領名 = ルレーディア
領主名 = ブラブルック・コーフェタリア(人間:男性)
都市名 = ヴォーンラルン ベーンレデツール
【概要】
ルレーディアは別名【風車と船の王国】と呼ばれる土地です。
歴史的にはニギリキス湾文化の中核だったメルゴルンの植民地で、ぺステ大海峡を通る船の寄港地、そしてニギリキスの船乗りたちが活躍した大陸南部の外洋交易にとって重要な港として発展してきました。
しかし、トロウ湾に突如三隻のメガフロートが漂着し、トロウ王国が急速に勢力を拡大した頃から、ニギリキスおよびその植民地だったルレーディアも守勢に立たされ、現在では造船技術も商業網も『海の』グランカルヴァーには遠く及ばないほど引き離されてしまっています。
とはいえ、ルレーディアの木造帆船の造船技術はいまだ健在で、ルレーディア産の船は建築期間が短く、しかも丈夫で安心して航海ができると世界的に評判です。『海の』グランカルヴァーも、木造帆船建造のためのドックを、この地に所有しています。
北にある山脈や、海から吹きつける風で風車を動かし、穀物栽培や治水作業、そして造船のための材木加工に利用しています。そのためこの領土には全体で最低でも数千という風車が建築されています。
その幻想的な風景から観光業も盛んで、造船業と並ぶ重要な州の財政源となっています。
【都市】
ヴォーンラルン
ルレーディアの首都となるのがこのヴォーンラルンです。
都市の中央にあるコーフェタリア城を取り囲むように美しい町並みが形成され、その外周を広大な畑と数々の風車が回っています。
神殿はイーヴノレル神殿、クオン神殿、ソルト神殿、ト・テルタ神殿、テウ神殿、ヴァルンツェ神殿があります。特に、風と芸術を司るクオンの神殿の荘厳さは東州随一と噂されるほど素晴らしいもので、また輪廻転生を信じる商人たちの支持を受けているテウ神殿も繁栄しています。
コーフェタリア城はこのクオン神殿と繋がっており、大聖堂には【女王の椅子】が存在します。
当然芸術も盛んで、ハスフォード美術大学や展示会場があり、全国から絵師の卵が集まっており、厳しい試験を合格した生徒は、王室抱えの天才画家ジョストゥル・メルダークの教えを受ける事ができます。
ベーンレデツール
ルレーディアでもっとも栄えている沿岸都市です。
この街でも風車は欠かせぬ存在で、至る所に風車が存在します。
ヴォーンラルンと同じく、イーヴノレル、クオン、ソルト、ト・テルタ、テウ、ヴァルンツェの神殿があり、ここでも水と知恵を司るソルト神殿が最も大きな建造物として存在します。
造船業が盛んで、工場には風車の力によって短時間で加工された木材が次々と運び込まれるため、州のほかの地域よりも遥かに早いペースで、かつ精巧に船が建造されています。
なお、これらの工場や風車群は、造船ギルドによって管理・運営しており、クオン神殿の隣には、ニギリキス文明のかつての海洋力を示すニギリキス海洋博物館が建てられています。
【その他】
政治は領主による直接統治ではなく、貴族達による議会制度を取っています。
議会は犯罪を良しとせず、盗賊ギルドの存在を認めていないため、犯罪組織には厳しい摘発や弾圧を行います。そのためこの領土では盗賊ギルドは非公式に存在こそしているものの、単なる地下組織以上の力を持っていません。
しかし、麻薬の栽培に向いている土壌のためか、麻薬ギルドなる犯罪組織が存在しています。この組織は非常に凶悪で、内部に暗殺チームが存在し、ギルドの邪魔をする者は殺しも辞さないという危険なものです。さらに巧妙狡猾に姿を隠しているため、官憲もなかなか手を出せず、稀に摘発を行う事ができても力をそぎ落とす事ができない状況です。
そのため議会や官憲内部に協力者がいるといるのではないかという声や、盗賊ギルドを公式に認め、麻薬ギルド対策のために支援金を渡して麻薬ギルドに対して協力を求めるべきだという声まで出ています。
もっとも、その盗賊ギルドも、麻薬ギルドの影響下にあるというのがもっぱらの噂ですが・・・。
担当:ゆうやん |