![]() モロッコ大騒ぎ編 1998年9月3日(木)フェズ
エルラシディアからフェズへ直接行くバスはないため、 まずは終点メクネスに到着。 フェズまでは電車で約40分移動しなければならない。 しかし早朝4時。電車も動いてない。 イスマイルの「危ないから明るくなるまでターミナルにいろ」の 言葉どおり、とどまることにする。 彼も商売がからまなければ、 非常にいいやつなんだよね・・・・。 最初に砂漠で楽しく話した夜なんかを思い出すとなんとなくわかる。後からケンから聞いたら翌日のイスマイルは とても普通に接してくれたとのこと。「観光がらみ」「観光抜き」の違いってあたりまえだけど 全然違うんだよね。うん。ケンがうらやましいぜ! さて、夜も明けた6時過ぎ、地図と格闘しながら 歩いて10分くらいの駅に到着! 駅前のカフェでハリラをぶっこんだあと、 電車にのるとすぐに動き出した。おおー順調でなにより。 その電車は朝一番なので人は少ない。ひとつのコンパートメントを3人で独占してたら、 ノリさん似の車掌が検札に。 「アッサラームアレイクム!」言葉をかけるとニッコリうれしそう。 その後、銀行員だというおじさんとガイド風の青年が 「ここいいかな?」とやってきて、 会話集をもちだし、ビデオをまわし、わいのわいのと大騒ぎ! 本当に一般モロキャンは無邪気だねえ〜ははは。こうでなくっちゃな〜。 ノリさんなんか、検札は手下(?)にやらせて、 電車が駅で止まってもコンパートメントから出ない。 おめえ、仕事しろよとつっこみそうになったが楽しいんで、まいいか。
砂漠での経験から、気持ちがかなりヘコんでたので、 治安が悪いといわれた フェズには本当は来たくなかったのだ。来る予定もなかったし・・・ でも、来てみればなんの、感じのいい街じゃないの。 フェズのガイドはタチがわるいだの、しつこくされるだの 聞いていたが、ハッキリいって 砂漠にいたガイドに比べれば天と地の差。 フェズの人々は、声をかけてきても「いらない」というとアッサリ引く。 あのしつこさに慣れてただけに拍子抜け。こうなると、 しつこいモロキャンという存在を懐かしく感じてしまうのであった・・・。 やはり都会だからか、その辺はクールなような気がする。 ブジュルード門はきれいなのだが思ったより小さい。ウーンこんなもんよね。 わたしたちの最後のお宿はホテルモーリタニア (べつにオーナーがモーリタニア出身というわけではないらしい)。 ブジュルード門くぐってメディナに入ったすぐ 右手のレストランの二階。 場所もいいし、オヤジがとてもカンジがいいので即決。人がいいって本当に重要なのね。 最後の夜だ、いくらでも払うで〜〜〜! といいつつ、1泊60DHを何とか値切ろうとする私たちも私たちなのだが。 もう、ほとんどAくんとはここから別行動。 Aくんはメディナ散策に、 きあくまはだらだらと部屋で寝そべって過ごした。ウーン。 メディナの迷路に挑戦!てカンジでもないのよね、 暑いから・・・根性ナシ。 宿で働く青年に、カフェオレをおごってもらったり、 洗濯したり、猫と遊んだり。 のんびりした時間を過ごしているとようやく夕方に。 ハイハイ、活動タイムですよ〜。メディナの散歩にいきましょうか! どきどきしながら、奥深く入り込む。 せ、狭い!とにかく狭い。
2時間歩いてクタクタのきあくま。 ぜったいすべて制覇してないとは思うが、 腹がへっては戦はでけんでしょ。さ、ごはんよ!もうタジンはやあよ。 ここでくまの提案。 「最後だし、なんか買って来て部屋でパーティをしよう!」 おお!そりゃエエ!そうしましょそうしましょ。 宿の近くのサンドイッチ屋が気になっていた二人はまずそこへ駆け込む。 おっ、オニイチャン、なんか作ってる。うまそお〜。 店のにいちゃん、かわゆい東洋人ふたり組前に張り切って焼いてます。 デカイパンの中に、肉、野菜、卵などを炒めたものをぶっこみ、 最後にフライドポテトをフタにしてハイ完成。 顔の大きさくらいある。カルツォーネみたいだね。 「ムシュー!これドゥね」「あいよ、まかしとけ2枚だな」 その後、すぐ横の果物屋でトマト、ぶどう、 桃をどっさり買い込む!(くまはメロンも) 途中、ガキがそれらを入れるビニールをさしだしたけど、 どうせ金とるんやろ? しらんぷりしてたら果物屋のおいちゃんがちゃーんとくれた。 あーくわばらくわばら。 水は、この旅で命を支えてくれたsidi aliを選んで買う。 モロッコには2種類ミネラルウォーターがあったんだけど、 もうひとつのほうはなんかまずい。塩っぽいというかクセがあってイマイチな味。いわゆる硬水だ。 みんなも同じ意見だったらしく、 わたしたちは必ず「シディアリ!シディアリ!」 とおバカのように叫んで購入していたのであった。 うーん。シディアリ、うまいね。 その夜は、くまのビデオ上映会。そりゃもうおかしいのなんの。 せまいホテルのフロアに東洋人の笑い声がこだましている。 ガハハ!わはは! ビデオの再生画面にはケンちゃんの姿も。 なんか懐かしいねーゲンキでやってっかな。昨日別れたばっかだつーの。 「明日、フェズに到着するはずだから会えるかもね?」 なんていいながら。
道端でサボテンの実とミントティをごちそうしてくれたオジサン、 道を聞いたら黙々と15分くらい先まで一緒に歩いて教えてくれた人、 フナ広場でじっとすわってた自転車屋の寡黙なオヤジ、 バスの中で看病をしてくれたマダム、 結婚式の二次会パーティに誘ってくれたおにいちゃん、 電車でとても楽しい時間を過ごした銀行員のおいちゃん、陽気な車掌ノリさん。 もっと、一緒にいたい人ほど、あっという間に別れてしまった。 ・・・・この物足りなさが「また来たい」という気にさせるのだろうか。Wさんもこうやってハマったのか? チャレンジャーとしての心意気 「今度はゼッタイ楽しく過ごしたる!」 という気持ちでみんなモロッコに二度、三度と足を運ぶのかな?? 気づいたら寝てた。モロッコの宿に泊まるのも今日が最後。 忙しい旅という感じはなかったけど(移動好きなので)、 やっぱり急ぎ過ぎたかもしれない。 今度、行く国はどこだろう。 そこではゆっくりその国を感じたい。おやすみ、モロッコ。 |