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領名 :ガラリエ
領主名:アラート=トール(人間 男 41歳)
都市名:ディンバス

特色:古代の遺跡
地勢:丘陵地、荒野
人口:1万人
種族:人間、ドワーフ、他
産業:土地が痩せており、農業、牧畜はほとんど行われていません。
宗教:特に強い宗派はありません。
協会:魔法士協会、盗賊協会


【概要】
 北にセフォー・グリバス州の『深き森』、西にメルゴルン州と分断する大山脈、南にイーストウォール州から続く密林と、厳しい環境に囲まれています。東側は開けており、聖エトラムル王国へと続いています。領内は、主になだらかな丘陵地と荒野で占められており、魔物が多数徘徊しています。気候は特段厳しくはありませんが、夏季には、イーストウォールのセルセト山の火山灰が、風に乗ってここまで運ばれ、埃っぽくなります。
 西のメルゴルン州とは、大山脈の地下を貫くドワーフの地下街道を交通手段としています。街道は東側諸国まで繋がっており、この地は交易路の中継地点となっています。街道の中ほどに城砦都市ディンバスと、州東部にトロウ正規軍の駐屯地の城砦があります。北部と南部には、街道はあまり整備されていません。

 住民は、主に人間ですが、西側の大山脈に地下街道があるため、ドワーフも多く見かけます。他の種族は、僅かに見かけられます。北部や南部の州境付近では、亜人種をよく見かけるかもしれません。

 サラディン鉄道が出来る以前は、聖エトラムル王国を始めとする東側諸国と、西側諸国を結ぶ重要な交易路であり、城砦都市ディンバスを中継地点として、大量の人や物資が行き交っていましたが、鉄道開通後は、交通量が急速に減少しており、併せて都市自体が衰退してきています。人口は、最盛期で5万人を数えていた時もありましたが、現在では約1万人にまで落ち込んでいます。
 魔物が多く出現する地域ですが、以前は警備もしっかりしており、街道沿いに限れば、割と治安は良かったものです。しかし、鉄道開通後は、交易の衰退、人口減少に伴い、警備も手薄になってきており、街道に出現する魔物が増えてきています。このため、ますます人の足が遠のくことになり、悪循環に陥っています。

 領地内には、デア・リゼール州と同じく古代の遺跡が多数存在し、これまで領内の遺跡探索を行った冒険者達の報告をまとめると、古代に生体実験場、研究所として利用されていたらしき遺跡が多く見受けられるそうです。魔法士協会では、“ここの領地一帯が広大な実験場敷地ではなかったのか?”と推測しています。(領地が痩せている原因は、古代に地上で大規模な実験を行ったからではないか、とも考えられており、魔法士協会で研究が進められています。)
 遺跡の中でも、特に有名なのが、『観測所』と呼ばれる非常に高い塔と、『競技場』と呼ばれる巨大なコロシアム風の遺跡です。
 『観測所』については、おそらく周囲の様子や気候を観測するために造られたものではないかと言われていますが、塔内には危険な魔物が多数潜んでおり、途中で探索を打ち切っているため、用途は解明されていません。
 一方、『競技場』については、既に探索は完了していますが、こちらも用途については、未だ解明されていません。現代の闘技場のように使われていたのか、実験施設として使われていたのか、はたまた全く想像もつかない用途に使われていたのか……。魔物や罠?等の危険も全て取り除いており、現在は公営施設として管理されています。

【城砦都市ディンバス】
 東西を結ぶ街道の、領地のほぼ真ん中に位置する城砦都市です。魔物の襲撃を防ぐために、堅牢な城砦になっています。旅人は、普通に領内を横断するならば、通行税を払ってここを通らなければいけません。
 以前は、隊商や旅人で賑わい、また、遺跡探索を求めて多くの冒険者が集まっていましたが、最近は、通行する隊商や旅人が激減しています。冒険者については、以前と変わらず多く見かけられます。
 人口の減少の影響で、都市内の住居には空き家が増えてきており、治安面で不安になってきています。
 領主アラート・トールもここに居住しています。彼は、衰退していく領地に心を痛めており、復興のためにいろんな施策を試していますが、どれも効果がありません。今までの領主があまり積極的に行わなかった北部や南部との交易も考え始めており、領地経営に力を入れ始めたセフォー・グリバス州とは交流が多くなってきています。しかし、北部や南部への街道整備は、魔物の襲撃等が多いため捗っていません。
 そのほかに領主が現在考えているのは、都市の近傍に位置する『競技場』の有効活用についてであり、グラード大陸中の勇者を集め、色々な競技を競わせる大会(こちらの世界でいうオリンピックみたいなもの)を考案しています。実現には相当な試行錯誤や費用が必要となるため、実施は難しいかもしれませんが、ひょっとすると、近い将来に開催されるかも知れません。(こちらの世界と違い、多様な種族がいるため、参加制限なども慎重に考えなければいけません。)

【魔法士協会:城砦都市ディンバス内】
 結構大きな規模ですが、魔法士の中でも、古代遺跡の研究に長けた者達が多く、魔法に長けた者はあまりいません。領主との関係は良好です。

【盗賊協会:城砦都市ディンバス内】
 人口が減っているため、盗賊協会も以前ほど大規模なものではありません。遺跡で発見された財宝や魔法の品を闇で売買することが、一番の仕事になっています。そのため、領主との関係はかなり悪くなっています。

【街道砦】
 街道の治安を護るため、街道沿い5テル(10km)毎に警備詰所として小さい砦が設置されています。もっとも、最近では警備する人数が確保できず、郊外の砦はほとんど無人となっています。このため、郊外ほど野盗や山賊、魔物に襲撃される危険が増えます。

【トロウ東部駐屯基地】
 州東部にトロウ本国が建設している城砦で、トロウ正規軍が駐屯しています。トロウ王国の東部国境の要となる基地ですが、トロウは聖エトラムル王国と現在友好関係にあるため、ドレス帝国やトヴァシュトラ帝国と構える西部駐屯基地に比べ、駐屯兵はそれほど緊張感もなく業務に就いています。
 基地周辺は荒野で殺伐としており、また、城砦都市ディンバスも活気が無く娯楽施設も少なくなったため、軍内ではことさら不人気な任地先となっています。トロウ本国でも、国境警備として西部駐屯基地ほど重要視しておらず、東部に赴任することは、いわゆる『左遷』と認識されており、軍内の隠語で「東に跳ばす」という言葉が使われています。


担当者:たてる

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