第八話『トロウ脱出計画』

GM:では、ブラドゥが作戦を話し始めるよ。「グーレブの経由でサラディンの鉄道と契約したのは正解だ。これで、手間が半分以下になる。 まず、サラディンの駅<ステーション>が半ばサラディンの国……つまり治外法権になっているのは知っているか?」
ガルフ:知ってていいのかな?
GM:もちろん。常識として知ってていいよ。ブラドゥは続ける。

「東西を大きく伝う大動脈となるサラディンの鉄道――。あらゆる国、文化を貫いているため、それらをまとめる法はひどく低レベル……つまり、単純化されている。つまり、殺人、盗難などの明確な罪しか裁かれない。人種――宗教――存在理由などではサラディンの<国>では裁かれないんだ。
 だが、だからこそと言うべきか……その駅周辺が一番守りがキツイのもまた事実だ。そこで私の作戦だが、駅100mまで近づける道筋―地下道―を私は持っている。そこで駅100mまで接近し、あとは乗車時刻ぎりぎりまで待って、一気に駆け抜けるのが一番の方法だと思うのだが、どうだ?」

メリッサ
:ふむ。悪くないと思いますけど。夜陰に乗じて移動した方がいいと思っていたし。
ガルフ:地下道への入り口はここから近いのか?
GM:「なに。この下水道をこのまま辿って行ける。問題はないよ。
ガルフ:つまり、ここから駅100メートルまで直接近づけるということだな。
GM:「そういうことだ」
リース:駆け抜けるタイミングとかが難しそうだけど、なんとかなりそうですね……いいと思いますけど。
ガルフ:他に方法がなさそうだ。ゴブリン達の体力だけが心配だな。
GM:ブラドゥはちらりとゴブリン達を見るね。「……そうだな。ここまでやせ細っていては、満足に走れまい」
ガルフ:俺たちは全員が乗り込むまで彼らを守ることになるか。とはいえ、俺たちだけで彼らを守るのは難しいな。あんたの仲間にはその辺、頼めないか?
GM:「うむ。その辺の頼みなら具体的だな。請け負おう。やりかたはこちらに任せてもらう」
スパイク:何人かは囮で分かれるか?
リース:囮ですか……確かに、時間稼ぎが出来れば楽になりますね……。
メリッサ:それなら、敏捷度とスタミナが高い人でしょう。捕まっちゃ何にもならないし。
GM:んじゃ、その作戦でいい? 誰か、囮の志願者いる?
メリッサ:うーん。音がうるさいから見つかりやすいんだよねー。かえって囮向きか?でも、敏捷度低いしなぁ。
ユーファ:……誰も志願者はいないようです(笑)
ガルフ:敏捷度とスタミナの高い、となると……スパイク、俺あたりか?
スパイク:え〜〜〜〜〜〜?
ガルフ:逃げ回っていればいいんだ。簡単だろう?(笑)
スパイク:でも、危険だよなぁ?
リース:はあ……ぼくも敏捷度、高いですけど……。一応スタミナも人並みにはあります。
メリッサ:ガルフが行くなら、私も行きましょう。だって、どうせチェインメイルがチャリチャリいうもの。
スパイク:おいおい。船頭が多い船は沈むぜ(笑)
メリッサ:乗り遅れたらシャレにならんけど……そうか!振りきらないといけないんだ。やはり無理だ。パスさせて。
ガルフ:何人かは、ゴブリンたちのそばで守ってもらわなければな。俺と、スパイクで行こう。
スパイク:はぁ〜〜……。わかったよぉ、やるよぉ〜(虚ろな笑)
ユーファ:がんばってね〜。
GM:んじゃ、作戦決定ということで、作戦決行は次回ということでいいですかな?
ALL:いいよ〜〜。

その後、次回の予定等を相談したのですが、まさか次回がオフセッションになるとは、このときは誰も思いませんでした。

GM:今日の一言は『えすえむごっこ』で決まりだね(笑)
ガルフ:やめて〜〜、あれはPL発言だったのにぃ〜〜(泣)
GM:却下。あれはガルフ本人のセリフに決定。
メリッサ:そうそう。そのほうが面白いし(笑)
ガルフ:そ、そんなあああ(滝涙)


GM独り言
 具体的な案がまとまり、次回はいよいよサラディン国とも言える<ステーション>への突入です。
 実は、次回はチャットでのプレイではなく、オフセッション――つまり実際にお会いしてのプレイになります。
 実は我々はHPで偶然知合っただけで、顔も見たこともなければ電話もしたことありません(笑) そんな我々が「会おう」と言って、結果会えるとは……いやいや、相性ですなぁ〜〜♪
 先に言わせてもらっておきますが、いろいろチャットで喋っているとはいえ、やっぱりキャラクターを演じるリプレイ。
 実質初対面です。初対面なのですが……これがまたえらく楽しかったわけです(笑)
 全員、キャラクターの雰囲気なのですよ。それっぽかったです(笑) やっぱり、キャラクターはプレイヤーの雰囲気が出るのですねぇ。