クリップで冷や汗


10日(22:30)荻窪→11日(1:30)広沢寺温泉駐車場→(8:00-13:00)弁天岩→ (16:20)大泉

会の人から岩登りに誘われたのだが、リードは1年もごぶさたしてしまったので、 とても今の状態では申し訳ない。雨宮さんにお願いして久しくいかなかった広沢 寺に付き合ってもらう。雲稜会の藤さんとPさんもご一緒してもらえ、にぎやか になった。東名の工事で渋滞したが、ほぼ予定の時刻に広沢寺に到着。いつもど おり自分は野宿する。暖かいシュラフと全身用マットを借りたので7時までぐっ すりと眠ることができた。やっぱり野宿は爽快だ。野宿っていうと山ヤでも引く 人が多いが、「昔はテントが重かったから、よく道端で寝た」という先輩方の話 を聞くと野宿は正統派なんだと励みになる。

トップロープでウオーミングアップをして、中央ルートを雨宮-藤組、青山-P組 で登る。久々のリードだ。難しいとか落ちそうとかは思わなかったけれど、中間 支点の間が長いと緊張する。不安だったので登り始めてすぐのところにカムで支 点を取ったら、Pさんは外し方が分からず残置されてしまった。申し訳ないこと をした。

雨宮さんが右クラックに取り付いたので、次は中央左フェースを上まで抜ける。 フレークに沿ってグイグイ登ると、小ハングの上下が細かく核心になる。岩の形 状が変化に富んでいておもしろい。3本目は右クラック。雨宮さんは上の方でロー プが重くなったというので、プロテクションを間引いたらちょっと緊張した。ク ラックを抜けて3本目を取るまでが怖かった。焦ってヌンチャクをかけると、ク リップ側のゲートがしばしば反対側を向いてしまう。今回は何回掛け直したこと だろう。たいていは体勢の悪いところでこれをやって墓穴を掘った。反省。

終了点で見ていると大型ダンプが林道を登っていった。工事などをしているのだ ろうか。さらにマイクロバスや乗用車も入ってくると、今度は保育園児が十数人 上ってきた。こっちを指差しながら歓声を上げている。平日にしては珍しく、ず いぶんにぎやかな日だ。

3本登ったところで藤さんはエネルギーが切れたというので、最後の中央スラブ は青山-雨宮・P組で登る。ボルトの打ち替えがやられてから、どの支点にクリッ プしたらいいのかよく分からなくなった。いつも2本目で苦しい体勢になるので、 よく見極めてから取り付く。少し不安はあったが、出だしはエイヤーと気合で行 けた。左手のボルトにクリップするのは苦しそうだったので右クラック寄りのボ ルトに2本目を取った。少し戻って直上するも細かい。でも、登れないことはな いからと強引にいった。

しかし、上にボルトはない。直近の支点は水平方向2メートル左手。またまた、 はまった。ひとつ飛ばして左上することも考えたが、自分の実力からしてここで 取らないのはやばいことは明らか。とはいっても水平トラバースも細かくていや らしい。何とか左手をいっぱいに伸ばしてヌンチャクを掛ける。ロープを手繰る 時間がめちゃくちゃ長く感じる。ぶら下がったカラビナをしっかりつかんでロー プを掛けようとするが、なかなかうまくいかず泣きが入りそうだった。

クリップさえしてしまえば、あとは楽勝だった。3本目のクリップが核心部だっ たのか? 落ちるとは、まだ思わなかったけれど、かなり全開に近かった。だい ぶ腕が鈍っている証拠だ。もう少し、精進しないと危ないと思った。モミジが少 し色づき始めたばかりで、紅葉はまだのようだった。今年の紅葉はよくないけれ ど、後10日くらいすれば終了点からのながめも映えるようになるだろう。雨は降 らなかったけれど、天気予報がよくなかったためか弁天岩に取り付いたのは僕ら 以外に1人だけだった。

駐車場付近ではダンプがたくさんやってきて、なにやら工事が始まっていた。川 の対岸の田んぼはつぶされ、駐車場には白線が引かれていた。仮橋を造るらしい。 道路を広げるためなのだろうか。この先民家は何件もないのに、そんなに道を広 げる意味があるのだろうか。

雨宮さんや藤さん、Pさんには湯檜曽駅から歩いて平気で谷川に登った話や雨で も田尻尾根を登って水上温泉に降りくらい普通にやったなど、昔のおもしろい話 を色々聞かせてもらった。ベテランにはブランクを感じさせない実力があること も見せてもらい、大変勉強になった。