ヨルダン人情編


プロローグ/9月23日/9月24日

1999年9月23日 福岡〜クアラルンプル

ミニ関空と呼びたくなるほどそっくりに生まれ変わった福岡空港 国際線ターミナルから飛び立つマレーシア航空。どうみても愛人 との旅行を楽しむ不動産業社長、みたいなカップルを横目に機内食をパクつく。
普段なら意地悪ばあさん並みの視線をおくるところだが、今回は しおらしくも「うらやましいなあ」なんて 思ってしまう。以前に書いたと思うけど、わたしは好きで一人旅をしているわけ ではない。
誰とも行きたい場所、スケジュールが合わない旅を選 んでしまうのでしょうがねえや、ひとりで行くかな、フフフン。 のような感覚なのだ。
この旅は、もしかしたら独身最後の旅になるかもしれない。 だからガンガン自由を楽しまなきゃソンなのだが、いかんせん、 ヒゲと一緒のときも十分自由(というか気まま勝手)なので、今 さら自由を楽しんでもなあ〜。ん?弱気?

パン屋さん、遊びすぎやろ。まずそうだし…

さて6時間のフライトでおニュ〜のKL国際空港到着。
今回は福岡で唯一の旅HP仲間、えびおくさまとの待ち合わせを この空港内でしていた。彼女は帰国のため、わたしは旅のはじまり。 んま〜なんてステキなんでしょ。
苦労など微塵もすることなくあっさり会えたあとは、 空港内のグルメコートにて初のマレーシア料理をゴチになる。
「アタシ両替しすぎたから貸すよ」
オクサマからのウレシイ申し出に、山ほどのリンギットをうやうやしく貸していただく。 おかげでマレーシアではこの金ですごすことが出来たよ。 えびさんは結局台風にブチあたり、シンガポールで ディレイ1泊となったらしい。私も1日出国が遅れてたらこの旅行パアに なってたな。まあ、日ごろの行いの賜物でしょうね。 (寝坊したり閉め切りやぶったり嘘ついたり。うわっすごい行い)

今夜のお宿はネットで予約していたチャイナタウンのホテル。 ほんとにインターネットは便利だね。エアポートバスであっさり到着。 ざわめく屋台をひやかしひやかし、買い食いしてさっさと床につく。…あれ〜?なんだか、孤独感が離れない。

突然のスコール。チャイナタウン
オクサマと別れてからなんだか 地球上にわたしとつながりのあるひとが誰もいなくなったような 錯覚に陥る。
多分このひっそりしたシングルルームのせいだ。 窓の向こうはチャイナタウンの賑わい。 わたしはその中にこころから飛び込んでいけない。
日記代わりのメモも、仕事先のひとに書くエアメールもなんとなくしめった感じだ。
仕事から解放されて何も考えない時間が欲しかったはずなのに、 実は自分は、仕事と関係なく楽しく話せる人との時間が必要だったのかなあ…。グス。
これではいけないいけない。明日も丸一日クアラルンプル なのだから、気持ちを切り替えなければ。 なんだか旅のはじまりは華々しくなく、こんな地味な一日で終わったのであった。

本日の出費(オクサマに520RM借りる)
■エアポートバス(空港ーチャイナタウン) 25RM
■えびミー&アイスティ 4.5RM
■ベアトップブラ(偽ELLE。屋台にて) 12RM
■ポテトチップス 2RM
(ホテル代は事前に振り込んでおいた。SWISS INN 3100円)


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