お手軽デジカメレポート
マ ル タ プ チ 留 学
「ホストファミリー」編



古都ラバトを散歩中に出会ったおじさん軍団


‖ホストファミリー

プチ留学と言ってますけど、私は留学、というより遊学というのが一度してみたかったんですよ。 半分バカンス、半分勉強みたいな。ちょうど今回、学校で出会ったヨーロピアンのおばちゃんたちがそんな感じでした。
で、しかもその遊学は「ホームステイ」でありたかったんですね。
でも受け入れるファミリーによって、 その滞在のよしあしが決まる、と、いろいろな「悪い事例」を聞いていたので、私も行く前はちょっと どきどきしていました。へんなもん食わされたらどうしよう、とか、いじめられたら(?)どうしようとか。 挨拶の言葉だけが頭をくるくる駆け巡る。で、まあ結果でいえばあたしが世話になった家ほど 恵まれたステイ先もそうそうないだろうというくらい、よい環境でした。
サンジュリアンという、マルタで最も賑わう繁華街に歩いてすぐ。学校もすぐ。うーん、考えれば考えるほど 便利でした。真夜中にとぼとぼひとりで帰ってきても安全。マルタの治安はハンパなくいいです。

滞在中聞いた、他のホストファミリー例

■夕食のパンが腐って糸ひいてた。

■学生をおいて家族でバカンスにでかけた。

■ゴミ箱の前が学生の食卓。

■夕食がインスタントラーメンをゆでただけのもの。

■ベッドにダニがいる。

■ルームメイトとうまくいかない。

■とにかくメシがまずい。


ほんと、聞いてるだけで笑いながら気の毒になる話ばかり・・・(大半は笑い飛ばしましたけどね。他人事だったし)
100%大満足というわけではないですけど、こういう話を聞けば聞くほど、平均点を大きく上回る滞在先だったなあと 思うわけです。週に一度の洗濯日に洗濯物をまとめて出すと、すべてきっちりたたんで返してくれるんだよね・・・私だってそんなに綺麗にたたまねえよ!て感じなのに。


あてくしのベッド。スプリングがゆるいのが玉にキズ・・・


学生用キッチン。すごいちゃんとしてるでしょ?

半地下の1フロアすべてが、学生フロア。3部屋あり「3ベッド」「4ベッド」「2ベッド(シングルユース)」 というスタイル。中央にキッチン&ダイニング。冷蔵庫とアイロン台があり、ケーブルテレビ見放題。
バスルームにはバスタブとシャワーブースが分かれているので、ゆっくりお湯につかることもできますが、 海水を淡水化して使っているマルタの水道は大変貴重なので、そんな贅沢な使い方できそうもありません。 しかし、あえて滞在させていただいた家の問題をあげるとしたら、

「4人部屋には窓がないので閉所恐怖症はつらい」
→最初部屋に通されたときは、ここに来たことを激しく後悔した私は閉所恐怖症。しかし 人もいるし、徐々に慣れた。広いから圧迫感がないのが救い。あと、マルタの夏は暑いので窓がないほうが涼しい。
「ゴキブリが多かった」
→どこの家でも多いらしい。滞在中バルサン焚いて、すごい死骸の山(オエー)
「ベッドのスプリングがゆるい」
→寝続けてると腰が痛くなる。安宿で1〜2泊こんなベッドに寝るのは問題ないがさすがに長期となると躊躇してしまいそう。
「夕食がルーティンでちと飽きる」
→しかしアツアツでちゃんと料理してくれる分ありがたいし、冷たいシーフードリゾットみたいなやつは絶品!!醤油とかは自分の持参したほうがいいかも。肉料理などは味がないので「ああここにステーキソースがあれば!」と何度思ったことか。なので現地でテリヤキソースを買いました。
「4人部屋にはデスクがない」
→勉強はベッドの上のみというのもちと苦しい。仮にも学生だったし。
「風呂に誰か入ってるとトイレに入れない」
→これが一番の問題。なぜトイレを別に作ってくれなかったのか・・・ビッグプロブレムですよ!まじで廊下で順番待ちしてる人も多かった。


しかし上記のような問題は、他の家に比べたら大した欠点ではなかったように思います(本当かよ、おい!)。というわけで、ホストファミリーのご紹介。ウエスティンピーポーは肖像権にうるさそうなので、顔も名前もとりあえず伏せてみます。(許可を得ろと?面倒くせえっす。←なんのために英語習ってんだか)



パパ&ママ。きちんとふたりが家事を協力しあってた

ここの父ちゃん、本当に生真面目。私が「シチリアに行く予定」というと、本当に困った顔をして、イタリア語もできないのに、行っても大変だよ!女の子一人で危ないよ!ととにかく旅行にいこうとするのをとめようとされた。心配してくれているのはわかるけどなー、子どもじゃないんだし。長くステイしている子が、こっそり「きあはいままでいろいろ一人旅してるから大丈夫!」と入れ知恵してくれたらしい。ありがたや。
ママさんは美人で明るくて、彼女の笑顔をみたらホッとする感じ。いいキャラしてた。腕相撲強いし。 どうやら私が既婚者というのは全然知らなかったらしく、滞在1週間目くらいに「私の夫が」みたいな話の流れになったときに、心底驚いていたのがおかしかった。それから毎日ママさんのほうが「毎日ダーリンのことを思って切ないんでしょう?」とか「会いたいんでしょう?」とか「帰国したらすぐ赤ちゃんを作りなさい!」と笑いながら言っていた。めっちゃ面白い肝っ玉かあさん。


次男坊と末娘。3息子1娘で、末娘は可愛がられてるしちゃっかり者

次男坊はクールに決めつつも、たまに私たちの食卓にきてあれこれ話し相手になってくれた。まだ15歳くらい だったかな。新しいボーダフォンのカメラつきケータイを自慢げに見せびらかしていたので、まさか私は その上位機種を持っているとも言えず「まあ、凄いわ!」と褒め殺し。長くステイしている子ととっても 仲良しで、まるで恋人同士のようだが、その年の差11歳(犯罪だわ!)。といっても、姉と弟のような親しげな感じ。 しかしその様子をみて、ロシア人の子は影でこそこそ言っていた。やきもちね。
末娘はとにかくちゃっかりして元気で楽しくて、将来が愉しみだ。一番ふれあった機会が多い子だが、とにかく この子の「遊んでビーム」は凄い。メシ食ってるときにも「終わったら◎◎して遊ぼう」と言ってくるので 食後ゆっくりできない。最後のあたりは「あたしはベビーシッターじゃない!」と半分心の中でキレて 相手にしなかったが、今となるとアタシってなんて意地悪なの、と反省。とても可愛くて愛嬌のある子だった。


長男坊。アタシはほとんど話してないのでどんな性格か知らない

やっぱあれですね、もうお母さんの気持ちで言えば「男の子はつまんない」の一言ですね。長男坊くらい 大きくなったら、私たち学生の前に顔もあまりださないし。日本人ほど無愛想ではないけど、ほとんど彼と話すことはなかったですね〜。目線あったらにっこりしたり、挨拶したりはしたけど。 彼はいつも遊びに出かけてたので家にいなかったですね。でも性格はたぶんかなりよい男の子なんだと思う。大人な感じ。17歳くらい? ちなみに、学校にいた性格のわる〜い22才のロシア人は、アホみたいにマザコンで先生たちもあきれていたほど。 まあ詳細は「クラスメート」の章に書きます。


三男坊と愛犬。良くも悪くも不器用な三男坊だがとても愛らしい

三男坊、もう甘えん坊!!私の滞在中に11歳の誕生日をむかえたのだけど、その日はずっと「今日は僕の誕生日 なんだからねー!」と、かまってビーム&なんかくれビームが凄かった。末娘といつもケンカして、親の注目を 浴びなければ済まないという性格に、最初疲れ果てたけど、最後のほうは「こんなのも今のうちだけだよね」と 本当に愛らしく感じた。折り紙大好き少年。
愛犬は、マルタが原産のマルチーズ。ちなみにマルタ人のことマルチーズっていうんですよ〜。


スピノーラ湾の夕暮れ



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