ドイツ・中欧 疾走編 
2006年6月



オーストリアに入ったとたん小奇麗!整いすぎ?クラーゲンフルト


6月15日/6月16日/6月17日


6月16日(ブレッド〜クラーゲンフルト)

スロヴェニアに入ってから本当にいい天気続き!毎日があたたかくて気持ちよくて…でも真冬から一気に夏がきた感じで、やはり四季がある日本て素晴らしいことに感謝しながら、ブレッドのYHを発つ。 ブレッドのバスターミナルからレスチェ駅までローカルバスで15分といったところか。バスから、同室だったタスマニアの老夫婦と笑顔でバイバイ。バスを降りたのは、私ともう一組の中年夫婦。駅でオーストリアのクラーゲンフルトまでの切符を購入。あと1時間待ちなので、ご夫婦のくつろぐテーブルに混ぜてもらうことにした。英語できないくせにそういうところは一切物怖じしないんだよね私。不思議…。(自分が年寄りウケするのを自覚しているというのもある)

同室だった青シャツの老紳士。
とっても優しかった
中年夫婦は、オーストラリアから来た教師夫妻とのこと。「息子が日本人に英語を教えているのよ、ウチに日本人がホームステイに来たこともあるわ!」と奥さん。だからか、奥さんのほうは特に私のへなちょこ日本なまり英語を100%理解してくれて話が通じて嬉しいやらおもしろいやら!この人たちと早く会いたかった。
このときに悟ったのだけど自分の英語力があがっているというのは大きな勘違いであって、相手がいかに「このひとを理解しよう」という気持ちがなければ異文化コミュニケーションは成立しないのではないかということ。この夫妻は教師だからそのアンテナが敏感で私のアホ英語でもわかってくれているのだと思う。
とくに奥さんは完全に理解してくれ、ご主人が「いまのどういう意味?」と奥さんにきいて、彼女はコレコレこういう意味で言ったのよ…と説明してくれたのには感服だった(説明のメンドイ仕事関係の話。電子辞書引きながら原子力とかエネルギーの話をしていたので)。
その他、最近仕入れた豪州ネタとして「SLIP SLAP SLOP WRAP」(豪州の強烈な紫外線対策の国家スローガン)の話や旅話などで盛り上がり、時間はあっ!という間にすぎる。ちょうど彼らは私がきたルートを下るようなので、さっそくピランのYHをハガキを差し出し超リコメンドしておくことに余念がない。
「実は昨日までドミの同室がタスマニア島からきたご老人だったんですが…私の英語が全然通じずコミュニケーションできなくて自分の英語力のなさに凹みました…」と告白すると、「あははは!タスマニアの人でしかもお年寄りでしょ?そりゃあ通じなくても気にしないことだよ!キミは自信をもつべきだよ」とご主人に励ましていただく始末。ほんと、昨日まで完全に自信を失っていたので、このひと時にものすご〜く救われた気分だった。

なぜアドレス交換しなかったのか大後悔!
ついでにおどける私もぱちり

この駅では、他にもちょっといいことがあって、ピアスとタトゥいれまくりのド派手なギャルと隣り合わせのベンチに座ってひと息ついていたとき、ギャルがもじもじとつたない英語ではなしかけてれた。「いまからどこに行くの?」「他はどこにいった?」「スロヴェニアはどうだった?」と、質問攻めにされ、自分もギャルになったかのような数分を過ごした。こういう些細なコミュニケーションがどんなに楽しいことか…。旅にいくたびに「人という字はぁ〜」という金八の名言が頭をぐるぐるめぐる。
彼女に見送られながら列車にのりこみ、一路オーストリアへ!


腰に拳銃の国境係員。結局オーストリアの
入国スタンプは打たれたもののスロヴェニア
入国も出国も一切の記録が旅券にない状態。
どんな放任主義の親チックな国なのか…
ごとごと、緑の中を走る列車にゆられ国境をこえる。一度フィラッハ(Villach)でのりかえて約1時間45分でクラーゲンフルトに到着。やっぱり近かったなぁ〜ブレッドからここまで。オーストリアはさすがオーストリアというべきか、駅は立派、清潔で、チリひとつ落ちてないような、なんか整いすぎている。
余談ですが、オーストリアっていま「オーストリーと呼んでキャンペーン」してるらしいですね。どっちでもいいけど。
キンコーズで出力してきた巨大地図&ホテルリストを広げ、駅から市街地まで15分ほど歩いてお目当てのホテルに行ってみるがFULL。わ!どうしよう!仕方ないので第二候補へ。


「グリュスゴッド〜。部屋は空いてますか?」と入ったCITY HOTEL Domplatzは家族経営のこぢんまりした宿で、かなりアットホームそうでよさげ!ここに決定!13時すぎだったが今日は誰も宿泊者がいないらしい。さっそくチェクインして洗濯している間もずっと下の家族の居間から赤ちゃんの鳴き声が気持ちよく響いている。赤ちゃんの鳴き声っていいなぁと思ったのは初めてだった。


ホテルというかB&Bそのもの。

部屋はきれいで清潔、テレビまでついてた

明日は土曜日なので、どうしても今日中にやらなければならなかった手持ちのスロヴェニア通貨をユーロに両替(7900SIT→28.2ユーロ)したのですっかり安心!クラーゲンフルトの街中をうろうろ。郊外にあるでっかい湖がクラーゲンフルト名物なのだが、もう湖はブレッドで腹いっぱいですぅ!!!ショッピングなど久々に都会的?な時間にご満悦。この町にも広場に大きなファンフェスト(パブリックビューイング)会場が設営されてた。まさにお祭りなんだなぁ。
また、明日の空港移動のチェックのためにインフォメとバスターミナルの乗り場など偵察もおこたらない。インフォメのお姉ちゃんは懇切丁寧に「これは空港直通ではなく一度おりるのだけど、そこからまた空港行きの番号のバスにのるのよ。空港っていうドイツ語わかる?」と大変親身。ありがたいな〜。


部屋の前は吹き抜けで開放感たっぷり。
夕方から昼寝をし、20時になったら街のファンフェストにサッカー見に行こうと思っていたのに、目覚ましでおきたら外は雷どか〜んのどしゃぶり!ひえー!雷がなにより怖いため、傘をさしてまで行くなんてとんでもない!ベッドにもぐりこんでテレビ観戦であきらめる。ああ今夜も夕飯食べそびれてしまった…とふとんの中でお腹をぐうぐういわせながらポテチをかじる私だった。


カフェがとにかく多い。みんなのんびりカフェタイムしてたよ


民族衣装屋さん。ミニにすればメイド服!?

ご飯全然食べずにこんなんばっか



●本日の出費(1SIT=約0.6円、1ユーロ=約148円)
宿泊(YHブレデッド2泊、ネット30分含む)9850SIT
バス(ブレッド〜レスチェ駅)…310SIT
列車(レスチェ〜クラーゲンフルト)…3451SIT
水…250SIT
Tシャツ…9.9ユーロ
カフェ…5ユーロ
水、お菓子など…3.85ユーロ