蛇紋岩の鉱物にお手上げ


23日(7:14)豊川=(7:40)新城=(8:30)吉川公会堂前→(8:45-11:45)吉川鉱山→ (11:55)吉川公会堂前=(12:50)新城=(14:00)豊橋=(16:15)品川

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吉川鉱山

吉川鉱山は蛇紋岩からニッケルを採掘していた鉱山だ。お目当ての鉱物は蛇紋岩 に伴うマグネシウムの炭酸塩鉱物だ。これらの鉱物は見栄えがしないので「玄人 向け」とガイドブックにはあるが、霰石やアルチニ石は魅力的に思う。この産地 のものは結晶が大きくしっかりしているとガイドブックにはあるので期待する。

雨は朝にはやんでいた。天気は何とか持ちそう。新城駅の近くからバス便はなかっ たので、タクシーで吉川入りする。電話帳でタクシー会社を探して電話をするも、 つぶれたところが多くてまいった。吉川公会堂前バス停から鉱山まではすぐ。入 り口がヤブに覆われ歩きづらかったが、道ははっきりしている。視界が開けると 蛇紋岩の石切場が現れた。表面を白い鉱物が覆っている。はやる気持ちを抑えて、 まずは奥までいって産地全体の様子をうかがう。ガレた斜面を登る。ヤブが濃く “登頂”は断念した。

周囲の転石に白く小さな結晶が目に付く。鉱物は風化した蛇紋岩のさけめに入っ ていた。盾のような形の微細な結晶が放射状に並んでいる。結晶の形は束沸石そっ くりだが、大きさや並び方が違う。塩酸に発泡して溶けるから水苦土石だろう。 よく見るとそこらじゅうにある。ほかにも白い鉱物はあるはずだが、水苦土石と の区別がつかないのが悲しい。

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蛇紋岩の表面を覆う白い鉱物

多くの転石が割られていた入り口付近のズリで、白〜透明な放射状の結晶を見つ けた。絹糸光沢ならアルチニ石、ガラス光沢なら霰石なのだが、どちらも初めて お目にかかるので違いが分からない。現場で見れば分かるだろうと高をくくって いたのは失敗だった。あれこれ見比べて悩んでいたらバスの時刻が迫ってきた。 焦るとますます、区別がつかなくなった。ほかにもダイピング石やらネスケホン 石やらが出るらしいのだが、もう何がなんだか、頭がパニックになってしまった。

結局採集できたのは水苦土石とアルチニ石らしきもの、霰石らしきものとなった。 つまり、はっきりと自信を持って同定できたのは水苦土石だけという訳だ。「ら しきもの」が多数派なのが悲しいけれど、これが自分の現在の実力なのだと認め ざるをえない。

さあ、帰ろうと振り返るとヤブの向こうにズリが見えるではないか。しまった。 あちらが本命だったか。弱り目にたたり目とはこのことだ。ま、どうせ再チャレ は避けられないからいいか。未練タラタラでバス停に向かう。

2度にわたって久しぶりに東三河の街を回った。岡崎に住んでいるときは一度も 足を踏み入れなかったのに、東京からわざわざ通うことに多少の矛盾も感じる。 まあ、近くにいるときはありがた味が分からないものだ。時間がたってからでも、 分かればいいじゃないと思う。まだ本命が残っているし、新たな課題も見つかっ た。これで終わりじゃない。今回は下見と割り切れば満足だ。