| １． | １９９９ １１．２７ |
このページを作成し始めたのが、昨夜の１１時過ぎ…！
何を思ったのか、トップページのラビットアニメのアイコン を勝手にこの雑談コーナーへのアクセスアイコンに変え てしまった！元々は更新案内を示す「ラビット君」だった のだが…でも大丈夫！ちゃんと更新案内のアイコンは 別にあるのです。 
さて「修復・四方山話し」と言うことで本日・第１談は、何
を書きましょうか？もう２０年近く…この絵画修復の仕事を していて、いつも思う事…それは、一つの病んだ作品を元 の健全な状態に戻すべく、まるで医者が患者の診察をして カルテを作るように、作品の状態調査書を作成し次に患部 の状況を写真記録する。…最近では、ビデオの撮影までも。 そして様々な処置法の中から、患者に合った最善の修復 処置を決定する。今まで手術をしてきた患者（作品）は数 限りないが、厳密にはどれ一つとして同じ症状のものがな い。症状の種類は一つ一つの作品の体質が、全て違って いる為、人間よりもおそらく千差万別ではなかろうか！そ れだけに、いざ仕事（手術）いや修復作業を開始すると、 緊張と共に妙に楽しくなるのだが、いやいや楽しいなんて そんな不謹慎な！でも、作品の持っている本来の輝きが 回復する瞬間を見るのは、やはり快感（爽快感）なのであ る。時間を費やして、作品の表から裏まで…とことん治療 にあたる。もしかしたら、この作品の生みの親（画家）より も接している時間はウンと長いのかも知れない。何とも複 雑である。時々、何年ぶりかで、ヒョンな所で再会する患 者（作品）たち…でも、ちゃんと元気で輝いている。この時 が何とも修復家冥利に尽きる瞬間である。長年の経験か ら生み出される「診立て」と「治療」…まだまだ先があるの である。私、医者いや修復家自身が、年月と共に老いてい く中で、最近は特に「老眼」に悩まされながらも、やはり、 この修復家冥利の快感を、何よりも作品第一に…忘れる ことなく、いつまでも頑張って行き（生き）たいものである。 | |
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1999 12.15 |
日頃から仕事をしていていつも考えている事…それは、何
であろうか？修復作業というものは、常に作品のオリジナル 性を第一に考え、作品に合ったベストの治療処置を行うのだ が実は言葉で言うほどこのベストの治療が、現実には理屈 通り上手くはいかないのである。最初に、簡単であろうと考 えていた作品（症状）が、実際に治療（修復作業）を進めて 行くと、実はとんでもなく大変な症状であったり…と、途中で 気が付き、結局は大変な修復処置となったりするのである。 勿論、こう言った症例は稀であるが、皮肉にも軽い症状だと 判断した作品に往々にして見受けられるのである。 それは修復家の最初の診立てが悪いから…と言われれば それまでなのだが、その時々に於て修復家は今迄の多くの 経験に基ずき症例を照らし合わせてはいるのである。しかし, それでも「難しい」のである。要はいつまで経っても、経験の 積み重ねは尽きないのであり、その都度、より慎重な診立 てをしなくてはならない！と言う事であろう。 「もの言わぬ作品」だけに、油断せずに！ | |
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1999 12.26 |
今年も残すところ、あと僅か…となりました。毎年1年の締め
括りとして、仕事納めではないが、この時期アトリエの掃除を していて、大活躍の「電気掃除機」。これは今や当たり前の 日常の道具なのだが、この「掃除機」なるもの…修復家にと っても実に良く使う道具なのである。種類も数種類…大型の ものから小型のハンディータイプまで、掃除に限らずとにかく 便利なのである。基本的には、不用の汚れたものを、周りを 汚さず、傷めず、吸引力も自由自在に作業してくれる。そん な「ありがたい」道具なのである。ホースの先につけるブラシ 類も長年の間に自分で使い易いように改良したり…と、実に 便利この上ないのである。もし、この「掃除機」が無かったら ？？？多分修復家は困るでしょうね〜！ でも,もっと大切なもの…それを動かす「電気」…いよいよあと ５日で、「Ｙ２Ｋ」問題…どうなるのでしょうか？もしもの事にで もなれば…！いやいや今それを考えても仕方ありませんな。 今日のところは、この「掃除機」達に感謝を込めて！ |
