Crystal Flower 本&マンガの言葉


言葉の宝石箱へ    TOPへ


<愛は伝染する> マンガ「7つの黄金郷」第1部2巻 by 山本鈴美香

エルドラド語録3連発の最後。
双子の天使が真剣に世の中を憂えて、話し合っている1コマ。

愛は伝染するよ!ねぇ、これはたいへんなことじゃない!?
たとえば、道でひとりがニッコリ笑うとするでしょ?
それで笑いかけたれた人はとても気分が明るくなるよね?
困っている人見たら、たすけてあげられるよね?
反対にひとりがイライラして、ひとりにヤツあたりすると、その人もイライラして、そのとなりの人にヤツあたり。
イライラはイライラをよび、アッという間に町全体がイライラする。大問題だ。
われわれは真剣にならねばならない。
こんなに世界中がいがみあってるときに、まだイライラの種をまくなんて、極悪の見本だ!!
暗黒をけすのは光のみ!>そうだ!
インケン人間ぶっとばすにはニコニコ戦法あるのみ>そのとーり!
インケンに負けるな!!あいてがへばるまでニコニコしろ!!
そーだ!そーだ!!こりゃー未来が明るくひらけてきたど。うっひゃっひゃっひゃ☆

たぶん、これは、理想論。
イライラすることは山ほどあるし。
ついついヤツあたり・・・なんてこと、しょっちゅう。
時には、ドツボにはまってる私の前で、ニコニコ優しく接してくれている人にムカついてしまうことさえある。
だけど、心のどこかで、この連鎖反応を認識していれば、5回に1回くらいは、ヤツあたりも我慢できるし
人に笑いかけることだってできると思う。

そして、これだけは確かな事。
機嫌とか愛とか優しさとかって、絶対伝染するよね。
笑う門には福来りっていうし、みんな、おおいにニコニコしましょう♪

00/10/04


<人より1時間長持ちする勇気> マンガ「7つの黄金郷」第1部2巻 by 山本鈴美香

このセリフは敵側の旧教徒圏に幽閉されている母を捜していたが、前途はむなしい(これからむかう所にいない)と
わかって、ふりだし=船(キャプテンドレイク率いる海賊船)に戻ったときに、失意の双子を抱きかかえてドレイクが
「海の勇者に必要なものはなんでした?」と優しく問いかけた言葉に対して、二人がベソをかきながら言った答え。

ドレイクは実在の泣く子も黙るキャプテンドレイクがモデルで(勉強不足でよくは知らないが・・・)、渋いヒゲのオヤジ。
割れ鐘みたいな声で子守唄を歌って、双子を育てた。山本鈴美香がリキいれて描くと、えらくカッコよいが、ギャグ的に
描いたお茶目な(←私の好みのキーワード)ドレイクのほうが私は好き。
特に第3部1巻135・136ページの子守唄を歌っているドレイクが好きだったりする。

「体力と人より1時間長持ちする勇気」

これ、1時間ていうのがいいよね。
海賊だって、そこいらの農耕民族だって、みんな同じ。
怖いものは怖いし、びびる時もあれば、ひるむときだってある。
でも、1時間だけヤセ我慢しようという心構えがなんとも好きです。

小学生の私は、「海賊(海の勇者)じゃないから、人より15分だけがんばる」ことにした覚えがあります(^^;;;)。
そのうち大人になれば1時間くらいがんばれるかなぁ〜と思ってましたが・・・いざ大人になってみると・・・
10分がせいぜいですな(笑)

でもね、たとえ10分でも、積み重なると大きく違ってくる気がするの。
だから、私は、今でも、投げ出したくなると、「あと10分だけやってみよう」って思うようにしてます。
なんだかんだいって、20分後には投げ出していることが多々ありますがね(笑)

この「勇気」という言葉を変えると何にでも対応できる心構えになります。

「1時間長持ちする集中力」
「1時間長持ちする堪忍袋」
「1時間長持ちする愛想笑い」
「1時間長持ちする化粧」
「1時間長持ちする化けの皮」(笑)   等々

00/10/04


<困難は逃げれば追ってくる> マンガ「7つの黄金郷」第3部1巻 by 山本鈴美香

みんさんはご存知だろうか。この山本鈴美香という人は、あの名作「エースをねらえ」の作者である。
私は、小さい頃から、マンガが大好きで、お蝶夫人ごっこやら、マリーアントワネットごっこをしたというのは
フランス旅行記で書いたので、知っている人も多いだろう。
山本鈴美香と池田理代子は、当時の私の神様みたいな存在でした。

その神様作の「7つの黄金郷(エルドラド)」は、エースをねらえとは質の違う、夢々しい、空前絶後感動冒険大活劇。
エリザベス一世時代の歴史もので、インカ帝国の黄金やら、天使のような双子やら、海賊やら、法王のご落胤やら
が複雑にからんで、少女漫画的いい男がウジャウジャでてくるお勧めの一品です。
この作品もまた、「ごっこ」の対象となって、
有吉さんと楽しく遊んだものです。(^^;;)

この7つの黄金郷は、私達(私と有吉さん)の美学の基本となる概念の宝庫で、今だに、何かあると二人で、
レッドフォード侯爵が言ってたけど、ほんとそうだよね・・・なんて、マジメに話すんだから、すごいもんでしょ(笑)。

その心に刻まれた数ある言葉の中で、一番、頻繁に、私達の口にのぼるのが、この言葉です。

この「困難は逃げればおってくる」という言葉は、レッドフォード侯爵(黄金の美髪王と敵からも称えられた英国
海賊の大首領)が、娘のオリビエ(王家の血を引く背中にインカ帝国の黄金の財宝の秘密を背負った天使の
ような双子の妹のほう)に、言う台詞。

これだけ聞くと、かえって「ひょえ〜。困難って、し・つ・こ・いー!!」って、めげてしまいますが、そうじゃない(笑)。
逃げれば追ってくるものだから、立ち向かえ!ということなのだ。

レッドフォード侯爵は、こう続けている。

結局、のりこえられぬ困難などめぐってはこないのだ。
体当たりしてくだけぬ運命などありはしないのだ。
奇跡はおこすべく準備すれば、当然の結果としておきるものだ。

と。

でね、当時より、すこぉ〜〜しだけ、知恵がついた、私の頭で考えたことは、逆説的だけど、困難の大小は、
己の器によって決まると思ったわけ。
困難が大きければ大きいほど、大きい人間の証明なんじゃないかと。
だって、侯爵はのりこえられぬ困難などないって言ってるんだから、越えるために用意された困難が大きければ
大きいほど、ま、神様の期待も大きいと思えば、なんとなく、やる気も出こようというもの。

昔、家の近所に勤めていて(車で20分くらいかな・・・海を見ながらご出勤だったのだ)、ある日、部署ごと、
新橋の本社に移転になって「遠い・・・」という理由で会社を辞めたのに、その後勤めた会社が(やはり家の近く)
根こそぎ赤坂本社へ移転になりまして(^^;;;)、通勤時間的に考えると、前の新橋のほうが近かっただろ・・・という
笑い話があって、その時、有吉さんと、真剣に、「困難は逃げれば追ってきたね」と話し合ったのを覚えています。

あ。しまった。困難がセコい(^^;;;)
・・・器が小さい・・・ということを・・・自ら証明しちゃったよぉ・・・(笑)

なにはともあれ、やっぱり、逃げちゃいけません(^^;;;)。

それにね、奇跡は準備するっていう言葉も、すごくいい感じ。
ということはさ、なにも特別に運のいいひとじゃなくても、地道に、まじめに、コツコツと、準備すれば、こんな
私でも、奇跡は起こせるってことですよね?
ああ、奇跡をおこしてみたい。

そう考えてたら・・・「困難、こないかなぁ〜♪ワクワク」なんて、妙に、のんきなことを考えてしまった私って、
本末転倒&おめでたい奴・・・(^^;;;)。

ちなみに私、この作品中に数多く出てくるイイ男ちゃん達の中で、このレッドフォード侯爵が一番好きなのさ。

00/09/24