インド西部爆笑編


9月13日/9月14日/9月15日

2000年9月14日 ジャイサルメール(クーリー村) 

今日はとうとうインドの砂漠だよっ!キャメルライドだよっ!てなわけで心もはずむ。 来る前から「期待するほどの砂丘はないからね」と女教師係ちょーに言われ続けて いたので、オトナシク期待せずにおこうと思っているのだが、やはり思いは高まるばかり…ウットリ

係ちょーの調子もなおったようだし、あとは砂漠の村クーリー村へ向かうばかり。 本当かどうかよくわからないがジャイサルメールの地の元になったという 貴族ジャイサルさんのお宅を改造したハベリのホテルのレストランにて 貴婦人気分のブレックファースト。鼻水を出しすぎていいかげん鼻の下の皮もガビガビだが 気分だけは気高くいよう。思い込むだけならタダだもん。

アブミがないので足がぶらぶらして疲れる
日が傾いてるので影が長くていいかんじ
さて、デリーの空港から安宿街に出るまでにタイヘンだという話同様、ここジャイサルメールでの キャメルライドツアーも恐ろしく評判が悪いモノのひとつだ。ガイドブックなどでは わざわざジャイサルメールまでこなくとも、ジャイプールでもキャメルライドはできる、とまで かいてある。しかし!私たちはこれについてもまったく問題なく楽しむことができた。 それはバグワンシン様のおかげである。

実はジャイサルメールについたその日に、係ちょーは街ゆく人々をひっつかまえてキャメルライドについての情報を 仕入れていた。それは「バグワンシンに頼めば大丈夫だよ」という 未確認ジモティ情報である。だれだよ・・・バグワンシンって。意味は「神様」という感じのあだ名らしい。
どこにいるんだよとかブツクサいいつつ街を歩いていたら目の前にバグワンシン様がいた。 派手なピンクのターバン。フツウならまず近づきたくないタイプのコワモテだ。 係ちょーはすぐさま「あ、たぶんあの人がバグワンシンだよ」と 察知し、たたっとアルプスの少女のように軽やかに駆け寄りすぐに交渉。 ね、ねえ係ちょーさん、なんでこのひとがバグワンシン様だと わかったわけ?類はともをよんだのかしら・・・
ということで、今日の12時に城の下の広場にてシン様と待ち合わせ。 べつに「様」なんかつけなくてもいいのだが、彼にはやはり「バグワンシン様」という 呼び名がとっても似合う。みなさんもジャイサルメールにいったらバグワンシン様を探せ!!

一度、宿をチェックアウトし、荷物を預けて1泊用の軽装で待ち合わせポイントへ。 インド時間ではなくグリニッジ世界標準時きっちり12時にあらわれた、インド人にしては生真面目な バグワンシン様の頭にはターバンがなかった。
「あっ、シン様!どうして」
などということは 訪ねず、シン様みずから運転するジープに乗り一路クーリー村へ。約1時間の道のりだ。

ついた小さな村は本当になにもない、素朴な乾いた村。子ども達は栄養失調なのかほとんど髪の毛が 赤毛風だが笑顔は2000ボルトである。この村にどーんと派手なペイントで客を迎えるのが ママズゲストハウスである。バグワンシン様のお母さんがやる宿だとか。 土壁と藁葺きの屋根の丸い部屋が一応宿泊部屋であるが、外のほうが開放感もあり気持ちいい。
到着してミリンダをのんだりお話をしたりするのはいいのだが・・・・熱い。暑い。
本当にもう暑くてなにもやる気が起きない。みんな同じ意見らしく、ベッドのうえでごろごろ横に なって本を読んだり寝たりして昼間のキツい陽射しが落ちるのを待つことにした。 暑いけど、湿気がないぶん日影にさえいると心地いいんだけど〜。

実はかおちゃん、ここに来るのにうっかりラクダまたがり用のズボンを忘れてきた。
スカートなんか履いてきやがって!このウスラトンカチ!水虫!というわけで、何もない クーリー村で必死にズボンを探したらパンジャビの下にはく 死ぬほどダサイグレーのズボンが唯一売ってあった。しかも値段は たしか200ルピーくらいいわれている。もう選ぶ余地などない。無駄金を払い 泣く泣く自らグレーのズボンを買うかおちゃんは、みじめでとてもイイカンジである。

ママズゲストハウスのペインティングがナイス

ようやくサンセットに近づく17:00過ぎ、ラクダのお迎えで砂漠に出発! といっても大層なものではなく、この村から近い砂丘はラクダで約30分ほど。近い近い。 係ちょーはじっさまと、かおちゃんは青年と、そしてきあはボクチャンとタンデムして 一路三頭のラクダはのろのろと砂丘へむかう。いやっほう!!!ラクダの背中、たかーい、きもちいー。 きあの後ろにのるボクチャンはゴキゲンで歌を歌ってくれるので嬉しい限り。 「もっとうたってよ」とリクエストをしながら オレンジ色の砂漠をひたすら歩く。
・・・しかしすでに乗って15分で股関節が痛い。キャメルライドで片道4時間ツアーとか あるけど、それに行く人、股関節はずれてしまうんじゃないだろうかと 余計なお世話を焼きたくなるほどだ。もし次にキャメルライドしに砂漠にいくことが あれば、ヒモを持参しようとおもう。足ヒッカケ用の荷造りヒモが役立ちそうだ。


ふわーっといきなりそこにある砂漠。ほんと唐突な感じ

じゃじゃーん!地平線のお皿に鎮座まします砂丘。なによ!思ってたより全然綺麗じゃん! 大きいじゃん!期待すまいとおもっていただけに、感動もひとしおだ。じいーんじいんじいーん。 結局片道40分ほどで砂漠の上に到着し、思い思いに砂漠でくつろぐ。 じいんじいんじいーん。土地の歌をうたうオッサンの歌声が遠く響く。 もう、砂漠好きにはたまりません。 モロッコの砂漠は、どこまで見渡しても砂漠で空恐ろしかった。インドの砂漠はほんと、 お皿の上にちょこんとのってるデザートみたいだ。そう、生クリームみたい。
遠くには潅木の繁る地平線。足元はさらさらの砂。わたしは嬉しくなって ざぶんと砂の海にとびこんだ。砂にまみれながら、本当に私は砂漠が大好きだと確信した。

その夜は、結局藁葺き屋根の部屋には泊まらず、庭へベッドを出して 星空を眺めながら屋外宿泊。砂漠から吹く風が「ひゅうひゅう」と鳴いている。

砂まみれになってみる

綺麗な風紋、これぞ砂漠っ

ちびっとチップをはらってその土地の歌を聴いてみよう。ああいいかんじ


本日の出費
※共同サイフを作り3人分の出費はまとめてはらっています。 ◆で表現したものは3人の共同サイフで共同のものを買ったり乗ったりしたときの 金額。3人分。■で表現したものは個人のおみやげなどを買ったものの表現です。

◆朝飯 220RS
◆リクシャ(城→郵便局→駅→城)40RS
■切手 40RS
◆電車代(ジョドプール→デリー) 675RS
◆ソフトクリーム 66RS
◆パラダイス宿代(トリプル2泊) 1500RS
◆ジープ代(城→クーリー村) 350RS


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