第五話『全員集合』
GM:んじゃ、情報まとめるね〜。まず、リースの父さんから5万ルクスの軍資金。そしてある妖魔肯定の東部団体の情報。んでもってティシティニーからはリーデンが懇意とする輸送会社の情報。そして最後はユーファのパック旅行(笑)
んでもって極めつけは……君達に賞金がかけられること……。
ガルフ:え〜っと、……サラディン家って、なんだっけ?
GM:陸・海・空の中で、陸を掌握しているトロウ国もっとも力を持つ三大商人の一人だよ。通称<陸の>サラディン。鉄道の大元締めだね。
メリッサ:スパイクの方は?
GM:まだ帰ってきてないみたい。
メリッサ:まさか捕まってないでしょうねぇ?(笑)
スパイク:そこまで抜けてねーよ(笑) ただいま〜。
リース:おかえりなさい、スパイクさん。どうでした?
スパイク:ん〜〜……良い話が一つ、悪い話が一つ、最悪の話が一つだ。
ガルフ:聞かせてくれ。
スパイク:あいよっ。まず良い話は、リーデンのだんなが俺等を訴え、護衛騎士団を動かすよーなことをしないってこと。
んでもって、悪い話は、そのリーデンのだんなの意向を無視して、俺等をとっつかまえよーって貴族が少なくとも三人はいるってこと。誰か、ってまでは分からなかったが、たぶん例の食通野郎の中の誰かだろう。
んで、最悪の話は、その情報を手に入れる為に、俺のサイフはスッカラカン(笑)
メリッサ:そっちが最悪だったのか(笑) 大丈夫、私も金はない。仲間だ。
スパイク:……マジでなくなったんだからな〜(泣き笑い)
ユーファ:なーんだ、最悪の話ってそんなことか(笑)
スパイク:って、そ、そんなことってキサマ(笑)
ガルフ:それは最悪だ(笑) もっとも、これからのことを考えれば、もともとすずめの涙だったろう? 気にするな(笑)
スパイク:お、お前まで……(泣)
リース:スパイクさん、お金ならまた稼げますよ。
スパイク:……そだね。頑張るね。
メリッサ:しっかし、裏料理界をつぶされた恨みで懸賞金賭けるなんて、とことん腐った奴らよねぇ。
スパイク:そーか? ほら、よく言うじゃねぇか。『食いモンの恨みは恐ろしい』って(笑)
ガルフ:楽しみを潰されたのが、よほど気に食わないんだろう。
GM:まぁ、ゲスの社交から通じる情報、裏金は相当なものだったろうからね。死人が出てもおかしくないと思うよ。んで、どうする? ヴァルの情報とリーデンの情報、どっちを使うの?
ガルフ:情報の詳しい中身をまだ聞いてないな。
GM:ヴァルの書類情報は、『陰来(いんらい)』って呼ばれる東部の妖魔肯定団体。結構過激なこともやってるらしいよ。んで、リーデン情報は『マッシンニー運送』っていう、ドワーフが社長を勤めている運送会社。そこそこの規模はあるらしいね。
メリッサ:資金面のことを考えると運送会社。そのドワーフ社長の人柄が問題かしら? 妖魔肯定団体の方はちょっと危険な香りがするわね。
リース:頼んで陸上輸送してもらうか、妖魔肯定団体の協力を得てどうにかするか……ですか。
スパイク:なんだ? そんな情報手に入れてたのか?
リース:あ、はい。ええと、ちょっといろいろあって……。
ガルフ:そういえばこっちの状況を話してなかったな。『かくかくしかじか(再)』というところだ(笑)
スパイク:うんうん。りょっかい。わかった。こりゃ楽だ(笑)
GM:『陰来(いんらい)』の代表っていうか、首謀者は、ブラドゥ・シュピーゲルって呼ばれるダークエルフらしいよ。
ユーファ:新婚旅行のパックが安いんだってー(笑)
スパイク:ゴブリン夫婦も乗せてくれるのかよっ!?そのパックツアーわっ!(笑)
ユーファ:それにしてもダークエルフねぇ。なんかイヤな感じぃ〜。
スパイク:急に話題を戻すなっ!(笑)
メリッサ:やっぱり肯定団体は危険じゃない?
スパイク:だからって、運送会社に全部任せちまうのもなんだしなぁ。
リース:過激なことというと、具体的にはどんなことでしょうか?
GM:ん? えっとね……噂では、捕まって見世物になっていたオーガーを助ける為に家宅に侵入し、家に火をつけて逃げたとか……女ダークエルフの処刑場に現れて、刑執行人を殺害して逃走したとか……妖魔全面否定派の人間の自宅に押入って、その家長を簀巻きにして軒に吊るしたりとか。
メリッサ:……犯罪者じゃん。
ユーファ:うーん、あんまり関わりたくない団体だなぁ……。
リース:そうですねえ……それはちょっと……。
GM:……だからこの地方では存在自体が犯罪者なんだってば(苦笑)
メリッサ:火付けや人殺しはそれ以前の問題では?
GM:んじゃさ、例えばこの地方ではアグラム信仰は万死に値する犯罪でさ、今にもリースが殺されそうになってたらどうする?
そのときに、その執行人を殺さないとリースが死にそうだったら?
ユーファみたいなハーフエルフに人権がなくってさ、全裸で見世物にされていたらどうする?
メリッサ:助けるわな。迷わず。
GM:でしょ? どっちもどっちだと思うよ。こういう問題は「この種族には人権はないんじゃ〜〜!」って言ってる辺りで、すでにどこかずれてるんだよ。
メリッサ:う〜ん……ガルフはどう思ってるの?さっきから黙ってるけど。
ガルフ:いや……意外とやってることが小さいなと思ったのは俺だけかと思って黙ってたんだ。
ようするに、連中にとっては自分の仲間を助けた、というだけのことだろうから。
スパイク:俺もどっちかっちゃー、ガルフよりの考えなんだが……。
ユーファ:ちなみにこの世界ではドワーフとゴブリンの関係ってどうなんでしょう?
GM:(なぜドワーフとの関係限定?(笑))やっぱり、東部、中部、西部では考え方が違うね。東部では肯定。中部では否定より。西部では奴隷、もしくは完全否定。
リース:……う〜ん。でも、他にとれる道はなかったのかな……力に頼る以外に……。
スパイク:あるかもしれないが、そういうことを言ってられない状況ってのもあるだろ?
メリッサ:ところで、その団体の本拠地は? 運輸会社はここからどれくらいの距離?
GM:どっちもそんなに離れてない。小一時間ってところ。もっとも、団体の方は巧妙に隠されてると思うけどね。
メリッサ:そりゃ、看板は出せないでしょうが。どちらか一つをとりあえず頼ってみては? 必要に応じて、もう一つに相談するとか。それとも、別れて同時に交渉する?
ガルフ:一番早い解決法は、その団体にゴブリン達をかくまってもらうことかもしれないな……。
メリッサ:そうね。とりあえず移動手段を確保できるまで預かって貰えれば……その間に移動手段の調達ができればね。
リース:そうですね、いつまでもここにいるわけにはいかないですから。匿っておいてもらえるならそれがいいと思います。
スパイク:それにはその団体の力も関係するな。その団体にゴブリン30余名をかくまうだけの容量があるのかどーか。俺が思うに、そこまでの力はなさそーだ。んじゃ、別行動とるか?
メリッサ:もし別行動をとるなら、リースは団体の方に行かない方がいいとおもう。お父様の立場もあるし、ね。
スパイク:だ、な。
リース:……そうですね、分かりました。
ガルフ:その団体を尋ねるにあたって、マグタニに一緒に来てもらいたい……俺たちだけで行っても、接触できない気がするんだ。
GM:「受け賜ろう。我で力及ぶなら」とマグタニは当然引き受ける。それじゃ、誰がどっちに行くか決めてもらえる? リースは運送会社で決まりみたいだけど。
ユーファ:わたしは団体に行きやすいのだろうか、それとも行きにくいのだろうか……。
スパイク:ケース・バイ・ケースじゃねぇか?
ユーファ:普通だとダークエルフとはそりがあわないかなーと思いまして。
GM:まぁ、中央、及び西部出身の人間は、誰であれそりは合わんと思うよ(笑)
メリッサ:私はガルフとは別行動にします。何かあったときの戦力のためにね。
ガルフ:俺は団体のほうを当たろう。となると、メリッサは運送会社になるか。
メリッサ:了解。じゃ、そっちはお願いね。
スパイク:んじゃ、俺会社にいくから、ユーファ団体頼めるか?
ユーファ:じゃあ、ちょっち怖いけど団体に行きます。
メリッサ:スパイクは団体の方がいいと思うな。(場所が)見つけづらいんでしょ。
スパイク:う……会社の方なら、お茶請けくらい出ると思ったのに……(笑)
メリッサ:はいはい(苦笑)じゃ、一緒にいこうね。
スパイク:バウバウッ♪(笑)
GMの独り言
この後の話から、また私大変です。
リプレイ形式に直してあるので楽に見えますが、実際は二つの話を同時進行です。つらいです。
……さっきの三つに分かれての情報収集? そーですよ。あっちも大変だったんですよ(笑)
……あー。肩こった(笑)
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