小川山キノコ三昧


29日(8:00)新宿→(11:20)信濃川上駅→(12:00)川端下→(14:40)廻り目平キャ ンプ場、30日(6:00)キャンプ場→(8:40)砂防ダム→(11:00)中の沢出合→ (14:40)キャンプ場、31日(6:20)キャンプ場→(8:20)川端下→(11:10)信濃川上 駅→(14:40)大泉学園

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廻り目平の岩峰群

K阪さんちをご案内する前に下見をしておかねばと、小川山にいく。今回はテン トなし、タープとツェルトだけ。飯もキノコでまかなうため、ご飯とパスタのほ かは調味料しかもたず、装備、食料とも簡素化を図った。それなのに背中のザッ クがずっしり重いのはレトルトのご飯を持ってきたためか。簡素化はしたが、軽 量化にはなってなかったかも。例によって小海線の野辺山まではにぎやかだった が、川端下ではひとりになってしまった。廻り目平まではボーっと歩く。暑くも 寒くもないいい気候だ。

しゃくなげ遊歩道を進む。林の中に入ってすぐ、コメツガの根元にハナビラタケ 発見。20センチくらいの株だ。幸先いい。雨が少なかったのかキノコも少なめ。 しかし、アカジコウやジコボウ(ハナイグチ)が1本ずつ取れた。とりあえず夕 食は確保できた。川原には晶洞を持った石が落ちていたが、川ずれが激しい。石 が大きすぎて手持ちのハンマーでは歯が立たない。川原にシメジらしいキノコが 生えていた。身が締まっていて食いがいがありそうだが、この手のキノコの同定 には自信がない。写真だけにする。キノコや石で遊びすぎ、キャンプ場に着くの がかなり遅くなってしまった。

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おいしそうな木苺。実はすっぱいだけ

ポールを忘れてしまったのでタープを張る場所に苦労する。木の間にロープを張っ てタープをかけるが、下地が水平でないので苦しい。夕食はまず、ハナビラタケ をさっと湯がいてしょう油をつけていただく。キノコの香りが豊かで癖がなく、 おいしい。アカジコウとジコボウは味噌汁に。ジコボウは大きなナメコのように こくが出るが、アカジコウはコリコリして素直な味なので焼いたほうがよかった かも。日が沈むと寒くなったが、風呂に入ったら暖かくなった。南の空、木々の 間に赤い大きな火星が見える。双眼鏡をのぞいたが、赤い大きな点が見えるだけ だった。今のうちに寝てしまおう。インナーシュラフにもぐりこみ、断熱シート を巻きつけて、その上からツェルトをかぶる。なんだかミノ虫みたいだ。

「自然とのふれあいを大切にしたい」とテントを持ってこなかったが、自然と直 に接すると、口でいうほど美しいものではないことが分かる。夜中ヘッ電に照ら し出されるのは無数の虫たちだ。テントの布1枚があるかないかは大違いだった。 やつらは遠慮なくザックや食料袋の中に入ってくる。パッキングし直すことであ る程度は防げるが、完全に締め出すことは不可能だ。もちろんインナーシュラフ や服の中にもどんどん入ってくる。おかげでハサミ虫などにそこら中食われた。 深夜に寒くなったので合羽を着て寝たので多少はましになったが、かなり過酷な 夜だった。それでも2日目はあまり気にならなくなった。だいぶ自然になじんだ かな。

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晶洞内にびっしりと詰まった水晶

明け方は寒そうだったので明るくなりかけた4時20分に起きた。もそもそと朝食 を取り、6時には出発。林道を金峰山方面に進む、途中ジコボウやタマゴタケな どを見つける。しかし、今採ると荷物が多くなるのでやり過ごす。途中、道を間 違えて、砂防ダムの工事現場に出てしまった。隅の方に水晶を伴う、直径1メー トルほどの岩が置いてあった。少し削り取らせてもらう。引き返して右側の沢に 沿ってつけられた林道を進む。転石には水晶のかけらが見られる。産地が近い。 林道終点から砂防ダムの上に降りる。沢はすぐ上流で二又になる。まっすぐは急 登なので左側を進む。すぐに左側が崩壊地になる。崩壊した岩石には晶洞もある が、きれいな結晶はない。さらに進むが水量が多い。素人にこれ以上行かせる訳 にはいかないと思い、引き返す。砂防ダム付近で転石を調べる。林道に戻る途中 の朽ち果てた倒木からニカワハリタケを採集する。

林道を戻り、金峰山方面の登山道をもう少し進む。時々川原を観察するが、晶洞 を伴う転石は多くない。中の沢出合で小休止。ここはベニテングダケが群生して いる。見事だったので写真を撮る。引き返す途中でジコボウをたんまり採集する。 これで今晩の飯は確保できた。ジコボウは傘がこげ茶色のと黄色っぽいのと2種 類ある。川原の転石には晶洞を持つものがあるが、手ごろな大きさのものは川ず れがひどい。結晶がちゃんとしているものもあるが、それはかなり大きな岩だ。 普通のハンマーでは歯が立ちそうもない。どうしたものか。

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ちょうど食べごろなタマゴタケ

くるときに目を付けておいたタマゴタケは既になくなっていた。どうやって食お うかあれこれ考え、楽しみにしておいただけにショックは大きい。しかし、捨て る神あれば拾う神あり。キノコを探して林の中を見ていたら、赤いものが目に入っ た。近づくとタマゴタケが3本、顔を出している。喜び3倍でキャンプ場に飛んで 帰る。まだ午後3時前だが、さっそく料理を始める。

まずニカワハリタケの刺身。このキノコは生でも食えるが、火は通した。つるっ としたゼリーのような珍味だ。次はタマゴタケのしょう油炒め。鮮やかな赤い傘 の色をそのまま楽しめる料理だ。このキノコのこくがしょう油に溶け出しておい しい。ジコボウは6本もある。調子に乗って採り過ぎてしまった、反省。味噌汁 に全部入れて平らげた。大きなものが多かったので火が通りにくいと思って煮込 んだが、十分やわらかかった。さっと火を通すだけの方が、香りが飛ばなくてい いようだ。これだけキノコを食べられれば満足だ。

午後4時には食事を終えて、お風呂に行く。入浴時間は午後7時まで。この時間帯 ならまだすいていた。土曜の夜なのでクライマーや家族連れが多い。昔はクライ マーがみすぼらしいテント、家族連れは立派なテントにタープ付きというのがこ のキャンプ場の定番だった。しかし、いまはみすぼらしいテントなどない。クラ イマーがタープをはっているのを見て「同僚がいる」と喜んだが、それは「別宅」 だった。本宅は立派なテントがあり、別宅にはテーブルやイスが並んでいる。ク ライマーの生活水準も向上している。どこを見てもタープだけで、ツェルトをか ぶって寝ているような質素なクライマーはいない。隅っこのほうの人目につかな いところに張ってよかった。

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静かなしゃくなげ遊歩道

5時ごろねぐらに戻ると雨が降り出す。夕立のようだが、なかなか止まない。周 囲がぬれてきたので外へ出てタープを張り直し、低くする。今夜は初めから合羽 を着込んで寝る。天気予報では明日の午前中から雨が降りそうだ。なるべく早く 出発しよう。夜半に雨は上がったが、起きたらまた降っていた。なぜか体はぬれ なかった。

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小川山の水晶(左右3cm)

4時40分起床。昨日と違ってしゃきしゃきと朝食を取る。残り物すべて腹に詰め 込む。これで荷物がずいぶん軽くなったはず。のんびりとしゃくなげ遊歩道を下 る。きょうもキノコが少ない。アカジコウが1本だけ。ウラベニホテイシメジも あったが、おいしいキノコではないようなのでパス。廻り目平に出たところでハ ツタケを見つける。このキノコも食い方が難しいのでパスする。きょうはめぼし い成果なしに終わったが、昨夜いやというほど食ったのでこれで十分だ。

次のバスまで2時間以上あった。バス停でタープやシートを干したりして時間を つぶした。しかし、信濃川上駅や乗換えの佐久平駅ではあわただしかった。そん なに急いで帰る必要もないので、1本あとの電車にして川上駅前で遊んでいって もよかったな。