第三話『妖魔を助ける冒険者たち』


GM:ってなわけで次の日。次の日から、ユート、ミティの皆への態度が変っている。ずいぶんと素直だね(笑)
メリッサ:いい傾向だ(笑) いろいろと調べなくちゃならないこともあるわねぇ。
スパイク:どっから手をつけたもんか……それに、あんまり時間もないしな。
ガルフ:そうだな。マグタニ達の様子から見て、急がないと餓死してしまうだろうからな。
GM:ミティとユートはいつも通りの訓練を終えると、真っ先に君たちのところに駆けて来るよ「なにか、良いアイデア浮かびました?」「うかだ?」
ユーファ:もうちょっと待ってね〜、今、考えてるからさあ(苦笑)
メリッサ:東の国への交通手段って、一般常識では持ってませんか?
GM:持ってるよ。大きく分けて鉄道の陸路、船の海路。あとは飛行船による空路。 前に話した『陸の』サラディン、『海の』グランカルヴァー、『空の』カルティルトのもつ独自の輸送経路だね。
リース:塔ごと持ち出せればいいけど、いい訳が思いつかないし……一人一人抜け出させるのも難しそうですしね……。
スパイク:一番問題なのはだ……そんな『大荷物』を、どうやってこのでっけぇ屋敷から運び出すかってことだよなぁ。
メリッサ:1.近くの森など避難できるようなところに一時的に避難させる。その際、塔ごともしくはバラバラと少人数ずつの脱出となる。 2.どうにかして東の国へ移住させる。そのさい、そこにたどり着くまでが問題。塔ごと運ぶのが妥当と思われる。
スパイク:その前に 0.どうやって、塔を外に運び出すか? ってのがあるだろ?
ユーファ:どーやっても、結局はそこにいきつくわけね。
リース:どうも、犯罪者からの押収品扱いらしいですしね……。
メリッサ:当然重いよねぇ。分解は出来ないか?
GM:まず、分解は無理だと考えて。『破壊』なら可能だけど。
ガルフ:屋敷から運び出してしまいさえすれば、どうにかなるとは思うんだが。
スパイク:その屋敷から運び出すってのが、めちゃめちゃ難しいな……。
ガルフ:なんせ門から馬車で移動しなければならないくらいだからな……。
リース:壊されること無く、何らかの理由をつけて屋敷から運び出す……む、難しい……。
メリッサ:ゴブリンたちを少人数に分けて逃がすのは何とか出来ると思う。食料を盗みに来た振りをして、逃げる。
GM:無理。外に逃げれば、ほぼ100%衛兵に殺される。それに、子供やゴブリンのメスもいるよ?
一同:う〜〜〜〜ん……。
GM:ではここで、皆様、バード技能+知力ボーナスでチェックしてください。ない人素目で。
メリッサ:はいはい。あっ。バード技能、今回からあるんだった。らっきーーー。
一同:(コロコロ)
メリッサ:え〜と……10。
GM:あ、ごめん。セージ技能持ってる人も技能レベル+知力ボーナスを足していいよ。歴史が関係してるから。
ガルフ:どっちもないのは俺だけか。
ユーファ:じゃあ、さっきのに+5で……12ですー。
メリッサ:+5?一体どれだけボーナスとレベルがあるのか?
ユーファ:セージが2で知力ボーナスは3です
メリッサ:頭いいのね。しくしく……。
ユーファ:お母様(エルフ)の血ですわ。
リース:僕は+4ついて……達成値15ですね。
GM:一番達成値が高いのはリースだね。このグランカルヴァー領には、上水・下水が完璧に完備されているのを知ってる。また、その下水を犯罪に利用されないように、屈強のガーディアンが徘徊していることも知ってる。
リース:……あ、でも……う〜ん(ガーディアンがちょっと引っかかるけど)……あの、下水道を使うっていうのはどうでしょうか?
スパイク:下水道? ここって、そんなん完備さてれてんの?
メリッサ:下水道? 「ガーディアン」の話も教えて貰ったことにしてもいいかな。
リース:前に本で読んだんですけど……。
ガルフ:下水か……どこに流れ込んでるか、わかるか?
GM:市役所なんかで調べれば分かるんじゃないかな?
メリッサ:市役所があるのね。
GM:あるよ。もちろん、この世界ほど完備されてないけどね。
リース:一つの方法として考えられますよね。……かなり危険ですけど。
スパイク:だけんど、他のアイデアねってるうちにあの欠食ゴブリンがおっ死んじまうかもしれんからなぁ……。
リース:34人……ですからね。どうしても食糧不足になりますよね……。
GM:ミティとユートが運び出せるだけの食料で、今まで30匹以上のゴブリンたちで分け与えられてただけでも奇跡だしね……。
メリッサ:外に運び出すよりも危険は少ないかも……? ゴブリンたちのうち何人かは戦力になるのでは?
ガルフ:かなり弱ってるだろうから、あまりあてにしないほうがいいだろう。マグタニには多少期待したいが。
GM:常時なら期待してもいいけど、現在の体調では難しいと思うよ。
リース:皆さんがよければ、この方法でどうでしょうか?
ユーファ:下水道かぁ……ちょっとイヤだけど、しょうがないね。
スパイク:下水に一票。うかうかしてられる状況じゃねぇし。
メリッサ:そうね。じゃ、下水に1票。市役所で調べられることは調べたいと思うけど。
ガルフ:同じく一票。情報収集して、なるべく早く行動したほうがいい。
GM:それじゃ、今ちょうど朝食が終ったくらいだけど、さっそく行動する? するならどう行動するか宣言よろしく。
メリッサ:市役所組。買い出し組。居残り組(警護の振り)。分担はこんな感じ?
ガルフ:俺は残って子供のそばにいる。もう一人くらいは残ってないと、家の者にあやしまれるかもしれない。
メリッサ:私はどっちがいいかなぁ? ファイターが残っていた方がいい?頭脳労働は苦手だし。
スパイク:んじゃ、市役所&協会巡り。
ユーファ:お供します、スパイクさん。
スパイク:さんくす。
リース:ええと……おつかいですか?(買い出し組……って一人)
メリッサ:私が買い物に行ってもいいけど、所持金195ルクス……(笑)
GM:(笑) リースは買出しね。んで、スパイク君。君がサイフだ(笑)
スパイク:うそおおおおおおおおおおっ!?
メリッサ:買い物はたいまつかランタンやロープ。ほくち箱。それに、非常食。くさび、小型ハンマーなんかかなぁ? お金ない……あと何が必要だと思う?
スパイク:食料。せめてあいつらが数日間でも生き延びられる程度の。
メリッサ:んだから、非常食。それと調べる人たちは、下水の出口。それと東の国への交通手段。それぞれの費用など。
ガルフ:34×2×5=340食か。たった5日分でこれだけ必要らしいぞ(苦笑) ※1日2食として
メリッサ:この屋敷に図書室ってありましたよね?そこで、東の国のことが調べられるかしら?
スパイク:んじゃ、いってきま〜〜〜す。おらおら、行くぞ(笑)(ユーファの襟首むんずっ)
ユーファ:あれ〜〜〜〜。
ガルフ:……金、足りるか? 多少なら持ってもいいが……。
スパイク:全部よこせ、とりあえず(笑)
ガルフ:(ため息)わかったよ。ほら、持ってけ。
メリッサ:全財産195ルクス渡すよ。
リース:とりあえず……お財布の中身は800ルクスってところですけど。
ユーファ:お金ならあるもーん♪(1204ルクス)
ガルフ:……全財産かき集めても、十分な食料を仕入れるのは難しいな。
GM:その時、話を聞いていたミティがポツリと一言「……食料庫……」(笑)
メリッサ:ん?その手があったか(にやり)
ガルフ:……まあ、それでいいか。
リース:ああっ、なんだかどんどん犯罪者じみていくような……(笑)
メリッサ:ちょっとだけだよ。でも、ばれたときに依頼料がもらえないかも。たはは……こっちが餓死しちゃうよ。
GM:「最後なんだから、思いっきりいきましょう」と、ミティちゃん、ちょっと悪戯っぽい微笑である(笑)
ガルフ:と、言ってるが?(笑)
リース:ううう……マイリ−さま、なんだかどんどん妙な方向にすすんでいます〜……(笑)
GM:「リース神官。『背に腹は変えられない』という格言もございますわ(笑)」 んじゃ、スパイクとユーファは、どれだけ手際良く回れたか、知力ボーナス+冒険者レベルでチェックしてみて。
ユーファ:ほいほい(コロコロ)15。
スパイク:すげ……俺は振る必要なさそう。
GM:おっとろしく円滑にすんだみたいね(笑) 予定よりも、二時間も早く調べものを済ませられたよ。それじゃ、食料を持ち出す算段の前に、聞いてくれる?
メリッサ:はい? なんでしょう?
GM:その1:まず飛行船は金銭的に論外。鉄道は一つの車両を丸ごと借りる形式をとられている。一番近い駅までで一回約5000ルクス。船は……一番安価だけど、外に出れないという弱点もある。 下水道は、とりあえずこの屋敷の外には出れるみたい。あとは、運だね。
リース:……移動に掛かる費用の問題もありましたね……。
ガルフ:貨物としてなら、安いんじゃないかと思っていたんだが……。案外高いな。
GM:その2:ゴブリンたちの生活必需品などのかき集めましたので、とりあえず、全員所持金を半分にしてください(笑)
メリッサ:195の半分……97.5……小数点以下は?
GM:切り捨て(笑)
メリッサ:がうーーーー。みんなよりは被害少ないけどさ。元から少なかったのが、さらに減っただけ。もうどうにでもしてぇな!
リース:半分ですか、はあ……。
ガルフ:残高712ルクス……か。
スパイク:あんぎゃあああああああああっ!!(自分で買っておいてなんだけど、吠えてる(笑)) 769……あんぎゃあああっ!!
ユーファ:「あんぎゃあああっ」って結構持ってるじゃないのさ。
スパイク:だから一番多く払ったんだよっ!(笑)
リース:……しかも、今回の依頼の報酬……多分ないでしょうしね……。
メリッサ:依頼料なしか。確実に死ぬな、自分。でも、見捨てるわけにもいかんでしょう。
スパイク:……まぁ、食料強奪に加担すればなぁ……(苦笑)
ガルフ:ユイファのとこで、ツケで食わせてもらう(笑)
メリッサ:そのツケもいつ返せるか……とほほ……。
ガルフ:報酬もらっても、割に合わないな。確か一人500だったはずだ。
GM:ユーファは、半分にすると602かな?
ユーファ:そうです。
リース:あ、僕の財布の中身はのこり400ですので。
GM:ほいほいっ。
ユーファ:ゴブリンの生活必需品ってなんだろな。
GM:衣類や装備を入れておく袋。あとはこまごました食器やナイフなど、かな?
メリッサ:決行は今晩って所かな?ミティーとユートにも話しておかないとね。
ガルフ:結局、屋敷からでたあとどうするんだ?
スパイク:ん? それはだな。『なるようになれ』だ(笑)
リース:う〜ん、最寄の海路を利用するしかないですか……ね。
メリッサ:そしてだな。東の国まで運ぶのはたぶん私たちだな。交通費。どうするかぁ。


GMの独り言
 メリッサだけでなく、全員貧民街道まっしぐらのようです(笑)
 策もなにもあったものじゃありませんが、このままだとゴブリンたちが飢え死にしますからね。強行突破は当然です。
 さて、二度目の依頼にして依頼無視です。犯罪人です(笑)