大腸癌について
   大腸内視鏡検査について

〈原因〉①食生活の欧米化②便秘③喫煙④飲酒⑤運動不足⑥遺伝などが考えられます。日本では年々増加しており、罹患数(新たに診断された数)は、男女とも胃がんに次いで2位、死亡率は、男性で肺がん、胃がんについで3位、女性では1位です。

〈症状〉早期の場合、無症状です。早期を過ぎると、血便、便秘、下痢、腹痛など、がんができる部位で症状が異なります。

〈予防〉5つの生活習慣の改善が大事です。①運動(内臓脂肪を減らす)、②腹囲(メタボリックシンドロームを避ける)③喫煙しない、④飲酒は適度に、⑤食生活で繊維を多く(和食、野菜、果物を摂る)

〈大腸癌検診〉とても重要です。検診を勧めるのにはちゃんとした理由があります。早期の内に発見することが重要です。大腸癌検診「便潜血反応」は検便で便に血液が混じっていないかみるためのものです。陽性の場合は、肛門、大腸のどこからか出血していることを示し、痔・大腸炎・.ポリープ・がん等の病変が疑われます。最近の小田原市の大腸癌検診の結果では、便潜血反応が1回でも陽性の場合、(大腸癌6%、ポリープ46%、痔・大腸炎20%、異常なし28%)、という結果でした。毎年1回の検診を受けた人は受けなかった人より大腸がんによる死亡率が約70%も低かったとの調査が出ています。しかし残念なことに、小田原市の検診対象者で便潜血反応を受けられてる率は24%と低迷しています。年1回の大腸がん検診を心がけましょう。陽性の方は、主治医とご相談の上、必ず大腸内視鏡検査または注腸造影検査を受けましょう。
〈まとめ〉大腸がんなんて怖くない
”生活習慣改善と年に一度の便検査”
   
    〈Q & A〉

Q1

私は快食、快便で自覚症状がありません。それでも検査を受ける必要がありますか?
A1 大腸癌の場合は。はっきりと自覚症状が無い場合がほとんどです。症状を感じる場合は進行癌になっていることが多いのです。症状の無いうちに年1回受けましょう。

 
Q2 私は2年前に受け異常ありませんでした。毎年受ける必要がありますか?
A2 毎年検査を受けた場合と2年に1度受けた場合を比べると、発見率は毎年検査を受けた方が断然高率に発見されています。毎年受けましょう。
   
Q3 私は痔があります。検査しても意味がありますか?
A3 痔の出血がはっきりしている時は、検便は採らないでください。痔を治療して、症状が落ち着いてから採りましょう。
 
グラフは「小田原市に於ける大腸がん発見の年度別推移」です。年々増加傾向ににあります。
「タウンニュース小田原版 2011年8月27日号」に掲載
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