領名 = シーヴァレスタ
領主名 = ジオール・グラフ・エオユル
都市名 = エル=シルバスタ
【領地概略】
緩やかな丘陵地と草原や森に覆われた比較的平坦な土地が広がっている。
気候は場所により差はあるものの安定した気候。冬期はそこそこの降雪量がある。
人口は都市部に偏りがちの気があるが、多くなく少なくない程度である。領内は多数の旅人で賑わっている。
領土中に遺跡や自然洞窟などが多数存在する、まさに『冒険者向き』の土地であり、鉄道の沿線上にもあるため、一攫千金を狙う冒険者がひっきりなしに訪れる土地としても有名である。今なお未発見の遺跡が多々存在するらしい。
領主の性格上、日和見主義的な傾向の強い、しかしながら独立した性質の土地として知られる。
対外方針としては専守防衛を掲げている。しかしながら、隣国との国境沿いには城塞の町を設け、また独自の兵団「水竜の牙」「地竜の爪」を擁しており、強力な戦力を有している。これは近年は他領への牽制に用いられ、実働することは稀であるらしい。
対岸にあるナシノッテとの友好関係は非常に強いものであるらしい。
領民に多く信仰されているのはイーヴノレル神。特に「国教」として定められたものではない。
主幹産業は肥沃な土地での農耕と、ニギリキス湾や海岸部での漁業、及び対外貿易・交易と、伝統工芸(織物・彫刻)。
長い歴史を持ち、様々な種族や文化形式に対し、寛容で妥協的な土地である。
【歴史】
古には数々の名もない文明が隆盛していたらしい。あちこちから頻繁に遺跡や洞窟が発掘される。その調査に冒険者が呼ばれることもしばしば。
農耕に向く肥沃な土地として早くから開拓され、定住者達によって都市が形成されていった。
現在のエオユル家領シーヴァレスタとしての形態が出来てからは、城塞や兵団が整えられ、基本的平和主義と専守防衛に基づいた統治体制が敷かれている。
トロウに対しては長年従属体制ではあるものの、経済的な利益を重視した結果での選択であり、元々は独立色の強い土地柄。
イーヴノレル信者が多いからか戦いを好まぬ土地柄で、長い歴史の中で他領との戦争の記録はほとんどない。最近年に参戦した戦争は、第二次コジィ・マウ侵攻(ナシノッテ独立戦争)。コジィ・マウに占領された同盟国のナシノッテに対し義勇軍を派兵している。
領主がここ500年ほど変わっていないこともあり、比較的安定した政情の土地である。のんびりした平和な領地。
【中心都市】
・『迷宮都市』エル・シルバスタ
シーヴァレスタで最も大きい都市。鉄道の駅に非常に近く、領主の居城もここにある。盆地にある町で、寒暖の差が激しい。
当初は堅牢な城塞に囲まれただけの小さな町であったが、都市としての発展と共に城壁を外周に広げていき、結果として何十もの城壁に囲まれた都市になった。
非常に複雑な町の作りから『迷宮都市』と呼ばれている。町並みは、外側から「宿場街」→「職人・平民街」→「貴族街」と構成され、最奥である中心部に領主ジオールの居城がある。町の内部は作りが似ている上、何処も非常に入り組んでおり、観光客や旅人が迷子になっている様がよく見受けられる。
・『臨水の窓』セラーグ・ラウ
ニギリキス湾を望む小高い丘に作られた町。周囲は平地で小さな森に囲まれている。温暖な気候。丘の上にある町は一年を通して風が強い日が多い。
湾を挟んでほぼ対岸にナシノッテの都クレーシェ・ラクアがある。同都との間には町の傍に設けられた船着場から定期船が運航されており、直接ナシノッテへと渡航できる。背の低い建物が多く、平凡だが区画整備されており、分かりやすい町並み。旅人を多く迎えるため、宿場や旅行用品が入手できる店も整っている。
・『城塞都市』ナーダム、ラーガム
対外牽制・自領防衛のための砦が町になったもの。ヴァウハスとの国境沿いにあるのがナーダム、コジィ・マウとの国境沿いにあるのがラーガムである。
周囲を堀と城塞に囲まれた堅牢な作りの町であり、軍備が整えられ軍勢も置かれている。
【施設】
※領内には魔法士協会・傭兵協会・盗賊協会など各種協会が存在している。
・冒険者の宿『迷い子のしるべ亭』
エル・シルバスタにある冒険者の宿。規模が大きく、いつも冒険者でにぎわっている。
また、都で道に迷った人間のガイドも務めたりする(有料)。
・領立図書館『賢者の書房』
シーヴァレスタ随一の蔵書を誇る図書館。戦乱に巻き込まれることが少なかった土地柄か、貴重な本も多数現存して居るらしい。
・定期船『セラフィムリーヴ』
ニギリキス湾を通り、セラーグ・ラウとクレーシェ・ラクア間の旅客運送および貨物運送を担う定期船。黄金の羽根と銀の杖をもつ女神のシンボルが船体に描かれている。
潮流の関係で日にニ度だけ、昼前と夕方にそれぞれの港から船が出る。
旅客運送においては、大型船であることもあり1等客室以下たくさんの客室を有す。快適性を問わなければ比較的安価・短時間で区間内を往来できるため、旅人達に多く利用されている。
【人物】
・ジオール=グラフ=エオユル
エルフの男性。年齢は532歳らしい。眼鏡をかけた銀髪碧眼の青年。
シーヴァレスタの領主。100年ほど前に2人目の妻に先立たれ、現在独身、花嫁募集中。温和な外交政策の通り、柔和で温厚で陽気な人物。その実、長らく自領の独立を維持してきた優れた政治手腕も持ち、時折切れ者の片鱗もうかがわせる。
冒険譚をこよなく愛し、しばしば冒険者を招いては話を聞いているという。趣味は畑いじりと読書。
・陽炎を纏いし<\ルファラーム
カオエルフの女性らしい。年齢は不明。趣味は変装で、いつも違った格好をして現れるため本当の姿を知る人は居ない。領主の家に武器を納める鍛冶屋で、迷宮都市の職人街に店を構える名職人。しかしながら腕利きの手練士でもあるらしいという噂もある。
担当者:一条
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