サンフランシスコ癒され編◆あなたに会えてよかった



2001年7月1日 サンフランシスコ

7月だ。アメリカは4fh of JULYとやらで盛り上っています。 どんな盛り上がりかというと、町のあちこちに星条旗(これはいつもなの?)。 お店にはすごい星条旗グッズ。もし星条旗マニアがいたら喜んで 買い占めそうなイキオイだ。なんだかアメリカらしいなあ〜と思う。

さて、本日もきあさんはおひとりでお買物。ららら。今日はあたしのこの 欧米人並みのボリューム体型(つまりデブ)に 似合う服でも買い占めにいきましょうかね。 実はアメリカでなにが楽しみだったかというとコレ。日本では泣く泣く あきらめなければいけない、ステキなパンツやシャツ。しかしアメリカはバカ みたいなサイズのラインナップ。それこそ、2号から20号までなんでもアリだ。

12時過ぎの電車に乗ろうと、タイミングを見計らってキャップ宅を出たはいいが まんまと乗り遅れるアタシ・・・。しかし、同じく乗り遅れた陽気なアメリカオヤジが わざわざ話し掛けてきてくれ「HAHAHA!キミも乗り遅れたの? でも問題ないよ!今日はサンフランシスコジャイアンツ戦があるから次は10分後に くるよ。必ずさ、心配すんな」と妙なテンションで教えてくれる。
別に心配はしてないけど、そう話し掛けてくれるととっても嬉しい。 アメリカ人って個人主義のカタマリだと思ってたのになあ。こういうちっちゃい ことでも、アメリカをちょっと見直す。オヤジ、あんたはあたしのなかで、 アメリカ人の代表になっている。よかったね。(なにが?)
すっかり電車でのシステム(車掌さんとの対応)にもなれ、リラックス気分で カルトレインに乗り込み、またもやちゃんとマーケットst行きのバスにも乗れ、 ご機嫌きあ。フッフフフ。このルート、死んでも忘れないぞ。(しかしキップの 自販機の使い方は忘れそうな気がする。面倒くさいんだもん)。

うしのにく
勇気を出して激写。ぶあつくておいしかったよ

きょうのお目当ては・・・アメリカ=ステーキ!。そう アメリカといえば素敵なステーキ。出発前、急にあたしが「アメリカに いってきます」とヒゲ(LOVEだんなさま)に男らしく宣言したとき、「アメリカといえば・・・ ステーキか。おみやげよろしく」とのたまわったほどだ。肉なのだ。アメリカは。 ステーキ食わずして帰れるものかと、あたしは堂々とひとりでステーキ屋の玄関をくぐる。 なんてオットコ前なんでしょう、自画自賛。

くるくるとチキンが炭火のまわりをまわっており、奥ではじゅうじゅうと 分厚い肉が焼かれている。キャー。にくー。お預けをくらった仔犬のように くんくんと鼻をならしながら行列にたたずむ、でかい東洋人女。 テーブルには、しょうゆはもちろん、いろんなソースが並び、すきな味付けで 食べられる。もちろん迷わずに醤油を選び、さあいただきます。
・・・あああ・・・にく・・・シアワセ。思ったよりゼンゼンうまい。もっとこう、スジの ギチギチしたやすい肉かと思っていたが、さすが炭火で焼かれるだけに じゅんわりジューシーである。パンもガーリック風味でパーフェクツ!! ひとりでこの写真を撮ることだけが、とてもとても恥かしかった・・・。

もー満腹!と意気揚揚と店を出て、バナリパやゲスなど、見覚えのあるさまざまな アメカジ洋服屋さんでバリバリ買物をする。本当にすごい、選び放題なのだ。 もう嬉しくって何度も試着する。アメリカに限らず、シンガポールも同じだったけど、 海外の試着は、ちゃんと試着専門?スタッフがいて、まずは試着室に何着か 好きなものをもっていき、「めいあいとらい?」とかテキトウに これを着たいんじゃボケ!というアクション(嘘)をする。そしたら、 なぜかフレンドリーさを醸し出すスタッフは「OK。あたしはジャスティンよ。 なにかあったらいつでも呼んでね」と自己紹介などをしやがる。 しょうがないので律義に「ぷりーずこーるみーきあ」と返したら なんか曖昧な笑顔を返された・・・そうね、社交辞令的挨拶なのよね。ああ、律義でなにが悪い。 さて、無事に個室に入ったら、思う存分試着をば。サイズが合わない場合、ジャスティンを 呼ぶ。「えくすきゅーずみー。あいうぉんとらーじさいず・・・ざん・・・でぃす」(←文法に自信がないので小声) と、貴婦人のようなワガママな笑顔でお願いすれば、ジャスティンはすぐにアイアイサーと 好みのサイズのブツを運んで来てくれるというわけだ。

チャイナタウン
サンフランシスコのチャイナタウン(には飲茶はナシ)

本気で数時間、洋服屋にいりびたったおかげで時間を思いっきり食ってしまう。
あとはチャイナタウンをブラブラすることにした。坂道を這うようにビッチリ並ぶ 派手なネオンや飾りやおうち。中華パワーって本当にすごいんですね(晴朗風味)。 アメリカのチャイナタウンで特に買いたいものがあるわけもなく、ひとりブラブラ するだけにとどまる。このチャイナタウン、のんびりできる道沿いのカフェなどが あればとってもいいのになあ!ぜんぶ物売りの店なので(しかもセンスがまさに観光地系 土産物ばかりで買う気も失せる)そこんとこだけがつまらない。 でも、アジアの色彩の素晴らしさを改めて感じさせてくれるスポットだ。

しかし、ここできあにピンチが訪れる。タ、タバコがない・・・ニコチン切れである。 あたしの見えないウルトラマンランプが、あたまのなかでみーっ、みーっと 鳴り響いている。さすがアメリカ。どっこにもタバコを売っていない。キオスクにもないし、 当たり前だがショッピングモール内にもない。あーあああ。なんでもいいですから、マルボロでも いいですからあたしにだれかタバコをください。(ラッキーストライクは吸いたくないんです)
と、本気でタバコジャンキーのように、タバコのことだけを考えながらうろうろしていたら ようやくショッピングセンターの裏のなんだかアヤシゲな雑貨屋にタバコはみつかった。 マルボロライトメントール5$。高いなー!オーストラリアでは確か700円以上したタバコ。 もう、いよいよもって先進国ではタバコは悪なのであろう。そろそろあたしも禁煙しなくては。

お買物をおえて20時過ぎに無事キャップ宅へ。明るいし、駅から近いしで 21時くらいまでは一人でブラブラできそうなのも嬉しい。いやーほんとに今のキモチいい 時期にアメリカにこれてよかったなあ。明日のアタシはもう機上の人。 1週間だけのアメリカ、大変たのしゅうございました。リフレッシュというのは まさしくこのような日々を海外で楽しめることなのかもしれない。

さて、キャップんちに着いたらすぐに外食へレッツゴー。 「なにが食べたい?」と聞かれたので迷わずに 「MIYAKEのスタンフォードロール!」と答える。 単純な組合せなんだけど、本当にまろやかな味わいでうまい。 あれはもう、日本料理ではなくアメリカ料理なのだと思う。
ダーもMIYAKEが大好きだそうなので、みんなで喜びいさんでお店へ向かう。 そりゃもうすごいのヒトコトだ。あたしとキャップ二人で来た時とは大違い。 ダーったら頼みまくる頼みまくる!しかも同じのを。 もうダーってめっちゃカワイイ人ですね。キャップもアタシもホゲー! もう食えない!って状態になりながらもダーはニコニコとSUSHIたちを ぱくぱくと詰め込んでいる。さすがねアメリカン!あたし、油断してたわ。 負けるもんですか〜〜〜。という気分であったがギブアップ。結局最後の夜だからと フタリにおごってもらい(あー申し訳ないわ)、楽しいひとときは終了した。

暗闇とケーキ
お誕生日気取り。あめりか最後の夜

・・・と思っていたんです。これで最後だねと思っていたんです。そしたら おうちに帰ってきたら、なにかごそごそしているダー。なんの疑問も感じずにいたら いきなりロウソクをたてたケーキが出て来た。ちょっと!誰の誕生日なの? あ、あたしのお別れ会ですか!?・・・・じいーん、じいんじいーん。
いつのまにこんなのを買っていてくれたんだろう。ローソクを吹き消すアタシ。 スシで腹いっぱいなのに、みんなでケーキを囲んでゆるやかなひととき。 ふたりの気持ちが嬉しくって仕方がない。ありがとう。ふたりはきっとこのまま 素敵な家庭をアメリカで作っていくんだろう。 しっかりものでオトコマエのキャップ、真面目なのにちゃめっけたっぷりのダー。 あたしは、本当に、今この瞬間、このひとたちと一緒にいられて嬉しいと思った。


本日の出費
※■で表現したものは自分自身で使ったお金。◆のぶんは、 キャップとフタリ分のお金です

■カルトレイン(オンピーク) 3.25$
■バス1$
■ステーキセット 12.65$
■おようふく 48.70$
■おようふく 103.92$
■ハーゲンダッツ(シングルカップ) 2.25$
■タバコ 5$
■バス1$




2001年7月2日(3日) サンフランシスコ

体内時計は敏感なのか、7時過ぎにはスッキリお目覚め。 仕事などが忙しく、あまり交流できなかったダーの出勤前に起きれて よかった。アリガトアリガトと別れをつげ、9時にダーを見送り、 すぐに私たちもSFOへむかう。

ピカピカの空港でさてさてチェックイン。すると思いも寄らないことが!
「ビジネスクラスになってしまいますがよろしいですか?(英語)」
「!!!しゅあ〜!!」

よろしいですかもなにも、ごっつあんです!!
前回のインド帰り、シンガポールから福岡までの間もビジネスにアップグレードされた あたし。憑いてます!じゃないやツイてます!
キャップはしきりに「きあはデカいからエコノミーじゃ可哀相と おもわれたのねっ」といいやがる。ムキー!でもその通りかもしれないわ。 ふふ、このキリンのように長い足、エコノミーで折りたたんでいると大変ですものね?
(ところでキリンは首が長いんじゃなかったでしたっけね)

とりあえず時間ぎりぎりまでゲートをくぐらずにふたりでべちゃくちゃしゃべり、 ようやく手荷物検査入口でおわかれだ。キャップからはおみやげまで手渡してもらう。 ああ・・・キャップ・・・・ありがとう!シンミリなんかじゃない。明るい別れにしよお。 ぎゅっと抱き合う(でっかい)女ふたり。
「ダーと幸せにね!ありがとう!」
「またあおうね!」

そして太平洋を越えたお別れが・・・そこに手荷物検査のおっちゃんがヒトコト。

おっちゃん「アンタ、はいんなさい。ほれ、荷物、検査にかけて」
キャップ「アタシは見送りなんだけど・・・」
おっちゃん「いいって、いけるって」


・・・・あたしたちのあのギュッはいったいなんだったの?
ふたりで照れくさい思いをしながら、なんと搭乗ゲート前までいく。 中の方が、レストランも免税店も当たり前だが充実しており、最初から中にいればよかったと ふたりで笑う。しかしSFOってこんなラフなんだ・・・。ハッ!そういや出国審査してないんですけど!!! いいんですか!!
とりあえずもう一度別れの抱擁をしてキャップと別れる。なんだかこのデキゴトがあった おかげで笑いながらアッサリとやれてよかった。キャップありがとう。あなたから吹く アメリカのライムの香りの風を忘れないわ(少女漫画風味)。

機内にはもちろんスイスイお先に搭乗。ふふ。そして日本人スッチーから 「きあさまようこそ。ウエルカムドリンクでございます」
「きあさまメニューです、お飲み物のご希望はございますか?」
「きあさま、食前酒はいかがですか?」
などと、数々の飲み物をすすめられすっかり貯水タンク気分だ。
まわりに誰もおらず、しかものんびりシート。おしっこ行きたくてもいつでもいけるという 開放感から、いつもは飲めないお酒(ワインやシャンパン)をガブガブのみ、 好きに選べる映画をがんがん観て、ついでに「チョコレートはあるかしら?」 などと14世紀の貴婦人気取りな発言でスッチーをかしづかせてみる。

いやーーーーーーー。終わりもよいだけではなく、すべてもよかった。いいリフレッシュの旅だった。 行く前まで、窓際に立って前方75度を見つめてた人とは思えないほど 気分があかるい私。アメリカ、やっぱなんつーか明るいし前向きだし、そういういい部分を 吸収できたのは本当によかった。キャップ&ダーありがとう。またふたりが違う場所に 引越したら、真っ先に遊びにいくのはアタシだからね!!と心に誓い、 ゆったりシートを平にして叶美香のように優雅な眠りについたのです。


本日の出費
※■で表現したものは自分自身で使ったお金。◆のぶんは、 キャップとフタリ分のお金です

■空港でメシ 20.12$
■おみやげ 50.48$
■免税タバコ 1600円





オワリ〜。感想メールなどをいただくと、きあさんは飛び上がって喜ぶよ(そして首の骨をおるかもしれないね)

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