26日(4:55)大泉学園→(6:07)品川駅→(8:16)京都駅→(9:08)石部駅→ (9:35-11:30)ズリ→(11:35-13:15)露頭→(13:40)石部駅→(14:40)京都駅→ (15:05-16:00)益富地学会館→(16:20)京都駅→(19:16)東京駅
石部鉱山のズリ |
益富地学会館で調べ物と買い物をしたかったのに、先週は時間がなく見送った。 それで出直したわけだが、どうせなら採集もしたいと石部鉱山を再訪する。山道 の入り口でいきなりクモの巣の歓迎を受けるも、迷うことなくズリに到着。
お目当ては赤銅鉱だ。先週はやみくもに探してしくじった。今回は少し学んだ。 赤銅鉱は必ず珪孔雀石やブロシャン銅鉱、孔雀石など銅の二次鉱物を伴う。つま り緑色の石が目安になるということ。先週誰かが、「緑色につられてグリュネル 閃石を割ってしまう」といっていたのはこのことだったのだ。気付くのに1週間 かかるとは鈍い。
そこまで分かれば見つかるのも早い。珪孔雀石のべったりと付いた石を割ると脈 として入っている。暗いと分かりにくいが日に当てると赤くチカチカと輝くので 分かりやすい。小さなものならそこそこ見つかる。きょうは雨上がりなので泥が 洗い落とされて緑色が見つけやすい。余裕ができたので灰鉄輝石と赤鉄鉱も確保 する。
本日の成果の一部 |
露頭に上がる。先週よりかなり掘り込まれている。取り残しから菱亜鉛鉱を得る。 やや黄色味を帯びた半透明でルーズな結晶集合体だ。硫カドミウム鉱を探して露 頭上部をみる。堅そうな母岩がない。でも、下に降りると簡単に見つかった。閃 亜鉛鉱を含んだグリュネル閃石に入っている。表面に焼けがあって重晶石を伴う のも目安になる。オレンジ色がかった方流カドミウム鉱もあった。同じ場所で水 亜鉛銅鉱や銅藍、水亜鉛土も採集する。先週あれだけにぎやかだった場所が、きょ うは自分以外誰もいないのは妙な気分だ。
目的はほぼ果たしたのでのんびりと余裕をかましていたら13時のサイレンが鳴っ た。急いで飯を食い、パッキングして下山。ズリ上部には大量のコゴミが葉を広 げていた。試しに開ききっていないものを採って味をみる。あくがなく、ぬるっ としておいしい。間違いない。
地学会館で吉川鉱山の標本を見せてもらう。水苦土石、アルチニ石のほかはダイ ピング石しかなかった。それでももこもこした結晶を確認できたので良しとしよ う。特集展示の武村標本を見る。その上に乗っていた鑑定テストは半分くらいし かできずショックを受けた。他の女性来館者も「全然分からない」と嘆いていた。 それもそのはず。主任研究員のFさんも間違えて悔しがったという。それが元で 次から次へと問題が増えたらしい。標本小箱50個を買って帰る。