トルコ出会い編




6月20日〜22日/6月23日〜25日/6月26日〜30日

1998年6月23日(火)ボドルム 

7:30起床というなんと健康的なお目覚め! 朝ご飯を食べながら、みんなと今後の予定を話す。 ヒラオカさん夫婦は、バスで3時間のエフェス遺跡へ。
3人組は、お昼すぎのバスを探して、地中海沿岸を南下。 ユミさんは、早朝イスタンブルにいく予定をやめ、 チャイハネにエッリビルをしに行くと宣言。
私はなんとなく昼から具合が悪くなりだす・・・ マズイ。朝からずっと下痢気味だし、日差しも強い。 ほっておいたら脱水症状パターンだなー、と思い、 みんなチャイハネに行ったけど、私は戻って 水をのんで昼寝。 ウーン、エーゲ海で泳ぐんだー、絶対泳ぐんだー、意地でも直してやるー。

チャイハネにて
またしつこくチャイハネ屋でエッリ。お前ら真剣すぎ
3人組のバスの時間が近づいてきたので、ユミさんとお見送りに。 「たのしかったよー」
「エアメールちょうだいね」

見送ったあともやっぱり具合が悪い・・・せっかく残ったユミさんを 一人にしてわるいけど、部屋に戻って寝る。 気弱になっていることに気がつく。なさけないったらない。

そんな私を気遣ってか、夕方、ユミさんが近くのチャイニーズレストランに 連れていってくれた。
「スープだけでも飲まないと!」
その好意に甘える。しかもおごってもらっちゃった・・・ 具合の悪いときは、人の親切が本当に芯まで染み渡るものですね。 おかげで、ちょっと元気になった、かな? 本当に胃もゲンキになったみたい。

ユミさんが深夜バスでえみこペンションを去ったあとは、 中庭でえみこさんとふたり、あれこれといろんな話をした。 えみこさんのダンナさんはとってもシャイで私が滞在中も一度も話せなかったけど、 誠実であたたかみのありそうな人で、優しいえみこさんとお似合い。
「日本できちんと生活していてこそ、旅が楽しいの。きあさんも、いい旅をしてね」
と心にしみるお言葉をいただく。 ふだん一生懸命働くから旅が面白い。確かにそうだよね。

小道
ペンション裏の小粋な道。南フランスみたい。行ったことないけど

そこで、いきなり停電。あいかわらずトルコは、というか海外は停電が多い。 懐中電灯を照らしながらおしゃべりしていると、いきなり トルコ人のおじさんと日本人男性が。
道に迷ってしまった日本人男性をわざわざ連れて来てくれたようだ。 その男性、Mさんは広島の人で、 レンタバイクでトルコを旅してるらしい。話を聞きながらおもしろそうと 言っていると「後ろに乗ります?」と誘ってくれた。
わあい!明日はMさんとタンデムツーリングだぞ!

本日の出費
●宿代1泊分 3,000,000TL
●昨夜の夕飯代 500,000TL
●ロカンタでレモネード 250,000TL
●チャイニーズレストラン 100,000TL(ユミさんが3,000,000TL出した)
●ドンドルマ (忘れた)







1998年6月24日(水)ボドルム〜セルチュク

体調が良くなったようです!ヨシ。これならエーゲ海にいけるかも! ヒラオカさん夫婦は、早朝4:00起きで、空港へ。ミラノへとんで ニューヨークに帰ると言ってたもんなあ。あいさつしたかったなあ。

で、今日はバイクで40分ほどのエーゲ海のスイミングポイント(?)へ。 Mさんが乗せてくれるというので、ありがたくノーヘルタンデム。 そう、トルコはメットなしでもOK。 まあ、事故ればおだぶつですが・・・
まずはMさんもえみこペンションに来る前に立ち寄ったという、 ギムシュルクへ。浜辺には西洋人がウヨウヨ体を焼いております。 浜の砂はきめが粗く、なぜか透明な小さな結晶みたいなものが混じってて不思議。 ここは、あくまでも見物で、(なんかイメージと違うと思いつつ) バイクで20分ほどの松林にかこまれたオルタケントへ。

でも、やはりここもイメージしてた「白い砂!青い海!」に程遠く・・・。 勝手なイメージだったんだろうなあ〜こんなもんか。 いちおう、ざぶんと浸かり、その透明度も満喫したけど、 これなら与論島の海のほうが100倍キレイだ と、そうそうに1時間くらいで引き上げる。 ツーリングの間の風景のほうがキレイで大満足。 Mさんとも、とても仲良く話せてよかった。純粋な人です、ホント。お互いいいたびしましょうね!

エーゲ海
Mさんに連れてってもらったエーゲ海の海岸

昼過ぎにMさんの出発を見送ったあと、オトガルへ行って、 夕方出発、セルチュク行きのバスのビレットを購入。 とうとうボドルムともお別れなわけで、ちょっぴり寂しい。 おもいきり西洋リゾートに染まった町だけど、 人はとてもあたたかい。ありがとうボドルム。エミコさん、手紙かきますね。 17:00、バスはボドルムを出発。20:30、セルチュクのオトガルに到着。

この街には、エミコペンションまでわざわざ見学に来て、 ぜひ自分の宿と協力し合いたいと申し出た、 トルコ人オーナーのゲストハウスがあるらしく 用意されていた名刺をえみこさんにもらい、 あらかじめ電話で連絡してもらっていたのだ。
迎えに来たのはジミー。大阪とオーストラリアに留学していたことがあるという。 宿の名前は「ホテルアルテミス」。あらま!こぎれいな宿。

あとで地球の歩き方みたら、ちゃんと載ってるじゃないの。あ、そうなのね。 そこにはジミーのおじさん、デビッドがマネージャーをしていて、 おかたいことはデビッド、客引きなどはジミーと分担が決まっているらしい。 えみこさんから、ここの宿代が6ドル前後とも聞いていたので、それくらいなら 全然OKだと即決(結局8$だったんだけど)。シーツは清潔、ロビーにはテレビやビデオも完備。 お湯シャワーもバッチリ。 30分3ドルと高いけど、インターネットブースもある。 ここは結構オススメかも!中庭で食事が楽しめるしね。

ホテルアルテミス
アルテミスのロビー。なかなかしゃんとしてる

とにかくおじさんのデビッドとウマがあった私。 とてもとても優しい近所のおっさん感覚みたいにしゃべれる人で、
「きあ、もっとたべなきゃだめだ!」
「きあ、お前は結婚しないのかい?」
「きあ、ラク(にごり酒みたいなトルコ名物の酒)を飲むか?よしよし」

となにかと世話を焼いてくれるのだ。 デビッドおじさんの優しさにワケがあるのは、明日知ることになる。

※その後、モロッコ行きの機内で知り合った大学生にここを教えたら実際訪ねてくれ、 ジミーからステキなもてなしを受けたとの報告をいただく。さらに、ジミーはその子 に私への手紙まで託してくれた。残念なことにその手紙によると、このGHにはもう デビッドはいないらしい。
 

本日の出費
●ボドルム−セルチュク バス代 1,500,000TL
●昼飯(パンと水) 200,000TL
●タバコ(セーラム2個) 550,000TL
●電話代(ボドルム−イスタンブル5分くらい)150,000TL







1998年6月25日(木)セルチュク(エフェス)

朝、部屋のカギが開かなくなったのにはビックリ! お食事つくってくれるオバチャンが気づいてくれて助かったけど、ガチャガチャノブをまわしても あかず朝からパニックで変な汗をかいてしまいいきなり疲れてしまう始末。
さーてトルコに来たらやっぱ、なにをおいても遺跡! その中でもエフェスは最も大きく、 最も保存状態がいいことで知られています。さっそく遺跡見に行くぞ!

図書館を見上げて
遺跡と空。まるで絵。

・・・・すごい、絶句。こんな遺跡が間近で見られるなんて! フランス人、アメリカ人、イタリア人と観光客にまみれながらの見物。 セルフタイマーでバシバシ映す私の姿はかなりみっともないかも。

そのあと、宿近くの教会跡地に行って、遺跡の上に腰掛け、 エアメールを書いた。風は涼しく、静かなので1時間ほどボーッ。 ここ、聖マリア教会跡はエフェスほど大きくもなく、 観光客も少ないので、のんびりにはうってつけ。 ただ門の前の絨毯屋がしつこいけどねー。

トイレだよ
公衆便所跡でセルフタイマーかけるなよ自分

げきじょー
円形劇場。日差しの加減のせいでいまいち

それからデビッドとハマムにでかけ、水着姿でひとっ風呂(?)浴びた後、 ひとりでご飯を食べにいく。 とにかく羊ばかりで、鶏肉に飢えていた私。 鶏肉専門レストラン、ほんとーにおいしかった!
今夜22:30の深夜バスでイスタンブルに戻るので、 寂しいけどこの宿ともお別れ。
夕方から、ずっとロビーでデビッドとお話してたら、友人2人がやってきた。 とにかく、ここにはジミーやデビッドの友人がいつもやってくる。 ふたりの人柄かな?それともみんなヒマなん?
ひとりはトルコ人A氏、もうひとりはドイツ人で舞台装置エンジニアなるものを生業としているそうで、4人で楽しい会話が弾む。 夕食も4人、ラクやウィスキーもだしてガンガンみんないく。英語が母国語じゃないのでラク! いやあ、楽しいなあ、わははは。飲めないのにテンションが高まる私。 そのうち、カタコトの英語が話せる友人A氏、酔いがまわってきたのか 「デビッドにはナイショだよ」といってこんなことを話してくれた。

おしろ
エフェス遺跡周辺の何かお城ぉ〜(えへっ忘れた)

デビッドには娘さんがいたらしい。 しかし、その娘さんは19歳の頃、事故か病気か わからないけど(英語理解力不足)亡くなったとのこと。
「同じ年くらいの女性に、自分の娘の姿を重ねてみてることが多いんだよ、デビッドは」
・・・・そうか、そうだったのか。デビッドの優しさはそこにあったのか。

その夜、バスはゆっくりとセルチュクの街を後に、北へと走り出す。わずかな思い出をのせて。 明日の朝はトルコの旅最終目的地、ふたたびイスタンブルだ。


本日の出費
●セルチュク−イスタンブル バス代 3,000,000TL
●エフェス遺跡入場料 1,000,000TL
●聖マリア教会跡入場料 400,000TL
●おみやげ(スパイスセット4つ) 1,000,000TL
●エフェス−セルチュク間タクシー 750,000TL(1,000,000TLを強引に値切る)
●アルテミスホテル宿代 2,200,000TL
●ネット接続料(30分) 3$
●昼飯代(ピラウ400,000TL、スープ250,000TL、水150,000TL、ドンドルマ300,000TL)
●切手 175,000TL
●ハマム 1,500,000TL(足がでた1,000,000TLはデビッドがだした)







6月20日〜22日/6月23日〜25日/6月26日〜30日
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