1999.9.23〜10.10
    ヨルダン◆人情編



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なぜに「ヨルダン(ジョルダン)」?

この夏、わたしは人生最大の忙しさだった。お盆さえも 徹夜仕事で帰郷できない始末で、心身ともにボロボロ。
「このままじゃ死んでしまう!逃げなきゃ!」そう考えた私はさっそく あらゆる国への逃亡を計画。ウズベキスタンは?・・・・とてつもなく面倒だ。 ブータンで十分渡航までが面倒だったのでそれは辞めよう。 ハンガリーもいいねえ。でもどうせなら物価の安い国がいい。
そこで前々から行きたかった「ヨルダン」へ白羽の矢が立った。 到着ビザでOKらしいし。なにより私はアラブ世界が大好きだ。 と、紆余曲折を経てヨルダンへの旅路が決定したのであった。


「ヨルダン」ってどんな国よ?

JORDAN地図&きあの軌跡

◆ジョルダン・ハシミテ王国なのだ
首都はアンマン。でも木村屋のあんまんは名物じゃありません。
「海のない長崎」という名言のように、坂道と岩とれき砂漠の国。
シリア、イスラエル、イラク、サウジアラビアに囲まれた小さな国で、
旅好きじゃない人間がそれを聞くと開口一番「危なくない?」
いわれるが、なんの。イスラエルとの和平協定後は
どのアラブ諸国よりもおだやか。国民性は「じぇんとるめん」の一言。
見所は、死海に砂漠(モロッコなどと大違いの岩石系土漠)にペトラ くらいしかないし、天然資源も皆無。とってもちっこい国だが だからこそ人々は親切で優しく、ツーリストずれしていない。 通り過ぎる旅、点と点の旅じゃたぶんただのなんもない国という 印象しか残らないでしょう。
アラブ未経験者にはまずこの国で「アラブ筆おろし」がおすすめ。

ヨルダンの有名な見所
■ペトラ
いわずと知れたインディージョーンズの撮影舞台
一生分歩きますので、スニーカーと水は必携です
■ワディムジブ
キングスハイウェイの最大のビューポイント
ツアーバスに乗るか、ヒッチでいくか、
もしくはレンタカーしか手段なし。行く価値120%あり
■死海
イスラエルのあのリゾートビーチを想像してはだめ
でもやはりあの浮遊感覚は一度体験したいもんですね。
■ワディラム
アラビアのロレンスが撮影されたれき砂漠。
サンセットと壮大な星空には涙ちょちょぎれ
■アカバ
紅海に面した小さなリゾート地。さすが海はすごい!
対岸のイスラエルの街、エイラットの夜景もいい。

アカバにて
アカバ湾で出会った地元の子ども

◆イスラム教バリバリ
逝去しながらもいまだホセイン国王の写真はどこにでも 飾ってある。それほどの偉大な指導者だったのが偲ばれる。 今は彼の息子であり、マイケルJフォックスを崩したようなアブドゥラが国王。 ちなみにクィーンは、女優出身らしく目もくらむ美人。 スタイルは、宗派によって違うが、白いガラビーヤという ホワイトネズミ男系の服と、コフィーヤという布を頭から かぶった人多し。白は正装らしい。そりゃもう異国情緒漂って感じ。 靴はみな革靴で、ピカピカに磨いてたのが印象的でした。
女性は今回、すべて撮影拒否にあい残念無念・・・。 くっきりパッチリのジョルダン美人ばかりでクラクラ。

なお、バカ旅行者どもはヘソだし、キャミソール、脚見せという とんでもないことをしていましたが(特に西洋人団体ツアー客) 私は今回、半袖Tシャツは着たにしても、軍パンをはき、つねに 長袖シャツを持ち歩いていました。アカバ(紅海に面したリゾート地) ではちょっと外出するときに短パンで歩きましたが、落ち着かないのなんの!! もちろん海では、Tシャツ短パン着衣のままで泳ぎましたよ。

◆アラビア語おぼえよう!
ヨルダンは英語で「ジョルダン」と発音しないとどこの国のひとにも通じません〜。 新聞やニュースは「フスハー」というアラブ圏の 標準語だそうですが、話し言葉はジョルダン方言。 とにかくみんな、ちょっときあがアラビア語を話すだけで大喜び! きあもいやでも覚えてしまいました。 英語なんかで話すより、ずっと現地の人との距離が縮んだよ。
(ていうか英語話せないしさ、私も現地人も)

●大活躍したアラビア語(ジョルダン方言)
アイワ(はい、のくだけた感じ)
ナアム(はい、のきちんとした感じ)
ラ!(いいえ)
シュクラン (ありがと)
ラ シュクラン(ノーサンキュー)
アッサラームアレイクム (敬意を表したこんにちわ)
アライクムサラーム (こんにちわ、に対する返事)
マルハバ(くだけた感じのこんにちわ)
マッサラーマ (さようなら)
フルササイーデ(あなたに会えて楽しかった)
ワハドゥ・イトゥネン(1,2)
ヤッラ!(さあ行こう、とかカモン!とか)
シュワイヤ(少し)
タマーム(OK!)※もしくは「マーシー」でもOKの意。
アナ ヤバーニェ(私は日本人です)
アナ イス ミー きあ (私の名前はきあです)
シュースマック?(あなたの名前は?)
クワイエス!(最高!good!)
ジャミール!(かわいいっ!)
ヘルワ!(おいしい!good!美しい!)
ラズィーズ!(おいしい!)
ラッアー (great!)
キーフファリック?(お元気ですか?how are you?)
ハムドゥリラー (ええ、元気です。fine,thank you)
ビスミッラー(いただきま〜す)
サッハー(乾杯!)
ハムドゥリラー(ごちそうさま〜)
ハラ〜ス(終わり、フィニッシュ)
オクト(姉)
←旅日記を見ればこの単語がどれだけ活躍したか判る

これらの単語はもうカンペキに細胞の隅々で記憶しました。
ハムドゥリラーは覚えておくと便利だよ。とてもいい言葉です。
さらに「アザーン」の一説も覚えました。
みんなの前で唱えるとそりゃもう熱狂の渦。
「アッラーアクバル、アッラーアクバル
アシュハドゥアンナ ラー イラーハー イッラーラー」


●突然アラビア英語講座
フォルミー!(for me)
フロムヘル!(from here)
ブラダル!(brother)
ボルダル!(border)
ナンバルワン!(No1)
アイムドライバル!(I'm driver)


つまり「R」がすごい巻き舌になるので、これらを聞き分けないと 何をいってんだかさっぱりわかりませんでしたが、滞在半ばですでに きあも「メルハバ!ミスタル!(Mr.)」とか言ってました。こわっ!



主な費用
●往復航空券(マレーシア航空・ロイヤルジョルダン航空) 105,745円 (KL空港と福岡空港の空港使用税込)
●旅行保険  3330円
旅の道具屋「夢紀行」でチケット手配。
たぶん福岡で最も良心的な旅行代理店(ヨイショヨイショ)。

滞在費用
17日間の総費用(マレーシア除く) 279JD
1JD(ジョルダンディナール)=0.7$。
1$=105円で計算すると・・・・約20500円
うわっ!今計算してはじめて知った総予算。もっとリッチに 使い倒した気分だったのですが・・・・。今回の旅は「ケチらない」 「りっちな旅を目指す」をモットーとしてたので。まじでまじで。


あってよかった旅グッズ(バッグパック総重量6Kg)
●ミニマグライト
夜の砂漠に、停電時のホテルに大活躍。
●スイスアーミーナイフ
私はその名も「ツーリスト」を愛用(笑)
●大判の布
短パンの上に巻いて死海へ行き、泳ぐときは布を取るだけでそのままザボ〜ン。 寝るときは上掛けシーツ代わり。マレーシアにて購入。
●アラビア語会話集&辞書
使って使って使いたおした。これがあったから楽しさが倍増した。
●綿棒
すごい砂埃で耳が真っ黒。乾燥してるのでとれやすいしね。
●自分の写真
カラテ着と、振り袖姿。もう町の人気者間違いなし。



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