![]() インド西部爆笑編 2000年9月10日 ジャイプール〜サモドホテル ハイテンションである。朝からハイテンションである。もう一度言おう。ハイテンションである。 なんたって本日はマハラジャ宮殿ホテル宿泊の日である。出発前、まるでマイ別荘に行くのかと勘違いしそうに なるくらい話し合い、楽しみにしまくっていたホテルである。鼻血がでなかったのが 不思議なほどアドレナリンを放出しながら、アタシたちはジャイプールインを後にした。 朝からバングラッシーでイキまくったおやじのリクシャにゆられ、まず明日の ジョドプール行きのチケットを予約してからサモドホテルへ向かうことにする。 インドの交通はとにかく前もって前もって予約をしないとダメだ。 係ちょーはインド経験者だけにそのへんは当たり前のように行動しており、 インド処女だったきあとかおちゃんは、そんな勇猛果敢な彼女のケツのあとを ヘラヘラついていくだけに過ぎない。ああ、係ちょー、アンタ輝いてるよ。男前だよ。こんど部長に昇進させてあげるよ(アタシの心の中だけで)。 しかしインド人は、想像以上にみんな親切だ。 係ちょーがネパール人、もしくはインドの田舎娘と 現地で会う人すべてに本気でそう思われているのも好都合。日本人だからボルという感じはいままでもまったくない。 おかしいなー。インドのくせに(ジャイアン風に)。こんなにスムーズなんてちょっと調子くるっちゃうぜ。 しかも隣あったリクシャに乗ってたミセス達のティカ(オデコのポッチシール)を見て 「あーらよいわねマダムったら」のようなジェスチャーをすると、カバンから ごそごそシールをだしてリクシャ越しにペタリとオデコに貼ってもらう始末。 笑顔で駅を後にしながら、ちょっと!インド人いいやつばっかじゃんと改めて感じたのである。先入観とは おそろしいものだ。 (インド人のイメージ=タイガージェットシン ←たぶんグレゴリ青山の影響だと思われ)
さて、バスターミナルに戻りあれやこれやとしている間に、10時半出発のサモド行き ローカルバスはのろのろと出発。田舎道をひた走る。途中からガンガン人が乗って来てほんとうに 押しつぶされるかと思う勢いである。like a 祭りだ。 アタシのインドでの新発見は「若い女性がみんな子どもを抱いている」こと。 気がつけばバスに乗っている99%の若い女性が乳飲み子を抱いてるではないか。 世界の5人に1人はインド人・・・またもやその言葉がぐるぐると あたまのなかでメアリーゴーアラウンド。 1時間半ほどたち、ここだよーと、おろされたのはまわりになんにもない場所。 はいっ?ど、どこに豪華宮殿ホテルが!? バスを降りた瞬間、野良牛がのんびりお出迎え。 ・・・あまり考えるのはよそう。疲れたからそこのチャイ屋でチャイでも飲みましょうかみなたま。 結局、その場所から丘のほうに10分ほど歩いた場所がサモドホテルだということが 判明し、お気楽に歩くあたしたち。おっと、言いわすれておりました。 朝っぱらからおニューのパンジャビに身を包み移動しておりますハイ。 パンジャビにザック。なかなか格好悪い。
なれないパンジャビを引きずりながら、坂道をのぼると突如みえてくるデカい門。 おおおおお!おおおおおおお!おおおおおおおおおおおおおおおおお(叫)! 想像以上に素晴らしい建物である。まだこれゲートなの?うへえ!すごすぎー。 シャー!ウキャー!ちょちょちょー!おひゃうへへ!と、奇声を発しながらパンジャビにザック姿という 謎のいでたちのインチキ貴婦人、ついに到着である。 普通、ここに来る人たちは観光バスか送迎ジープでくるはず。徒歩でやってきたアタシタチは インチキくささ1.5倍増のはず。しかしマネージャーはそんなインチキトリオに優しく微笑みかけ、 「ようこそ、メッセージがはいっておりますよ。えーと『じろうさまキャンセル』です」 なにっ?そそそそれは本当ですかマネージャー! じろうはたしか今日の早朝5時の列車でデリーを出発してココに来るはずだったのに。 速攻電話をかりてそのメッセージを残してくれたじろうの友人、L氏に電話で連絡をとってみる。 「Lさん?こにちわー。じろうキャンセルってほんと?」(日本語) 「ハイ、ジロウサン、ネボウシマシタ」(日本語) 「あー・・・そ、そうですかーわかりましたー」(日本語) てなわけで、じろうは本日ここにこれないことが決定。 それはしょうがないのでまあいい、しかしアタシたちは知っていた・・・サモドホテルに トリプルなどないことを。そして3人部屋になると、だれかがエクストラベッドに寝なければ行けないことを・・・ そんな腹黒い欲望など皆チクビにも、いやオクビにも出さす、さっそくお目当ての ロイヤルスイートルームへ。そう、このホテルでイチバンよい部屋だ。 おほほほほほっほほほほげほごほほ!貴婦人道、とことんつきすすんでやろうじゃあないのよ。 あたしらの生きざまをとくと見やがれ、この低額所得者ども! (といってる本人達が一番稼ぎがない)。
ボーイにかしづかれながら、イチバン奥の部屋へつきすすむ。いやーんすごいよなにもかもが! 扉をあけて失神寸前である。うおーなんじゃこらーーー!!!!(叫びっぱなし) きらびやかでいて下品ではない装飾品、さりげなくしつらえられたアンティーク家具、 中庭から降り注ぐ光が何色にもきらめくステンドグラス、薄いレースの天蓋つきダブルベッド、 我が家より広い噴水付きのバルコニー、シャワーブースからバスタブまで徒歩1分(嘘)もの広さが あるバスルーム・・・・もうなにもかもがお姫様気分だ。これ、新婚旅行で来たらどんな カップルもウハウハだ。(良い子のみんなへ。なにがウハウハかはご両親にきいてみてネ)。 係ちょーの力ない一声に、私は心の中で大笑いをした。 係ちょーのつぶやき「ああああ、新婚旅行で来たかった・・・」 さて、部屋についてさっそくやったのは、ベッド決めじゃんけん。 部屋の真ん中にどーんと鎮座ましますダブルベッド。 ・・・いや、この際、変態女どもと枕をならべて寝るのはヨシとしよう。それよりも エクストラベッドになるのは絶対イヤだ!! ここまできて、こんな豪華な部屋で、人型にくぼんだベッドはいやだ! ということで、みな精神統一をしてジャンケンにのぞむ。 「さーいしょはグー!!!」 「じゃーんけん」 「ポン!!!!」 「うわははははははははは!!!!きあの負け〜!」 ・・・・ということで、からっきしジャンケンに弱いアタシ、まんまと負け犬。 運び込まれたベッドは、想像通り安宿にあるようなショボいベッドである。 嘘泣きをしてもヤツラは容赦ない。鬼とはこのことをいうのだ。 あたしは鬼をインドではじめてみた。鬼と旅をしていたとは!!
そんな哀しい出来事も、ホテルの素晴らしさがアタシのこころを癒してくれる。 パンジャビ姿で広大なホテル内を冒険しまくっていたら、来年の カレンダーを作る為にラジャスターン州をロケハンしながら まわっている撮影隊とキレイなモデルさんに会えたり、 とにかく、中庭、青の間、部屋、部屋のバルコニー、プールサイドなどなどなどなど くつろぎの場所は無数にある。ハァー来て良かったビバノンノン。 一歩もホテルから出ずにステイ満喫。夜のディナーもこれまた最高にうまい。 バイキング形式ではあるのだが、久々にアタリっ!て感じだ。 みんなホテルで寛ぐためにオシャレなんかしちゃったりして。口紅とか塗って。きゃー。 バーで月夜を眺めながら一杯(あたしはラッシー)。 すごいね、1日ホテルだけで過ごしちゃったじゃん。これってマジで貴婦人じゃん? ベッドさえのぞけば・・・。もうすぐ満月。砂漠で満月を見ながら眠れるのかな。 今夜の夢は間違いなくマハラニきどり 本日の出費 ※共同サイフを作り3人分の出費はまとめてはらっています。 ◆で表現したものは3人の共同サイフで共同のものを買ったり乗ったりしたときの 金額。3人分。■で表現したものは個人のおみやげなどを買ったものの表現です。 ◆朝飯 80RS ◆リクシャ(ジャイプールイン〜ジャイプール駅) 30RS ◆電車代(ジャイプール駅〜ジョドプール駅) 429RS ◆リクシャ(ジャイプール駅〜バスターミナル) 30RS ◆バス代(ジャイプール〜サモド) 33RS ◆チャイ 9RS ◆サモドオリジナルハガキ 100RS ※その他チップ覚えてないくらいホテルで支払う。湯水のように。 |