下りで緊張 イモリ山


1日(8:45)大泉学園=(9:55)西吾野→(10:50)峠→(11:10)イモリ山→(11:50)本 陣山→(12:50)西吾野=(13:05)正丸→(13:35-14:50)大蔵鉱山→(15:15)正丸= (17:00)大泉学園

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イモリ山の頂上

地形図とコンパスを頼りに尾根をたどる訓練は何度もやってきたつもりだった。 にもかかわらず、なぜ縦走で何度も道を間違えたのだろうか。ガスで見通しが悪 かったことばかりではないだろうと、ずっと考えていたら、間違えたのはいつも 下りだったことに気が付いた。これまでの練習は登りばかりだった。しかし、実 際には尾根は枝分かれするから登りよりも下りの方がはるかに難しいのだ。縦走 をするなら尾根を下る訓練も必要だったのだ。

地形図を眺めて奥武蔵でトレーニングになりそうなラインを探す。第1弾は西吾 野駅前を流れる高麗川対岸の尾根をやってみることにした。まずは降りられそう な場所を高麗川沿いに探す。尾根の末端である椚平あたりが理想的だが、民家の 裏手になるのでパス。駅前の木橋あたりに下りてくるのが無難かなとめぼしをつ ける。小床の集落を過ぎ、ジグザグの急坂を登り切ると小さな峠に出る。ここか ら北北西に延びる尾根に入る。結構しっかりした踏み跡が付いているなと思った ら高圧鉄塔の下に出た。鉄塔の巡視路だったのか。

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本陣山

ヤセ尾根をさらに進むと顕著な岩場のピークに出る。標高430メートル。「イモ リ山」の標識がある。左右は深く切れ込んでいる。紅葉したかん木の合間から展 望が開ける。尾根は西北西に続くように見えるが、途中で北に下らないと「はま る」のが地形図から読み取れる。踏み跡の消えた急な尾根を下りにかかると「危 険 通行禁止」のプレートが目にとまる。なるほど、一般ルートじゃないよって ことか。

尾根は左右に広がっている。途中で右方向に進まないと尾根を外すのだが、最初 は傾斜が緩く歩きやすい左寄りに降りる。とはいっても、左端はいきなりスパッ と切れ落ちているから寄り過ぎてもよくない。注意しながら下るが、だんだん傾 斜が急になっていく。このまま下れば危険だと感じたところで右側に目をやると、 尾根らしきものがあった。下りすぎてしまった。登り返して強引にトラバース。 杉につかまって尾根に降り立つとはっきりした踏み跡に出た。プレートの警告は だてじゃなかった。地形を読まないと滑落しかねないルートだ。非常に緊張した。

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モミがいくつも見られる尾根

杉林の中の平坦な道を進むと小さな峠に出て、西吾野からの道と合流する。ここ からひと登りで標高442メートルの本陣山。杉林の中で眺望はないが広くて静か なピークだ。北に延びる尾根をたどってみるも踏み跡はすぐに消えた。ヤブを漕 いで真東に進む。初めは急斜面の下降だったが、まもなく顕著な尾根になる。 320メートルあたりで鞍部を隔てて左に派生する枝尾根に移るのだが、少し下り すぎ高度計を見てルートを修正した。このへんは地形が複雑で分かりづらい。

取り付いた尾根は広くモミの大木がまとまって残っていた。左側には広葉樹の疎 林が広がり、テントがいくつも張れそうだ。もう少し早い時期なら、さぞキノコ がたくさん採れただろう。杉林ばかりの奥武蔵でこのような自然林がまとまって 残る意外な場所に出合うとホッとする。これがヤブ漕ぎハイキングの楽しみでも ある。少しのんびりと遊んで再び尾根をたどる。車の音がよく聞こえるなと思っ たら、樹林の間から道路が見えた。西吾野の駅はすぐ近くだ。下山予定ポイント の真上に出たようだ。小さな尾根伝いから、最後は木につかまりながら強引に下っ て高麗川に降り立つ。木橋の下流約50メートルだった。時間に余裕があったので 正丸まで電車で戻り、大蔵鉱山で鉱物を漁って帰った。

正確に地図を読み、予定したラインを忠実に下ることは思ったより難しい。でも、 その分だけ実践的なトレーニングができ、なかなか面白かった。複雑な地形が多 い奥武蔵では、短いコース設定でもよい訓練ができると思った。尾根の派生点な ど、現在地を正確に知るために高度計は必需品だった。トーメンの高度計は正確 で使いやすかった。高いだけあると納得した。