■■ 石の展示室 2号館 ■■


こちらの展示室は研磨加工品を中心にもらい物など採集原石以外の収蔵物を紹介 します。原石を見ているだけでも楽しいのですが、切ったり削ったり手を加える ことで新たな側面が分かることもあり、けっこう面白いものです。

写真は「技」を駆使してより美しく見えるよう最大限の努力をしています。 また、見やすくするために大きさもかなり拡大および縮小してあります。 したがって、実物とはかなり印象が違う場合もあることをお断りしておきます。

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オリビン

苦土かんらん石ともいう。ハワイ島黒砂海岸産。ハワイにいったN尾君が現地で 採集したものをもらった。明るい緑色の部分はオリビンらしい色をしていて黒い インクルージョンも入っている。手に取るとずっしりと重く、マントルらしい感 じがする標本。
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きなこ石

本当に黄粉をまぶしてあるようだ。とはよく言ったものだ。鉱物同志会の採集会 でお土産にもらった。正体は蛇紋石だが、皆野産のものとはずいぶん雰囲気が違 う。よーく見れば、透明感のある薄い黄色の部分が似てないこともない。所々に 黄鉄鉱が入っていてキラキラ光るので、「岡谷のラピスラズリ」と呼んらいいと 思うがいかがだろうか。
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ザクロ石

少し緑色がかった、透明感のある石。梓での成果が乏しかったのを見た湯沼鉱泉 の社長が哀れに思ってくれた。湯沼鉱泉の水晶洞の出口にはズリが広がり、ザク ロ石も拾える。しかし、焼けで美しくないものがほとんどなので本当に湯沼で採 れたものなのかちょっと信じられない気もする。
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蛍石

へき開を利用して簡単に割れるし、硬度4と柔らかいので加工しやすかった。反 面、割れやすく傷つきやすい。ポロッと落とすと結晶面に沿って筋が入ってしま った。屈折率が低いため、ガラスのように安っぽい輝きといわれているが、カラー バリエーションが豊富で、比重もある程度あるので思ったより「宝石」らしい存 在感がある。
中国産
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ひすい輝石

ひすい輝石は強靭だからハンマーでたたいても簡単に割れないといわれている。 さっそく試してみたが、確かにひびの入っていた部分がわずかに欠けただけだっ た。で、欠けた部分を磨いたものがこれ。ミャンマー産の石は茶色い酸化皮膜を はがすことから始まる。電動工具を使ってガリガリやらないととてもじゃないけ れど歯が立たなかった。結晶が粗いので、いくら磨いても表面が滑らかにならな かった。
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アンモナイト

このアンモナイトははるばるネパールヒマラヤの八千メートル峰ダウラギリから やってきた。イエティ隊の雨宮さんがダウラギリに遠征したときの話。キャラバ ンの途中で地元の子どもたちが遠征隊にこの化石を売りにきた。カリガンダキ川 にはいくらでも転がっている石だ。お金を出してまでほしいとは思わない。雨宮 さんは「カッパえびせん」と交換しようと持ちかけた。これが好評で、めでたく 商談が成立した。いい話ではないか。ずっしりと重く、存在感のある化石だ。
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蛇紋石

皆野町の荒川で拾った石を磨いてみた。原石はへき開面に透明感や光沢もあって 美しい。1ミリほどにはがすと光も通す。カットにするとかえって特徴がわかり にくくなる。磨くなら色の薄いものの方が見栄えはする。しかし、ちょっと渋す ぎて一般受けはしないだろうな。柔らかいので手軽に研磨できるが、気を抜くと どんどん石が小さくなってしまうのは悲しい。もろいから落とすとすぐ欠けてし まう。