●エーラスダンロス症候群とは
エーラスダンロス症候群は皮膚や関節が異常に伸びたり、曲げることができたり、全身の組織がもろくなる遺伝性の病気です。1901年にエーラス、1908年にダンロス、2人の医師が報告したのが名前の由来です。
遺伝子研究が進んだ結果、2017年に13の病気の型に分類されました。関節の脱臼や亜脱臼をおこす「過可動型(関節型)」が最も多く、次いで皮膚が裂けたり、関節の脱臼をおこす「古典型」、血管が破裂する「血管型」が多く、ほかの10の型はまれとなっています。
遺伝性の病気で5000人に1人の割合で出生し、国内患者数は2.4万人ほどとされています。そのうち難病の申請をしている人は351人(2025年3月末、厚生労働省)となっています。
外見や検査結果から異常がみられないことが多く、エーラスダンロス症候群と診断されるまでに10年以上かかることも多くあります。線維筋痛症、慢性疲労症候群、過敏性腸症候群、片頭痛、顎関節症などと誤診されることもあります。
診断されるまでの間は、強い痛みや疲れがあっても一時的なものであるため、怠けているなど誤解されることもしばしばあります。
エーラスダンロス症候群の症状
皮膚が異常に伸びる、柔らかい/内出血しやすい/傷が治りにくい/あざができやすい/転びやすい/思春期に症状が悪化しやすい/薄く透けた皮膚/脱臼、亜脱臼をおこしやすい/関節が異常に曲がる/便秘、下痢/血管破裂/内臓破裂/強い痛み/疲労感 ほか
当クリニックではエーラスダンロス症候群の方の歯科治療をおこなっています。エーラスダンロス症候群の方の歯とお口の健康、歯科治療について、ご不明な点等がありましたら、お気軽にご相談ください。
当クリニックはエーラスダンロス症候群を含む特定医療費(指定難病)助成制度の指定医療機関です。
関連するページ 線維筋痛症と歯科 片頭痛
●エーラスダンロス症候群と歯科
エーラスダンロス症候群の患者さんは、口の天井が高く(高口蓋)狭い、歯肉が下がっている(歯肉退縮)、薄い上唇、小さい口、小さな下あごなどの特徴がみられます。
食事や歯みがきだけでも歯肉が出血したり、頬の内側の粘膜が内出血して血豆ができることがあるため、歯科治療では出血に対して注意が必要となります。局所麻酔ではなく全身麻酔により歯科治療をおこなうこともあります。
患者さん自身は定期的に歯科検診を受けるなどして、お口の健康にも気を付けていくことが大切となります。
1)歯周病
エーラスダンロス症候群の型の一つに「歯周型」があり、若くして重症の歯周病になる傾向があります。

関連するページ 歯周病
2)顎関節症
関節が脱臼、亜脱臼するのがエーラスダンロス症候群の症状の一つですが、あごの関節が外れるなどの症状から顎関節症と誤診されることがあります。

関連するページ 顎関節症 顎関節脱臼(あごが外れる)
3)歯並び
歯並びがデコボコ(叢生)、小さな下あご(小下顎)など、歯並びが悪い傾向があります。歯並びが悪いと見た目の問題だけでなく歯に汚れがつきやすく、虫歯になりやすくなります。矯正治療は健康保険が適応となります。

関連するページ 健康保険適応の矯正治療
4)麻酔
コラーゲンの性質により組織の結合が緩いため、歯科治療の麻酔が効きにくい(効果がすぐに切れる)傾向があります。注入した麻酔薬がその場にとどまらず、周囲へすぐに広がってしまうことが主な原因です。
歯科医院では麻酔の量を増やしたり、薬を効きやすくする工夫をするなど、痛みを減らす様々な対策が可能です。
関連するページ 歯科麻酔 歯科麻酔 Q&A
●中川駅前歯科クリニックの対応
当クリニックでは、コラーゲンの脆弱性に伴う「組織の脆さ」や「関節の過可動性」に細心の注意を払い、安全な歯科治療をおこなっています。
特に、歯肉や粘膜が傷つきやすく出血しやすいため、低侵襲で優しい処置と丁寧な止血をおこなっています。また、治療中の「顎関節の脱臼」を防ぐため、長時間の開口を避け、あごを支える器具を活用しています。麻酔が効きにくい特性への配慮もおこなっています。
歯やお口の健康に関して、ご質問、ご要望等がありましたら、お気軽にお問い合わせ、お申し付けください。
※当クリニックへのアクセスについては、下記のページをご覧ください。
交通アクセス・駐車場案内図(横浜市都筑区、港北区など近隣よりご来院の方)
青葉区・宮前区からのご来院(横浜市青葉区、川崎市宮前区からご来院の方)
小田急線沿線からのご来院(東京都町田市、川崎市麻生区、多摩区などからご来院の方)
横浜線沿線からのご来院(横浜市緑区、相模原市などからご来院の方)
南武線沿線からのご来院(川崎市中原区、高津区などからご来院の方)
広域路線図 広域道路地図(神奈川県、東京都からご来院の方)
新幹線・飛行機でのご来院(神奈川県、東京都以外からご来院の方)
関連するページ 全身のご病気、障害、こころの病気をおもちの方の歯科治療