第一話『一同、悩む』 
          今日のセッションは、とあるホームページを見ることから始まりました。 
           そのホームページの名前は『侍魂』。この中で紹介されている『先行者』という中国製ロボットを 
           見るのが目的だったのですが……。 
           見たとたん、みんな壊れてしまいました(笑) そんな状況から、セッション開始です。 
            
          GM:じゃ、始めようか。まずは前回のおさらい。 
           ブラドゥという女ダークエルフの案内で、今、地下道に隠れているわけだね。 
           で、グーレブさんから紹介してもらった車両は一番最後尾。27両目。 
           隠れている地下道から列車までの距離は約100メートル。ちょっと前にブラドゥ達が騒ぎを起こしたもんで、車両周辺は厳戒態勢が敷かれてたりする。兵士の数は80人くらい 
          ガルフ:80人もいるのか 
          GM:乗り場との境目には柵が立てられていて、その前に兵士がズラっと立ってる 
          メリッサ:(柵の)素材は? 
          GM:木 
          メリッサ:ぶち割る?(爆) 
         一同笑。 
         リース:それは……まあ、ゴブリン達の中に子どもがいることを考えるとそっちのほうがいいかもしれないですけど…… 
          スパイク:今さらひとつやふたつ(罪を重ねたって)同じだって(笑) 
          リース:あああ…… 
         一同苦笑。 
         メリッサ:だんだん肌の色が黒くなってくからね(笑) 
          スパイク:何言ってんだ。これが人間さあ(笑)大事の前の小事って言うじゃないか 
          ガルフ:じゃ、ぶち割る方向で(おい) 
          GM:まあ乗り越えてもいいんだけど、ゴブリン達は衰弱しきってるからねえ。移動力は、あまりあてにはできない 
          リース:するとやっぱり無理はさせないほうがいい…… 
          GM:ということで? 
          メリッサ:やっぱりぶち割りましょう(ニヤリ) 
          GM:やっぱりかい(笑) えっと……ね、ここ(地下道出口)から列車まで、ゴブリン全部が移動し終わるまでに4ターンかかると思って 
          メリッサ:全員がその間に移動できるのかしら? 
          GM:それは誘導する人次第。4ターン+手際の良さ 
          一同:う〜〜ん………… 
          GM:で、その間、この兵士達80人を誰かが受け持たなきゃならない 
          一同:(さらに)う〜〜ん………… 
          ガルフ:そりゃ無理だ 
          GM:まあ、いっぺんに80人からの攻撃を防がなきゃいけないわけじゃないから、その点は大丈夫。とはいえ、どこかで大きな騒ぎを起こして、ひきつけるくらいは必要だろうね 
          ガルフ:ブラドゥ達はどうするんだ? 協力してくれるはずだったろ? 
          GM:彼らは遊軍だと思って。独自の判断で行動するよ。そちらの指図は受けない。 
           勝手にそちらのサポートをするだけ。その方法は不明だね 
          リース:こちらに合わせて動いてくれる、と期待していいんでしょうか? 
          GM:どうだろねぇ〜?(ニヤ) この地下道まで案内した、ということで彼女としては十分手を貸したつもりでいるのかもしれないね〜(ニヤ) 
          ガルフ:その辺の話をちゃんとしなかったのか………… 
          GM:というよりできなかった。してる時間もなかったし。 
           とにかく、リーデンが用意してくれたところまで行ってしまえば君達の勝ち。 
           前にも言った通り、鉄道関連の施設やらはサラディンの領土だから、治外法権。兵士達も手を出せない。 
           君達の罪は『ゴブリンの存在法違反』というべきものなんだけど、ここまで転がり込んでしまえば亡命が認められたことになる。 
           柵を壊した、なんて細かい罪は気にすることはないよ(笑) 
          メリッサ:ヘンなラインねぇ 
          GM:たった1mの高さの柵一本なんだけどね。逆に、兵士達がこの線を踏み越えて、捕まえようとしたりすれば罪に問われることになる 
          リース:なんだか、犯罪者が逃げる格好の場所のような気がするんですけど…… 
          GM:でもね、『サラディンの王国の』の中での犯罪はサラディン自身が裁くんだ。かえって厳しいと思うよ 
          ユーファ:ふ〜〜ん 
          GM:なんせ個人が自分の感情で裁いちゃうからねえ。しかも、サラディンは3大商人の中で一番攻撃的なんだ。短期間で土地を無理やり買い占めて、鉄道引いちゃってるんだから。 
          ちょいとウンチク。 
           グランカルヴァーは順序だてて、けっこう地道に勢力を広げてってる。 
           カルティルトはいままでにない『空輸』という手段を開拓することによって勢力を広げていったんだ。それに比べると……ね。 
           まあ、強引なんだけど、それを成し遂げることができる『何か』があるんだろうね。金だけじゃなく、別の何かが。 
           それに、犯罪者達にとってもサラディンの『王国』は最後の砦みたいなもんだからね。めったなことはしないよ。盗賊ギルドとつながりがあるって憶測もあるみたいだし。 
          とにかく、君達が考えなきゃいけないのはここ(地下道出口付近)からここ(列車)まで移動すること。で、そのために以前考えてたのは誰かをオトリにすることだったよね? 
          ガルフ:俺とスパイク、だったな。 
          スパイク:そう。10秒台コンビ 
          ガルフ:え? 
          スパイク:100メートル10秒台の駿足コンビ、ってことさっ。 
          ユーファ:なるほど(笑) 
          メリッサ:あたしが一番遅い。敏捷度13しかない(笑) 
          GM:ある意味、一番メリッサがオトリに向いてるかもしれないけどね(笑)でも、それやるとあとのカバーが難しくなる。向こうが狙うのは後ろの方のゴブリンだろうから……。 
          メリッサ:カバーに間に合わなくなる 
          GM:そういうこと。さて、どうする? 
            
           一同悩む。
         
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