バンコク初心者編



5月15日〜16日/5月17日〜18日/5月19日〜20日

1999年5月17日(月) バンコク

今日はアユタヤに行って泊り、明日は戦場にかける橋がある、カンチャナブリへそのまま行って〜・・・と適当に考えていた。が、しかし!
すでに朝からツイてなかった…かなめちゃんから乗り間違いしないようにいわれていたのに、思いきり見知らぬ街中をバスは進む。同じくアユタヤに行く、というミカちゃんも一緒だ。
「き、きあさん、みたことない景色が・・・」
「うん、太陽が右にあるから・・・北に進んでるね。へんだね」
見知らぬ場所で降り、なんとか英語がはなせる人に地図をみせ、ファランポーン駅にむかう。とにかく駅に着くまでたっぷり2時間かかってしまった。トホホホ・・・・。


このお姉さんがとにかく親切で笑顔
そこに、わらわらっと群がる兄ちゃんたち。 ネクタイをきちんとし、胸になんかのカードをぶら下げる男子たち。どこいくの?アユタヤ?ツアーあるよ。などと言っている。
自力で行くから。と断ると、それなら、とちゃんと切符売場に連れていってくれて、帰りの電車時刻なども教えてくれる。どうやら正式なツーリストインフォの職員、なのかな。


そのオフィスでリコンファームをしたり、チェンマイなどの情報を教えてもらったり、手書きのバンコクバスマップを貸してもらったりしている間に
「たぶん雨がふるよ〜」
「アユタヤは自転車で周るんでしょ?無理だね」
などとスタッフに笑われ、結局キップは払い戻しをしてfont color=red>今日は行かないことにした。やはり晴れたアユタヤがみたい!
駅周辺でコピー機を探し、バスマップをGET。かなりレアな内容で嬉しい限りだその後、ファランポーン駅近くの船着き場に行き、船でカオサンに戻ろうとすると近所のおじさんが寄って来て「カオサン行きの船待ってるの?もうその船はなくなったよ」と言うではないか。
その手書きバスマップにも、なくなったかもしれないと注意書きがあったので、すぐナットク。すごすごと53番のバスに乗る。


カオサン裏のオバチャンの屋台。まじでうまかった。

帰りは帰りで、降りるところを間違え、迷いながらカオサンへ。ああ・・・もう。今日は一日中迷いまくった。すでに15:00過ぎてる・・・ 宿のみんなに
「あれれ!?なんでいるの?」
笑われながら、のんびり過ごした。

夜は、かなめちゃんのお友達の鄭くんとおかゆを食べにいきその後、ひまなメンツが集って韓国バーボヘミアンでビールを飲んだ。下戸なのに。
カオサンに抱いていたイメージ。
それはなんか年寄りくさい偏見なのかもしれない。
でも、行ってみなければわからないものだね。わたしは、あそこで沈没しようとは思わないけど寂しがりやの旅人には、かなり心地いい場所じゃないかな。


■本日の出費
・アイス  13B
・バス(カオサン−??) 3.5B
・バス(??−王宮近辺) 3.5B
・トゥクトゥク(王宮近辺−ファランポーン) ひとり15B
・水 6B
・ヨーグルト 6B
・コピー代(A3サイズ18枚) 36B
・バス(ファランポーン−??)3.5B
・屋台で昼飯 37B
・シェイク 10B
・タバコ(マルボロメントール) 43B
・水 6B
・おかゆ 25B
・ロティ 15B
・お洋服(長袖・ロングパンツ) 420B
・宿代 50B
・ビール代 40B






1999年5月18日(火) バンコク〜アユタヤ

今日は万全である。なんせ昨日きちんと駅で列車の時刻を調べたし、もう駅まで迷うはずもない。
アユタヤでは適当に宿を捜して1泊しようね、ということでいつものショルダーバッグに下着と歯ブラシだけつめこんで出発だい!身軽っていいね。


アユタヤで一緒だったミカちゃん。
カオサンから駅まではちょっと複雑で、一度バスを
乗り換えねばならず、さらに変な場所で降りてしまったので
結局トゥクトゥクで駅に到着。
すぐに窓口でアユタヤ行きのキップをGET!
あと1分で電車でちゃう!くらいのぎりぎりに飛び乗った。
8:35、ファランポーン駅を出発進行〜。


半分こわれた木製のシートに座り、風を楽しむ。途中、駅弁のように売りにくるお菓子や水を買い、気分はちょっとしたハイキングだ。途中、親切(を装った?)おやじがきて、
「アユタヤはいいところだよ。でもアユタヤの駅で降りるの?そりゃ客引きがいてタイヘンだよ。なに?自転車でまわる?無理だよ。アユタヤの遺跡はとても離れて点在してるんだ。よし、一個前の駅で降りなさい。ぼくの知り合いがタクシーを持ってて・・・」
などと延々と話し掛けるがにっこりと無視。セオリーどおりの勧誘キター。な〜〜んで、わざわざすかすかに空いてる車内で、わざわざ外国人の前に座っていきなりそんなこと言う人のこと信じると思って?

電車は2時間かけて、無事アユタヤに到着。
駅におりると客引きなんか全然いない。一言もだれからも声なんかかけられん。拍子抜け〜。駅前のレンタサイクルの店を探すと駅前から50mほど真っ直ぐ歩いた右側に笑顔がステキなおばちゃんの店があった。観光地にありがちな、下心みえみえの笑顔ではない。と思う。
なんか、いきなり安心させちゃう、不思議なおばちゃんだ。ルートを親切に教えてくれたのもあって、ここで借りることにする。おい、やっぱ遺跡って遠くないじゃん。あのオヤジの言うこと信じなくて正解!

電車の中で見つけた赤ちゃん。
さて、お宿もレンタサイクルの斜め前くらいにある ところを、おばちゃんが教えてくれたので行ってみる 入口にプルコギやキムチの写真が。
ほへ?ここは?
サワディカーと入ると、テレビをみてたおばちゃんが にこにこして迎えてくれた。
みせてもらった部屋なんかびっくりするくらい広く、 (フレンドリー2のドミより広いツイン部屋) シーツもきれい。古いが清潔感はバッチリだ。 船で対岸にいくと、にぎやかな街並みと市場、そし いろんな観光客がたむろする安宿街があるが 今夜くらい、静かに過ごすのもいいだろう。
実際だれもここには泊まっていなかった。
さて、交渉開始。
まず英語はさっぱり通じないことが判明したので、 歩き方巻末のタイ語の「やすくしてください」を指差した。

しかしおばちゃん、読めない。えっ?なんで?
その時に判明。おばちゃんは韓国人(もしくは朝鮮人)だったのだ。
「おばちゃん、もしかして韓国人?」
それからは、もう筆談とイラストだ。ベッドと人間の絵を書き、希望の値段を書く。しかもおばちゃん、それの返事がハングルなもんでもうさっぱりわからない。でもなんか笑えるやり取りだ。最初、ひとり90Bだったのがしつこく交渉してなんとか75Bで落ち着いた。でもこの部屋で75Bなら十分でしょう!
おばちゃんにうるおぼえのハングルで「カムサムニダ」と言ったら、パッと表情があかるくなった。 ああ。やっぱ世界中の言葉がしゃべれたらどんなにいいだろう。


アユタヤの渡し舟に乗る僧。カッコイイッス。

遠慮のかけらもなく照りつける太陽の下、キコキコと自転車を走らせる。もう日焼けなんかおかまいなしなので(塗っても汗で落ちる)ピリピリする。
まずはワット・プラ・マハタートへ。わたしとミカちゃんは、到着したらまずお勉強タイムを設けた。歩き方を広げてなるほどね〜と頭に入れた後に入場。ビルマ軍によって壊されまくった寺院跡。生々しいなあ。頭のない仏像とバチあたりな写真を撮ったりして見学。いやあ。全部残ってたら圧巻だろうなあ。


バチ当たりポーズ・・・

その後、レンタサイクル屋のおばちゃんがすすめてくれた遺跡のみ重点的にめぐる。ワットラーチャブラナは、階段をあがって涼んだ。眺めがいいな。ワットナープラメーンでは、バンコクからお祈りにきた家族にブロンズ像の説明などをしてもらい、タイ人の優しさに触れた。ちなみに入場料払おうと思ったら、人がいなかったので勝手に入った・・・で、でもお布施したから許してね。
ワットプララームは覚えてない。このあたりから似たような遺跡は記憶から飛んだ。暑いのだ・・・。しかし、そんな中でもとびっきりよかったのが、
ワットロカヤスタ、寝釈迦像だ。迷いに迷って自転車をこいでいたら、パッと目の前が広がる。真っ青な空に白い低い雲。緑の芝生にゆうゆうと大きな体を横たえている。「す、すごい」近づくと、仏様はとってもシアワセそうに満足そうに寝ている。
アラアラ、おこさないようにそっとね・・・。



のーんびり。ゆーったりいきましょう。

ああ〜ぜいぜい。すでに15時。ね、ねえメシでもくって涼もうか?と、
適当に立ち寄ったお店で、センミーを注文。(センミーしかなかった) ジュースをのんだり、次のルートを決めたり。
しかし、なんでそんなときでもお店のおじちゃんは ニコニコしているんだ?微笑みの国ってこういうことかな。 おじちゃんの娘と孫娘らしきひとと写真を撮ったりして のんびり過ごす。タイっていい国だなあ。平和だなあ。 つくづく感じる。

その後、きあがどうしても見たかったワットプラシーサンペットへ。 三基の墓がズンズーンとそびえたつ寺院だ。 昨日、かなり雨が降ったらしく石も地面もびちょびちょ。 ミカちゃんとわたしはめいめい、適当にちらばってのんびりすごした。 なぜか、立ち去れないのだ。
「ねえ、ここレジャーシートもってきて寝転がりたいよね」
「うん、おちつく〜。なんか眠くなって来たね」

1時間以上はあの墓の前に佇んでしまった。


観光客の姿が少ないのが意外。

さあ、最後は「ここからの夕陽が最高だよ」 教えてもらったワットプーカオトーンへ。 別名、黄金の山というらしい。地図でみるとここだけ離れてるけど、 まあ大丈夫よね〜〜。と漕ぎ出す 最初は気持ちよくこいでいたんだけど・・・きつい。 思いのほか遠くかんじるぞ。オイ。さらにケツが痛くなって来た。 テテテテ。半ケツで自転車を漕ぐ。 ワットプーカオトーンは、真っ白なピラミッドみたいで、 かなりデカい。100段くらいはありそうな急な階段をえっちらおっちら 登る。鳥のウンコがいっぱい・・・でも気にしない、気にしない。 イイカンジで夕陽が落ちる。どこまでも続く緑の稲の地平線。 濃い雲がびゅんびゅん動いている。 だーれもいないこの寺院の階段に座り、ぼんやりと オレンジ色に変わる景色をながめる。
・・・だめだ。だめだめ。この調子じゃタイが好きになってしまう。
いや、もう好きになってしまった。かもしれない。 ああ。好きになってはいけない人を愛したOLの気分。 だって、タイを好きになったら他の国にいけなくなりそうで こわいのです。やすくて、ちかくて、食べ物がおいしい。 他の国が色褪せて見えたらどうしましょ。


黄金の山、キレイすぎて恐い。ひと気もなし。

夜は、駅前の屋台でパンなどを買って食べた。 いやあ・・・一日よく運動した。これはアッという間に 眠れるぞ。あまりに汗をかいたのでカラダがかゆい。 今日はちゃんとシャワーを浴びて寝るとしよう。 突然のスコールで、アユタヤの夜はすこし涼しくなった。
この宿のおばちゃんは、下で一日中韓国語放送の テレビドラマを見ているみたい。 おばちゃん、どうしてひとりでこんなとこにいるの? さみしくないの? スコールの音と雷、ハングル語。
誰も宿泊客のいないこの宿に響き渡っている。
その音たちをBGMに、いつのまにか眠りについた。


■本日の出費
・バス(カオサン−駅近辺) 3.5B
・トゥクトゥク(駅近辺−ファランポーン) ひとり10B
・アユタヤ行きキップ 15B
・水 10B
・ドーナツ 10B
・タバコ 45B
・水 5B
・宿代 75B ・レンタサイクル(11時〜19時)30B
・遺跡入場料 30B×3ヶ所=60B
・屋台アイス 5B
・ジュース3個 23B
・センミー 10B 
・ココナツジュース 20B
・ジュース 10B
・パン4個 20B
・焼き鳥 5B
・ジュース10B



5月15日〜16日/5月17日〜18日/5月19日〜20日
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