ドイツ・中欧 疾走編 
2006年6月



プリトヴィツェ国立公園はエメラルドブルーの水の楽園でした


6月8日/6月9日/6月10日


6月9日(スプリット〜プリトヴィツェ国立公園)

昨夜はクロアチア珍走団(黒亞血亞エンペラー ←勝手に命名)がうるさくて、どうも眠りが浅い。簡易ベッドで凹みが激しいので腰が痛いのもある。このベッドの寝心地というのはとても重要だ。
なので私は今日も移動することにした。移動ばっかじゃないの!!!疲れるっちゅうの!!

とはいえ、う〜〜ん…どこにいこうか、本当に決めかねている。このままザグレブにいくか、海沿いへ流れるか…しかしスプリットから一番近い見所は、プリトヴィッツェ国立公園
安宿があるのか、ないのか、まったくあてもなく、賭けで行ってみることにする。ちなみに私のもっている地球の歩き方は4年ほど前の中古本であり、金額がさっぱりあってないので予算もわからん状態です。


スプリットの大聖堂…だったかな?

もうバスの切符買うのも、荷物預けるのも慣れたふうの「可愛げのなさ」をいかんなく発揮。荷物は一律7クーナっぽいのだけど、私はそのとき、手持ちの小銭が6クーナしかなく、どきどきして6クーナだしてニコっとしたら、一呼吸置いて「…OK」とまけてくれた。
空は晴れそうで雨がきそうで、ものすごく微妙。雨がふったら国立公園内の散策なんかつまんないっちゅうの!
くねくねとした道をのぼりながら、山の中、下ろされたゲートにたくさんの観光客。…う〜ん、現在地がわからん。とにかく観光案内所にいってみる。安宿を探しているというと、道を挟んだ駐車場の向こうに、宿あっせんオフィスがある(つまり有料iですね)のでそこで聞いてみて!とのこと。ごろごろと荷物をひいてそちら側へ。あ〜もうなんか疲れたし。
「宿を探しているのだけど一番近くのを紹介してください」
「あなたひとり?歩き?」
「そのとおり」
「残念ながら、すべてダブルの料金なのよぉ」
「泊まれるならダブルの料金払います!」(もう疲れ果てている私)


歩いてる人なんかいない道!
パソコンをかちゃかちゃ、電話で問い合わせ、さらさらっとバウチャーを書いてくれる受付のおねえさん。ようやく宿がきまった〜。ダブルユースで1泊260クーナ。ええっ!スプリットやドブロヴニクより全然安いじゃない?問題ナッスィングよ。

しかし、ここから宿までがなんとなく精神的にきつかった。
いわゆる山の中の一本道(レジャーの車ががんがん通る)をひたすらひたすら言われたとおりに下るのだ。なんていうかまわりにひと気もないし、ものすごく不安なのだ。実際歩いたのは15分ぽっちなのだが、歩きながら日本語で「もういや!歩きたくない!!!」とわめきながら宿まで泣く泣く歩く私。

キレながら歩くと、遠くにみえる家。あれっ?あれかしら。じわじわ近づくと、…あら、可愛いじゃない?(はあと)となんとも現金。とてもご機嫌なきあさんだ。そう、そのたたずまいや風景がよければ、いやなこともすべて許せてしまう。美しいコトって素晴らしいなぁ〜〜〜。



探していたNo2-Aのsobe発見。あらっ、なんか草原の中の可愛い家が見えるわ


大草原の小さな家♪新築でした
英語まったく離せないおばちゃんがにこにこ出迎えてくれ、通されたお部屋もきれいで可愛い。バスルームも超キレイ!これで260クーナってコストパフォーマンスいいわ!と、ここの宿のシステム票(ドアにはってあった)をみると、なんと飛び込みでくると(有料iを通さなければ)一人100クーナで泊まれるそうな。へえ〜いいなあ〜。

お茶をゴチになり、荷物をといてひと息ついたあとは、また気持ちにふんどしを締めなおして、あの寂しい一本道をのぼって国立公園にいくことにする。歩く間、ず〜〜〜っとヒッチハイクをするけど、みんなびゅんびゅん飛ばして「ごめんごめん」みたいな感じでいっちゃう。まいいか、15分だし。
ゲート1に入場時、地図をみると…広っ!!!ダダ広っ!!!あきらかに半日ではまわれそうもない規模!!さらにぎゅうっとふんどしを締めなおしてTバックにしたくらいの気持ちで公園内の散策スタート。青い水というのは石灰岩のしわざと昔聞いたことがあるのだけど、ここもそうなのかな、ほんと〜〜〜〜に水が青くてキレイで水しぶきが気持ちがいい。


枕木歩道とでもいうのか、水中散歩といった感じ
ゲートから下をながめる。うほぉ〜〜
もんのすごいエメラルドグリーンの水の中を魚がおよぐ
小学生ピクニック団体が客の7割。私を見るとみんなで「コンニチワー」。
みんななんで日本語知ってるんだ?つか日本人てわかるんだよ…

公園内には湖もあり、船移動もルートに含まれます(乗船無料)


観光客同士で撮りあいました
さすが、この自然美、はんぱない。ただ、美しいね!以上!という感じ。元々、「遺跡+人とのかかわり好き」に満足度をおくのでまあこの感想は仕方ない。見たことない風景だったので見れたのは最高。たぶん日本では似たような風景は絶対ないし。奥入瀬とかこんな感じなのかな。とか思ったり。

天気がくずれなくて本当によかった。とにかく、歩きに歩いた。万歩計を持ってないのを後悔するくらい歩いた。どんくらい歩いたかというと、ヘタに座ると確実にぎっくり腰になるだろうと思われるほどに歩いた、しかも公園内は狭い歩道が続き、休憩するベンチなどがほとんどないので止まる事ができず歩き続けた。10万歩くらい歩いた気分だ。

宿に戻るときは、私と同じような徒歩観光組らしきカップルが前を歩いていたので少しホッとした。あきらかにこんな山の中の観光地にバックパックスタイル(&公共の交通機関で)で来る人たちは少ないみたい。実際バスも、私しか降りなかったしなあそういえば…。
みんな団体さんか家族で車で来ましたみたいな感じだもの、なんだかこっぱずかしいくらいの気持ちですよ。だいたい公園内でみかけた日本人はみんな、リタイア人生謳歌中の初老の団体しかいなかったっちゅうの!

宿では、シャイなおばちゃんアダさんとカフェタイムをして、リビングをみせてもらったりした。途中でご主人ももどってきて、三人でまったり。ところでね、この宿、日が暮れるにつれ、めちゃくちゃ寒いんですけど・・・
吐息が白いんですけど…
部屋にいる間はもう布団にもぐってないとだめなかんじ。山の中だから覚悟はしていたけど、なによこれ。あきらかに福岡の3月の気候やんか〜。もう勘弁してくれこの天気!!!!!!!!
ここから海辺の温かい地域に行きたいが、もうバスがザグレブ行きしかないのでとにかく明日はザグレブへ。翌日は温かい海沿いを目指す!もう寒いのはイヤ!お菓子を食べて寝る。たぶんウォーキング&食事あまりとってないのも重なって、かなりダイエットになっていそうな気がする。


ダブルのお部屋。お茶も出してくれてのんびりできた〜


●本日の出費((1クーナ=約20円)
バス乗車券(スプリット〜プリトヴィツエ)…80クーナ
バス荷物預け…6クーナ
ジュース…9クーナ
チップス・チョコ…13クーナ
宿…260クーナ
入場料…85クーナ
パンと水…19クーナ