痛そう 本日の出費 ※■で表現したものは自分自身で使ったお金。◆のぶんは、 共同サイフを作り、まとめて払ったお金です。つまり2人分の金額 ◆0円。(一切出費無し・・・すべてゆみさん接待。感謝) 2001年10月2日(火) アメッド〜ブサキ寺院〜ウブド 心地よく目覚めるともう9時、陽射しはギラッギラだ。この旅すべてにおいて、 ほぼ蚊に刺されなかったアタシ(元々全然蚊に刺されない体質です)だが、なぜか ここの宿の蚊帳の中で寝て、唯一刺された・・・蚊帳の中に蚊が入ってきて血吸い放題。 蚊帳の役立たず!と怒ってはいけない。蚊帳の出入りが乱暴なアタシがきっと たぶんスキマから蚊をいれてしまったんでしょう、とちょっとしおらしげになってみたりする。 ちなみにかおちゃんはいつでもどこでも刺されていました。ケッ、ヤワな女め。 ![]() 人生初。海からの初日の出。初日に撮影 お気に入りのテラスでまったり。このままずっとまったりしていたいけれど、残念ながら 今日はウブドへ戻る日。明日から、ゆみさんはまた別のお友達がここに遊びにくるそうだ。 本当にゆみさんの友人関係の広さはリスペクトもの。 のろのろと部屋に散らかした荷物を詰め、軽くジャッフルなどのご飯を食べて12時には アメッドを後にした。 来るときはワクワクものだが、去るときはアッサリ、簡単なものだ。 プレイボーイが女を捨てるときに流れる空気ってこんな感じかしら? あーあーすごい後ろ髪モード。もう少しここにいたいよう。 ポトポトと天井からトッケーのうんこが落ちてくるけど そんなの別にいいんだもん!波の音がうるさくて眠れないほどざあざあと永遠に続く この場所のインパクトは、あたしの中にあった「おぼろげながら思うパラダイス」を クッキリとカタチにしてくれた。ありがとうアメッド、ありがとうゆみさん。 ピカピカで快適なチャーターカーは、やっぱり申し訳ないことにゆみさん接待モード。 結局ここ3日くらい ビタ一文もオカネ使ってない気がする・・・。つ〜か、宿のまわりに何にもないし、お金使いようがないん だけど、それでもゆみさんに甘えっぱなしだ。 車は途中で夢のように素晴らしいライステラスなどに 寄りながら山の道を進む。 目指すは、バリで最も大きく、重要視されているブサキ寺院だ。 ![]() 私さえいなければ素敵なライステラスの写真 ブサキ寺院には、ふつうの恰好に正装用の帯を巻いていく。これがマナーだとか。 雨が降るブサキは、黒い寺院と雨けむりがシンプルなモノクロの世界を作り出し、非常に幻想的だ。 いいかんじ。 ・・・とはいえ、さっすがバリで一番の寺院であるとともに有名な観光スポットであるここ、 やっぱりあたりまえだが、自称ガイドがうようようよ。 「バリ人が一緒じゃないと入れない」 なんてゆって道を閉ざすガイド達。 むかつくけど、どうしても通してはくれないし、まあこの寺院で思うべき疑問点など日本語で 聞けるのもよいと思い、とりあえずポケットにはいってるお金を出して、 「これしかない」「まじでない」「しょうがないやん、ないんだよ」 と 言いまくる。ちなみにゆみさん5000RP(40円)、アタシ4000RP(32円)、かおちゃん3000RP(24円)しか、ポケットに入れて来ていない。 まあこれも作戦のうちのひとつだが。それでも、10000RPは必要だ!としぶるガイド。 ここで負けては女がすたる。九州女としてここで折れてはいけないではないか。 ゆみさん「このチェキで撮ってあげるからこれで入れてくれ」 ガイド「んーワカッタワカッタOK!」 勝った。文明の利器で。 ![]() 雨にけむるブサキはなぜかモノクロの世界 「なんでブサキの塔は黒いの?」「ブサキは古いの?」「あの 黒・黄色・白・赤のパラソルは何なの?」「なんであの石の椅子は空っぽなの?」と とりあえず、聞きたい質問をわっしょいわっしょいとぶちかまし、その後もガイドは バリのお寺についてあれこれ解説してくれる。まあ、よかったわ。意外にガイドって 役に立つのよね・・・でもメンドイし、金かかるからいやだけど。 寺院を歩いている途中、ものすごい勢いの雨が降り出した。すごい!なんだこのどしゃぶりの雨は。 和田アキコか八代亜紀が歌っているに違いない。 旅の途中でこんな大雨に遭遇したのはバンコク以来だ。 その日本語ペラッペラのガイド、マデは途中で雨宿りしながら 「ペン、チョーダイ。わたし勉強する」「お金もっとちょうだい」と ねだってくる。じゃかあしい!勉強は記憶でやれ!(男気モード)と 思いながらペンを死守。お金にいたっては、 「ほ〜ら本当にもってないんだってば」 とばかりに、カツアゲされるヒヨワな小学生(アダ名はがり勉くん)状態で ぴょこぴょこジャンプ。ポケットにもう金はないことをアピールするのだ。 わかってくれたまえ、マデ。つかお前うぜえ。 ![]() ブサキ寺院のバロンも頭にお花を乗せて可愛い 結局雨がすこし止むのを待ち、無事に(?)寺院観光をおえた3人娘。ゆみさんなんか、 いつもゴッドファザーの顔効きで豪遊&お嬢様モードのはず(想像)なのに、なんだか 極貧夜逃げ家族気分を味あわせてしまい、さらに申し訳ないが、当のゆみさんは きゃっきゃと楽しんでおられたので、黙っておくことにしよう。しめしめ。 17時前にはウブドに到着。とりあえず、目をつけていたモンキーフォレスト近くの宿、 クブクインに行ってみる。部屋は思ったほど開放感がないが 荷物を置きたかったので、決めることに。ああ、ワガママな体質になってる私。 すっかり細胞が貴婦人に、流れる血潮がワインになったわ、by川島なおみてな もんで、クブクレベルでもなんとなく満足行かない。ああああ。うずうずうず。 眺めがよくていいホテルにとーまーりーたーいー。 ゆみさんとのお別れもサラリと済ませたい。あまりガッチリムッチリ熱くわかれると 泣いちゃうじゃないか!(嘘だけど)。 トルコで出会ったゆみさん。ここまでのつきあいになるなんて、夢にも思わなかった。 いつも明るくて、びっくりするほど前向きなゆみさん。姐御肌かと思えばおちゃめ。 博識でシュミもひろく、そしてカワイイ人である。 ゆみさん、さようならはいわないよ。またあいましょう!(青春) 今夜はこのままケチャダンスを見に行く。今日は満月。満月のケチャがアルマ美術館で 行われるのだ。いそいそと行きわくわくするが、まるで吉本新喜劇。 なんだか苦笑しながら見た、ということだけ記しておこう。ダンスを見て、感じるのは 十人十色ですからね。 夜中、宿でタバコをふかしながらかおちゃんと話し合う。明日、宿をかえようよ。 もうすぐ帰国だし、開放感のあるお宿を探そう、ということになる。今夜はきしむベッドの うえで優しさをもちよりながらかおちゃんをきつく抱きしめて寝た、というのは嘘である。 尾崎豊の唄を知らない人にはちょっとわからないジョークで、今日の日記をしめることにする。 ![]() kubuku-innでくつろぐきあ(撮影:かおちゃん) 本日の出費 ※■で表現したものは自分自身で使ったお金。◆のぶんは、 共同サイフを作り、まとめて払ったお金です。つまり2人分の金額 ◆ケチャダンス入場料 25000RP×2人 ■水 2000RP 次は新しい章、「脳味噌とろける日々」ですよ〜 |