6日(6:20)大泉学園=(10:20)伊豆急下田駅=(10:40)大沢口→(11:00-14:03) 河津鉱山掛橋坑→(14:10)大沢口=(14:45)伊豆急下田→(18:25)大泉学園
連日採集に行くのは芸がないと思う。だが、天気もいいし、ここのところ5時起 きが続いて真人間になってしまったから、夜型人間に戻る前に採集にいっとくべ きだろう。てなわけで、伊豆に出発。臨時列車がたくさん出るから伊豆行きは休 日が便利だ。座席が海側を向いたリゾート仕様の特急に乗る。指定席を取るとガ ラガラなのに狭い座席に押し込められてしまった。この手の列車は自由席に乗る べし。
掛橋坑のズリ |
河津鉱山にきた目的は研磨用にばら輝石、ヨハンセン輝石、イネス石などを確保 するためだ。いつもの場所ではマンガン鉱石もほとんど残っていない。研磨用な ら小さくてもいいので、こまごました物を拾い集めて割る。水色の繊維状結晶を したヨハンセン輝石が出たのはうれしい。ばら輝石もそこそこ集まった。
二次鉱物の探索に切り替える。ズリの表面を丹念に探るが緑色が見える石はめっ たにない。早々にあきらめて「探鉱」を進める。以前から気になっていた踏み跡 をたどる。沢に沿って進むとズリが現れた。こちらのズリ石には、ちらほらと緑 のシミが見える。ちょこちょこ探すだけでブロシャン銅鉱や藍銅鉱があった。マ ンガンはいくらでもある。どうやらこちらが本命のようだ。
あまり広い場所ではないが、掘ればまだ石はあるしズリ石の大部分は沢に残って いる。でも、きょうは目の色変えてほじくらない。研磨用原石を多めに仕入れて しまったから。有望ポイントの発見で成果は十分だ。
ただ、次回の訪問は晩秋になるだろう。産地がヤブっぽくなると同時に、蚊も出 てくる。今回も結構いた。幸い、まだ動きが鈍いのでまとわり付かれてもすぐに は刺されないので被害は少なかった。春が終われば産地を選ばなければならなく なるなあ。バスの時刻には早かったが、荷物をまとめてさっさと下山する。
初めて下田のバスに乗る。心配した渋滞も大したことはなく、予定どおり駅に到 着する。連休最後の日だから、問題は鉄道だ。下田駅の改札口にはすでに長蛇の 列ができていた。慌てて駅弁を買い込み、列に加わるとすぐに改札が始まる。2 両の自由席車両の乗車口には十数人が並んでいたが、なんとか席は確保できひと 安心。ゆっくりと弁当を食う。すし詰め状態を恐れていたが、意外と込まなかっ た。横浜で湘南新宿ラインに乗り換えてみるが、品川乗り換えの方が時間的には 早いことが分かった。
今回の最大の収穫は、水色で透明な繊維状結晶がはっきりと分かるヨハンセン輝 石。はじめは研磨用にと思っていたが、実物をじっくりとながめたら、もったい なくて削れなくなった。時間の経過とともに酸化と日光によって黒ずんでしまう らしい。すぐに暗箱に封印した。また、当地のブロシャン銅鉱は肉眼でも針のよ うな結晶が分かる。三川鉱山で初めて見たときは、濃い緑色のガラス光沢が美し いと思ったが、小さすぎる。