キノコも マンガンも 早すぎたか


9日(7:00)新宿=(10:35)辰野=(10:55)横川ダム→(11:30-15:45)浜横川鉱山→ (15:50-16:10)蛇石→(16:54)木曽沢=(17:55)辰野=(21:06)新宿

キノコが採れない。湯田の鉱山はそれなりに充実し、得るものもあった。だけど、 キノコだけは満足できなかった。暑さがおさまるまでもう少しの辛抱と分かっちゃ いるけど。だめなんだな。これが。

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台風で流された道路

鮮やかな色のマンガン鉱物が多い浜横川鉱山は魅力的な産地だ。かなり大規模な 鉱山にもかかわらず、入り口付近しか探索していない。もうちょっと広範囲に調 べたいと思っていたところ、7月末の台風で辰野町は大きな被害を受けてしまっ た。やっと復旧したようだが、蛇石への道路は通行止めのまま。キャンプ場も閉 鎖中だ。歩いても行けないのかと役所に聞くと「危険個所がある」という回答。 ま、公に大丈夫とはいえないだろう。今シーズン中は復旧の見込みもないそうだ。 キノコ山も近くにあるし、鉱山の状態も含めて確かめてみたくなった。

岡谷で飯田線に乗り換える。ところが、のんびりしていたら乗り過ごしてしまう。 いつの間にか駅の看板がJR東海になっていた。慌てて伊那松島で反対の列車に 飛び乗る。30分余分に列車の旅を楽しんでしまった。タクシーで入れたのは横川 ダムのダムサイトまで。5分ほど歩くと道路が路肩から三分の一ほど崩れていた。 一番深いところは真ん中くらい。崩壊個所はここだけ。歩くにはなんの問題もな かった。小石や白骨化したカモシカが落ちていて道が山に返っている。目の前を 猿が2匹、悠々と歩いていく。逃げる様子もなく、ゆっくりとわきの草むらに入っ て、こちらが通り過ぎるのをじっと待っていた。

鉱山の沢筋は石が大量に押し流されてきていた。基盤岩が多く、マンガンは少な い。だいぶ流失したようだ。少し割ってみると緑マンがでた。結晶がキラキラし ているのが分かる。沢のわきにあった踏み跡は荒れ果てて存在さえ分からない。 基盤がむき出しになっている沢の中心部の方が歩きやすい。登っても鉱石が増え た感じはない。

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上部のズリ。石は細かく急斜面

蛇篭製のえん堤を越え、約45度のズリに取り付く。登る端から足元が崩れていく。 アリ地獄状態だ。かん木をつないで登る。キラキラ光る結晶を足元に見つける。 斧石のようだ。沢筋に回り込み落ちていた鉱石を割る。白い菱マンに挟まれたヤ コブス鉱が出た。じっとしていると虻が刺す。慌てて追っ払う。ズリを登り切る と平らな場所に出る。木が育ちヤブっぽいが、大きめの鉱石が落ちている。ほと んどがテフロ石。ばら輝石が混じった茶色いマンガン鉱物に深紅の染みがあった。 辰砂かな。だとすればうれしい。まっ黒い皮をはぐために何度もクラックハンマー を振るうと汗がどっと噴き出す。夏はマンガンに不向きな季節だ。

ヤブを抜けるとまたまたズリが現れる。今度はかなり大きい。しかし、鉱石は乏 しいし、傾斜も急だ。暑いし、登る気力がわいてこない。斜面をずり落ちるよう にして引き返す。道路まで戻って、今度は川側の石を探索する。ズリにはなにも ないが、別の場所には少しマンガン気のある鉱石が残っていた。菱マンにヤコブ ス鉱とハウスマン鉱の筋が入っている。でもやっぱり、ばら輝石は出ない。以前 はそこら中にあったのに、どこに行ってしまったのだろうか。

採集を切り上げてキャンプ場でキノコ探索をする。まだ、ベニタケのたぐいが少 し出ているくらいで数は少ない。朝方にキノコ狩りとおぼしき人を2人見たのだ が時期尚早だったか。とぼとぼと木曽沢のバス停まで下る。どっと疲れが出て眠 くなる。時刻になってもバスは現れない。町営バスは土曜日も休みだったのか。 やむを得ずタクシーを呼ぶ。

願望が先に立ち、ちょっと焦り過ぎたかなと思う。蛇石キャンプ場は使用料を取 らず管理人もいない。たき火もOKだ。お気楽キャンプには最適。今度は絶対に お泊まりにするぞ。