雪の下から蛍石


コースタイム

31日(6:00)大泉学園→(8:15)水戸→(9:40)錫高野ゲート前→(10:15-13:35) 錫高野のズリ→(14:25)錫高野山崎→(15:45)水戸→(18:30)大泉学園

良い子たちと錫高野にいく前に、もう一度だけ下見をしておきたい。ところが一 昨日は大雪になってしまった。1日置いて解けて消えるような状態でないことは 分かってはいたが、様子だけは見ておこうと錫高野に向かった。石塚あたりで真っ 白な畑を見て無駄足だったことを悟ったが、もう後戻りはできない。タクシーの 運ちゃんには「こんな雪の日は暖かいところにいればいいのに物好きだね」とも いわれた。それでも昨日はバスも通らなかったという。きょうはまだ天気も持ち そうなので不幸中の幸いと言えないこともない。

なんて強がってみても現実は悲惨だった。積雪およそ10センチ。ズリは完璧に雪 の下。とても石を物色できる状態ではなく、スノーハイキングの世界だった。がっ くり。しかし、バスはないし、ここなら絶対に成果が上がるという場所を押さえ るまでは帰るわけには行かない。まず雪の解けた沢沿いを探る。側壁を掘って出 た石英片を割ると断面に緑色の部分が現れた。スパッと割れたへき開面は蛍石だっ た。水中から引き上げた石英にはそれなりの水晶が付いていた。これも割ると鉄 重石や蛍石が出た。結構あるじゃん。ふう。一安心。

林道を先に進み、トパーズが採れるというズリを探したが、山道が雪に埋もれて 前進不可能だった。あきらめて錫石の採れたズリを調べる。斜面は雪に覆われて どこがズリか分からない。それでも部分的に雪がない場所を選んで調べてみると 結構あるもんだ。錫石はあっさり見つかり、全く期待していなかった蛍石の自形 結晶も出た。これでやっと何か採れるめぼしが付いたとホッとする。水晶だけは 小さなものしかなかったが、蛍石、錫石、鉄重石とそろえば満足してもらえるだ ろう。

気が付けばもう13時を回り、雪もちらついてきた。水戸駅で購入した駅弁をじっ くりと食って引き揚げる。林道を歩いているうちに雪はどんどん激しくなった。 バスが発車してまもなく吹雪になり、間一髪セーフというタイミングだった。こ の調子だと1週間後もかなり雪は残るだろう。それでも、きょうの状態より悪く ならなければ何とかなりそうだ。その確信を持てただけでも来たかいがあったと いうものだ。

帰ってきて採集物を整理したら 蛍石は山ほどあった。ブラックライトで青白く蛍光するので簡単に同定できる。 無色のものでも蛍光するが、肉眼でもよく観察すると石英との違いが分かる。た だし、現場でそれができるかは疑問。でも、多少なりとも自形が残っていれば見 分けはつく。その後、晶洞にこびり付いていた粘土を落としたところ水晶に混じっ てトパーズがあることが分かった。「トパズ(黄玉)の山」はいまも健在だった。