第二話『妖魔に出会う冒険者たち』

タタタタタタタタ……

GM:影は階段をつたい、下におりていっているみたいだね。ここで、敏捷度ボーナスプラス……シーフなんだけど……(笑) ないから素目で。
ガルフ:二人だけで追ってきたのは失敗だったか? とりあえず……(コロコロ)10。
リース:とにかくダッシュ。判定は……あう、シーフ……平目でいきま〜す。(コロコロ)6です。
GM:ふむ……ガルフは追いつくね。んで……あ、前回チェックしてるから知ってるね。ゴブリンだ。
リース:見失っちゃいましたか。……う〜ん、とりあえず他のみんなを呼びにいきます。
ガルフ:……わざと追いつきそうで追いつかない速度に落として、泳がせてみよう。 後ろに張り付いて走る感じで、まだつかまえない。
GM:了解。さて、寝てる二人。その騒ぎに気づくかどうか冒険者レベル+知力ボーナスでチェックしてみて。
メリッサ:はいはい。(コロコロ) 13ね。
ユーファ:いつぞやのように、爆睡だけは避けたいなぁ……(コロコロ)10。

 ユーファPLの操るとあるキャラは、宿で寝てるところを襲撃されたにもかかわらず2回連続1ゾロを出し、襲撃が終わるまで起きなかったことがあるそーで(笑)

GM
:ほい。二人とも起きた。
ユーファ:何だか、騒がしいねぇ〜。
メリッサ:音のする方へ行ってみましょうか(いそいそと用意)。
リース:はあ、はあ……(ドンドン!) メリッサさん、ユーファさん、大変です!!
ユーファ:「どうしたんでい、ハチ!!(笑)」
リース:「へい、実は」……って、と、とにかく、侵入者みたいです! いまガルフさんが追いかけて行って……。
スパイク:意外にノルんだな(笑)
リース:ボケに乗らないと姉さんに殴られるんですよぅ。
ユーファ:……誰が殴るってぇ〜?
リース:ああああ……ユーファさんじゃなくて……うちの姉のことですよ。
ユーファ:「お姉さんとはえてして怖いものである」
リース:はあ……そういうものなんでしょうか(苦笑)

GM:(笑) さて、ガルフ。ゴブリンは地下室の方へ逃げていく。そして地下室のとある一室の前まで来ると、開け放たれた扉を盾にするようにして、警戒のうなり声を上げる。
ガルフ:取り押さえる努力をする。できるかな?
GM:ゴブリンは、扉を閉めようとする。もう一度シーフ……がないから、素目でチェックしてみて。
ガルフ:了解。(コロコロ)微妙な目だな。8だ。
GM:ふむ……一瞬先に、扉が閉められてしまった。もちろん、扉に鍵をかける暇なんてないけど。
ガルフ:扉を開けて、中に飛び込む。
GM:どうやらそこは倉庫らしいね。いろんなガラクタじみたものから剣や陶器の置物まで、いろんなものが置いてある。で、ゴブリンの姿は見当たらない。
ガルフ:入ってきた扉以外に出入り口になりそうなところは?
GM:まったくないね。ここは地下の倉庫だし。
ガルフ:では、入り口に陣取ったままみんなを大声で呼ぼう。
メリッサ:いつ現場に着いたことにしてもいい?
GM:もうついたことにしていいよ。気付いて。起きて。追いかける……2分もあれば君らならできる。
メリッサ:それでは……はぁっはぁっ……何があったの?
ガルフ:ゴブリンが出たんだ。この部屋に逃げ込んだはずなんだが……そうだ、子供達は無事か?
ユーファ:はっ、子供たちの確認して来なかったわ(汗)
GM:子供たちなら……ほれ、君らのすぐ後ろに。真っ青な顔して立っておるではないか。
ユーファ:へっ?(といって振りかえる)
メリッサ:……あなたたち。こんなに遅くに、どうしたの? ところで子供たちの服装は?
GM:寝巻きのまんまだね。ぜぇぜぇと荒い息をついてる。よっぽど慌てたのだろう。
リース:あ……と、起こしちゃったかな?
ガルフ:(PL:内心ニヤリ) ……何か心配なことでもあったか?
GM
:「はぁ……はぁ……んっ。な、なんであなたたちがここにいるのっ!?」
リース:ええと、怪しい影……を追いかけてきたんだけど……?
GM:「そ、そんなのいないわっ!」
リース:……そう?
GM:「……いません。リース神官」
メリッサ:私たちもあなた達に聞きたいんだけど? なんでここに?
ガルフ:……なんで俺たちがここにいるのかは、君らのほうがよく知ってるんじゃないのか?
GM:「う……」と、ミティはたじたじ。ユートも、懸命にガルフを倉庫から遠ざけようと引っ張ってるよ「……はなれて……」
ガルフ:……ここはあやしいものがいた現場だ。理由もなく離れるわけにはいかないな。
リース:……ええと、ユート君、この倉庫に、何かあるのかな?
メリッサ:(出来るだけ優しく)ここがどうかしたの?
GM:「だ、だから何もないんだったら!」
ガルフ:いないんだな? もしも今度見かけたら、容赦なく切り捨てるが、いいんだな?
GM:「あぅ……」とまぁ、ユート君は今にも泣きそうだぞ。
メリッサ:泣かなくてもいいのよ。だけど、ちゃんとワケを話してちょうだい。
GM:「……分かったわよ。とりあえず、そこ(倉庫)に入って」
ユーファ:入りたくない気もするけど、入っちゃおう。
メリッサ:閉じこめられちゃったりして(汗)
リース:まあ外にスパイクさんがいますから大丈夫でしょう。
ユーファ:怖い〜〜。
GM:全員倉庫に入った?
ガルフ:ああ、全員入った。
GM:うい。――意外に広い倉庫の中。ミティは不承不承、その中央にある置物……精密な尺度で作られた塔のような建物の置物に向かって呼びかけた。「ごめん。見つかっちゃった……」
メリッサ:様子を見ます。
GM:すると塔が淡く輝き、そこから三人……いや、三匹のゴブリンが現れた。そのうちの一体は顔といわず腕といわず……多彩な刺青が彫ってある。 そしてその現れたケバケバしい刺青を彫ったゴブリンに、ユートは嬉しそうに飛び付く。
リース:あっと、ユート君っ!?……一体どうしてゴブリンが……?
ユーファ:コブちゃんと「おともだち」なのかー。
GM:「……そうよ」
ユーファ:ははは、それはそれは良い「おともだち」だねぇ(汗)
GM:刺青が一番濃いゴブリンが、そっとミティの頭をなぜながら言う「どうした? 小さな同胞。空の色のように顔色が悪い」
ガルフ:刺青付のゴブリンについて、知識ロールの必要、あるか?
GM:メリッサだけ必要(笑)
メリッサ:ぐぐぐぐ……。

※以前のセッションで、メリッサだけがゴブリンの知識ロールに失敗してます。

メリッサ
:やったるわい。(コロコロ)9、どうだ?(フン)
GM:(笑)刺青が彫られているゴブリンは、ゴブリンシャーマンだね。
ガルフ:言葉は通じるのか?
GM:「我は以前人間の魔法士に使役していた。問題なく語ることができる」
メリッサ:ゴブリンには知性が感じられるわね。
GM:というより、ちょっとありすぎるんじゃないか? ってなくらい知性を感じる。
メリッサ:(きっと私より頭がいいかも(苦笑)) これは確かに親には言えないわねぇ……だから、黙ってきえていたってわけね。
GM:「……この塔、一年くらい前に、どっかの魔法士の家を家宅捜索したときに押収されたの。その中にマグタニたちがいて、お腹すいて死んじゃいそうになってたの。だから……(半泣き)」
メリッサ:わかった。泣かなくてもいいわよ。
GM:そっとその様子を見たのち、そっと皆に向き直る「……失礼。名乗ろう。我は<紅の血みどろ>の統。マグタニだ」
メリッサ:メリッサよ。私たちは、この子たちの姿が見えなくなるので、その原因究明をこの子たちの両親に依頼された冒険者なの。
GM:「……そうか。同胞に迷惑をかけてしまっていたのだな……」と言って、そっとなついているユートの頭をなでる。
リース:あ……う、ええと、僕はリースといいます。
ユーファ:ユーファと言います。よろしくお願いします(ペコリ)
ガルフ:……ガルフだ。妖魔に名乗るというのは、何かヘンな感じがするな(苦笑)
GM:「(苦笑) 錆びた鉄のような表情をされているな。西の出身か? まぁ、それもしかたがない」
ガルフ:塔の中にゴブリン……この塔、そんなにデカイしろものなのか?
GM:大きさは1.5メートルくらい。おそらく、魔導力学の代物だろうね。
ガルフ:ゴブリンが魔法士に使役しているのは、この世界では普通のことなのか?
GM:かなり珍しいね。おそらくモルモットやマウスみたいに、実験用につれてたんじゃないかな?
ガルフ:じゃあ、ゴブリンに対する考え方は、フォーセリアと同じだな。
GM:基本的には同じ。あと、ゴブリンたちにちゃんと市民権を与えている国もある。東の国は大抵民権を認めている。
リース:……もしかして、この塔の中に入って遊んでいたとか……?
GM:「遊んでいた……というのは正確ではないがな(苦笑)」
ガルフ:……仲間がもう一人いる。呼んで来てもかなわないか?
GM:「……あの、グルメで愉快なお兄さん?」と、ミティは眉根を寄せてるけど?(笑)
ガルフ:子供たちもそういう認識か(苦笑) そうだ。いちおう、彼にも知っておいてもらったほうが都合がいいだろう。
GM:「我としては、理解ある人間ならば構わんが……」
メリッサ:私個人としては、人間でないってだけで「悪いもの」とは決められない。でも、そういう風に思う人も多いはず。できれば、あなた達に味方したいんだけど。どう思う?
リース:ええと……そう、ですね。いいと思います。僕はまだ何も知らない……だからこそ先入観で安易に決め付けるわけには行きませんから。
ガルフ:と、いうわけだ。俺たちがこういう考えでいる限り、あいつがどういう感想を持つにしろ、問答無用で突っかかるような真似はしないし、させない。
GM:「……分かった」
メリッサ:(PL:これはいよいよ……「お父さん、ごめんなさい。実は……」のパターンだな(にやり))

 さて、そのころスパイクは……

スパイク
:うぅん〜〜〜♪ 半熟卵ォ〜〜〜♪……くかぁあああ……(笑)
ガルフ:まったくこいつは……(コブシぷるぷる)おい、起きろ(げしっ)
スパイク:うぉ! え!? うあ??
ガルフ:……リースにツッコミ入れてたくせに、寝てたのか……。
ユーファ:素晴らしいぞ「寝言ツッコミ」
スパイク:……お褒めにあずかり恐悦至極(笑)

……まったく、見回りはどうしたんでしょうねえ(苦笑)

GM:んじゃ10分ほど過ぎて、寝ぼけ眼のスパイクを連れてきてゴブリン見て『くわっ!』っと目ぇみひらいて……。
スパイク:……珍しいな。ゴブリンかい(大あくび)
GM:(ごすっ) おひっ……(笑)
メリッサ:目を見開いて、なぜ大あくび……。
スパイク:いや、珍しいもん見たなぁってな。
ガルフ:子供達の『お友達』だそうだ。
スパイク:……ずいぶんと歳の離れたお友達だな?
メリッサ:……相変わらず器用だね(溜息) で、子供たちが消えた原因って訳。さて、どうするかってとこよ。
リース:やっぱり一般の宗教の人は異界からの侵入者は嫌ってます?
GM:嫌っているね。特にアルカーナ&アグラムはきつい。
リース:ううん……。まあ僕はアグラム信者の中ではちょっと変わってますし。
GM:「……以前の我らが主は、我らに対して理解ある主であった。空間学の権威でな……とある小空間に大量の空間を生成する法を研究し、我はその助手としてついていた……。
 だが、この国(トロウ)では我らゴブリン族は存在するだけで禁忌。そこで我らが主はこの塔を作り、そして塔の中に我らをいれ、ゴブリン族にも民権の与えられている国へとつれていく算段だった……あの、騎剣警備隊がくるまでは……。
 以前より妖魔を操る不穏分子として、我らが主は目をつけられていたらしい。主は我らを塔の中へ隠すのがやっと。そして塔はここに運び込まれてしまったのだ……。半年ほど、塔の中にあった食料でなんとか生き延びていたが、それも尽きた。そのときこの同胞に救われたのだ……」

スパイク:こりゃまた大きな話になってきたな?
GM:ミティも必至に皆にしがみ付いて懇願しているね。「ねぇ、お願い。マグタニたちを助けてあげてっ!」
ユーファ:助けてあげよう。……ってどうしたらいいかな?
メリッサ:騎剣警備隊っていうのは、二人のお父様が関係してるの?
GM:父親のリーデンが隊長だね。しかも、バリバリのアルカーナの信者。
ユーファ:むう……アルカーナかぁ……まじいなぁ。
リース:う〜ん……このままいつまでもここにいるわけにもいかないですし……やっぱり別の国まで連れて行くしか……。
スパイク:とはいえ……どうしたもんかなぁ……こんなばかでっけぇ塔の置物なんて、運んでたら一目瞭然だしな。
メリッサ:行動・言動ともに問題のないように感じられるわね。今はマグタニとこの二人のゴブリンだけになっちゃったのかしら……?
GM:「いや、我が守護騎士……そして守護騎士の妻……その子……その子の子……34人おる」
メリッサ:34人!? じゃ、ぞろぞろと連れて行くわけにもいかないか……。マグタニの身長はどれくらい? あと体型は?
GM:身長は1.2〜3メートルくらい。体型はかなりやせ細っている。栄養失調の兆項がでてるね。
リース:34人……ですか。塔をどうにかする方がいいみたいですけど……。
メリッサ:ところで、この塔のことはお父さんも知ってるのよね?
GM:「うん。知ってると思うけど、まさかこの中に30人以上のゴブリンが隠れてるなんて、思ってもいないみたい」
メリッサ:彼らのことを知ったら、問答無用よねぇ……きっと。
ガルフ:東のほうの国ではゴブリンにも人権が認められていたはずだな? (地図を広げて)どのあたりだ?
GM:まず代表的なのはアームズ共和国。次にヴァギラータ。近いところでいえば『犯罪都市』ゴ・デかな? 東にある海岸沿いの国はだいたいゴブリンに市民権を認めているね。
ユーファ:てきとーな言い訳をつけて、この塔を持ち出しちゃったら?
スパイク:犯罪者からの証拠物品を、どうてきとーな言い訳を?
ユーファ:……それが浮かばないから困ってるのよ(苦笑)
メリッサ:運び出すのが一番だと思うけど、下手なこと言って「壊そう」なんて言われちゃかなわないし……。
GM:言っておくけど、恩赦は望めないよ。見つかったら確実に処刑。
メリッサ:やっぱりね。街の外に彼らが住めそうな場所はない? 森とか。
GM:さて? それは探してみないことにはなんともいえない。
メリッサ:あと知りたいのは、東の国への交通手段。
GM:調べることは、いくらでもありそうだね。 さて、そんなこんなしてると、先ほどのガルフの大声のせいかなにやら声がしてくるよ。「お嬢様〜っ! ユート坊ちゃま〜っ!」
ガルフ:……まずいな、誰か来たようだ。とりあえず塔に隠れてくれ。子供達は部屋に戻ったほうがいいだろう。
GM:「了解した」
メリッサ
:急いでっ!
GM:ミティもこくりと頷くと、ユートの手を取るね「じゃ……先いくね。ユートっ」
ユーファ:団体でいると不自然だから、とりあえず散っておくかな。
スパイク:りょっかい……どろんっ!
ガルフ:倉庫の外に出て、扉を閉めよう。
メリッサ:そいじゃ、見回りをしている振りをしつつ……。
GM:よし、んじゃ、ティシティニーはなんとかおっぱらったってことにしましょ。だって、証拠ないし、君らが夜中に歩きまわっても問題ないし。


GMの独り言
 思いのほか、あっさりとゴブを受け入れたなぁ(笑)
 皆さんもうちょっと抵抗あったかと思いましたが、ま、このパーティならそーかな(笑)
 んでもって、これからどうするつもりかな? 言っておくが、34人連れて移動は、生半可じゃないぞ(笑)