●海外での歯科診療の問題点
日本国内にいると気付かないことが多いのですが、海外での歯科診療は衛生状態が劣悪であったり、診察までに数か月待たされたり、費用が日本では考えられないほど高額である国が多くあります。そのため、滞在先で歯が痛くなったり、歯肉が腫れても対応できないことが多くあります。
海外での歯科診療の問題点
技術水準が低い(後発開発途上国)/衛生状態が劣悪、感染の問題(同)/無資格者による歯科治療(同)/治療費が日本の5〜10倍以上(欧米)/予約が取りにくい(数か月待ちになる国も多い)/治療方針が異なる(すぐに抜歯となる国が多い)/言葉が通じない/細かな表現が伝わらない(うずく、歯が浮いた感じ、重い痛みなど)
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●海外旅行と歯の痛み
飛行機の搭乗時、登山やスキューバダイビングでは、気圧の変化によって歯が痛むことがあります。特に虫歯があると歯の痛みが生じやすい傾向にあります。楽しい旅行にするためにも、旅行前に日本国内で歯科検診を受けて必要があれば歯科治療を受けておくのがおすすめです。
関連するページ 飛行機、登山、ダイビングと歯痛
●海外旅行保険
ほとんどの海外旅行保険は歯科治療が含まれておらず、歯科治療が含まれているものは制限がかなりあるだけでなく、保険料が非常に高額となっています。これは虫歯や歯周病は「慢性的な病気」とみなされ、保険が対象としている「病気やケガ」ではないためです。
旅行中の事故により歯が折れた、あごが骨折したといったケガに対しては補償の対象となることがあります。
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●当クリニックの海外旅行前の歯科診療
当クリニックでの海外旅行前におこなわれる歯科診療は歯科検診、歯のクリーニング(歯の清掃)が最も多く、次いで虫歯の治療、いびき・睡眠時無呼吸症候群治療のマウスピース作製となっています。
1)歯科検診、歯のクリーニング
歯科検診は1回の受診で終わることが多く、虫歯の早期発見、歯周病の重症化予防につながります。歯のクリーニングは茶渋、ヤニ、歯石を取り除くことで歯をきれいにするだけでなく、口臭予防にもなります。
関連するページ 歯科検診 予防歯科(歯のクリーニングほか)
2)虫歯
海外での虫歯の治療は非常に高額になることが多く、また歯痛があってもすぐに歯科に受診できないことが多い傾向にあります。状況により短期集中治療をおこなったり、旅行中に痛みが出にくくするための応急処置をおこなっています。
関連するページ 虫歯
3)いびき・睡眠時無呼吸症候群
いびき、睡眠時無呼吸症候群の治療に使うマウスピースは、飛行機に搭乗中や宿泊時に、いびきの音により周囲の人に迷惑をかけるのを防ぎます。飲酒後や標高の高い地域(スイス、ペルー、チベットなど)はいびきの音が通常よりも大きくなります。
睡眠時無呼吸症候群の治療で使用するCPAP(写真左)は持ち運びが大変なため、睡眠時無呼吸症候群の治療として旅行中のみマウスピース(写真右)を使用される人も多くいます。マウスピースの作製は旅行1か月以上前の治療開始がおすすめです。
関連するページ いびき・睡眠時無呼吸症候群 CPAPについて
●当クリニックの海外旅行時のサポート体制
当クリニックでは歯とお口の健康や治療に関して無料メール相談をおこなっています。日本にいる間に受診された患者様は、お口の状況を把握させていただいていますので、海外旅行時に歯とお口の健康について問題が生じたときは的確なご回答をさせていただきます。
関連するページ お問い合わせ・ご相談(メールでのご相談)
●診療の流れ
1)診療のご相談、予約
2)診療
旅行までの日にちを考慮して治療を進めさせていただきます。
関連するページ 治療内容 海外赴任、ワーキングホリデー、留学、一時帰国、海外旅行
海外旅行前の歯科診療