リース:……そういえば、材料が買えないってティナが言ってましたね。 
        
        ガルフ:まあ、目の前にあんなでかい店を構えられてるだけでも十分に嫌がらせだと思うがな。 
        
        メリッサ:ガルフ。それよりもティナが私たちの所に来たわけを、最初に話した方がいいんじゃないかしら? 
        
        ガルフ:状況でわかるだろう。
        
        GM:だぁね。ユイファは寂しそうに微笑んでティナの頭を撫でてる。 「……実は、ガーナンの店から圧力を受けまして、満足な食材を集めることもできないのです。前大会優勝者であるガーナンにはそれだけの力がありまして……店は半ばお得意様だけの一見お断り状態にしてあるんです。お客様に出せる満足な量が作れませんので」
        
        スパイク:だろうな。こんなクズ食材を『料理』に変えるには、相当な時間がかかるだろうしなぁ。 
        
        メリッサ:まぁ、そういうわけで、ティナは凄く心配しているんですよ。特に大会について。 
        
        
        GM:「ええ……。そのために今度の大会で頑張ろうと思っていたのですが、まさかガーナンまであのユリクラウスを手に入れていたとは……」 
        
        
        メリッサ:その「ユリクラウス」って、一体何なんですか?
        ガルフ:そうだ。それが知りたかったんだ。ユイファさん。そのユリクラウスというのはなんなんだ? ティナの説明ではどうもよくわからなくてな。
        
        GM:「その言葉には二つの意味があります。一つは木の実の名前としてのユリクラウス。そしてもう一つは神獣としてのユリクラウスです。その木の実、神獣どちらも『ユリクラウス』と呼びます。ユリクラウスは細身のサイのような生き物でして、木の実の『ユリクラウス』しか食すことのできない生き物なのです」 
        
        
        メリッサ:神獣……。
        ガルフ:そういうことか……。
        リース:ああ、なるほど(納得) これで『ユリクラウスがユリクラウスを食べる』って意味がわかりました。
        スパイク:共食いじゃなかったなー(笑)
        リース:そうですね(笑) えっとユイファさん。「ユリクラウスがあれば」……ってティナは言ってましたけど。そんなに美味しい物なんですか? 
        
        
        GM:「ええ。ユリクラウスの木の実は非常に生命力が強くて、どんな調理法にも耐える素材なのです。ですから、様々な料理人の望みをかなえてくれる食材と言えるでしょう」
        
         リース:そんなにすごい食材なんだ……。
        スパイク:食ってみたいもんだな。
        リース:それを前大会優勝者のガーナンが手に入れてしまったんですよね……う〜ん。
        
        メリッサ:(独り言)その神獣から、命の源であるものを手に入れる……ガーナンはどうやって手に入れたのかしら? 
        GM:「なんでも有名な冒険者から大金で購入したとか……。もともと食材には金に糸目をつけない男ですから」
        メリッサ:有名な冒険者? なんか気になりますね……。
        
        スパイク:しっかしそんなに採りにくいもんなのか? 聞いてるかぎりじゃ、その木を見つければ採れそうだがな。
        GM:「なんでも、神獣ユリクラウスにはそのユリクラウスの木を隠す能力があるらしく、めったに採れる代物ではないのです」
        ガルフ:要はそのユリクラウスを手に入れるのが肝心なんだな……。ところで、俺たちがここに来た理由はわかるか?
        GM:「ええ。この子が(ティナの頭を優しくなで)皆さんに無茶をおっしゃったのでしょう?」
        ガルフ:まあ、そういうことだな。そして俺たちはあんたを手伝いたいと思ってる。少なくとも……俺以外はな(苦笑)
        
        スパイク:手伝わせてくださいぃ〜〜〜!(陶酔)
        
        ガルフ:ってことだ(笑)
        メリッサ:ガルフ。あなたは力を貸してあげたいと思わないの? 
        ガルフ:真っ先に金の話をした俺は、純粋に手伝いたいんだとはおこがましくて言えない。そういうことさ(苦笑)
        メリッサ:なぁんだ、そんなこと。簡単よー。にこっと笑って、ティナに「おにいちゃんにも手伝わせてくれないか?」っていえばいいのよ(笑)
        ガルフ:……(照れたらしく、ぷいっとそっぽを向く)
        メリッサ:(照れたガルフを見て)くすくす……おにいちゃんも手伝ってくれるって。良かったね。
        
        GM:「うんっ♪(にっこり)」で、ティナは喜んでいるんだけど、ユイファはすまなさそうな顔をしてこう言ってくるよ。「しかし、私には皆さんを雇えるような余裕は……」
        スパイク:のーぷろぶれむ!! あの料理が食えるだけで結構ですぅ〜〜〜〜!
        メリッサ:あんたは逆に極端過ぎ!!(笑)
        リース:ス、スパイクさん……ほんっとに美味しいものが好きなんですね(笑)
        スパイク:うむ。美味しいものは大好きだぞ(笑)
        ガルフ:そうだな。前金として大会までの食事。成功報酬として、大会に優勝した暁には賞金の一部をもらう。こんなとこでどうだろう?
        
        GM:ユイファさんは意外そうだよ。なにせ破格の条件だからね。 「優勝できるとは限りませんが……それでよろしいのですか?」
        
         リース:ええと、僕は構いませんけど……。
        メリッサ:ん(こっくり)。もとより引くつもりはないので、報酬の件はそれでいいです。
        ガルフ:……特に異論はない。それでいい。
        スパイク:甘いねぇ(にやり)
        ガルフ:自覚はしてるさ(苦笑)
        
        GM:ユイファはふかぶかとお辞儀するよ。「……よろしくお願いします(ぺこり)。……実は、私たちがユリクラウスを手に入れる方法が一つだけあるんです。妻が……フェンアラーが一頭のユリクラウスと友達なんです。気まぐれなユリクラウスが、うまく出てきてもらえれば取引できるかもしれません」 
        
        
        メリッサ:取引?……ということは対価が必要? 神獣に対する対価って?
        スパイク:「余はカハ平原産の牧草が食べたいぞよ〜〜」とかか?(笑)
        
        GM:「まぁ、お願いして分けてもらうということです」 フェンアラーもおっとりした口調でこう続けるね。「ちゃぁんとお願いすれば、わけてくださるんですよ」
        リース:ええと、そのユリクラウスはこの辺りに住んでいるんですか? 
        
        GM:「ここから三日ほど行ったところにある森です」
        
        
        
        GM:さて、ここで皆さん冒険者レベル+知力ボーナスでチェックしてみて。 
        
        ガルフ:ん? なんのチェックだ? 11だが。
        メリッサ:同じく11だけど、なんでしょう? 
        GM:んじゃガルフとメリッサは気づいたか。店の外に気配――それも、敵意。 
        
        メリッサ:ん?(ガルフに目配せします) 
        ガルフ:……料理関係のさいころじゃないとイマイチ走らないな(苦笑) 
        
        メリッサ:気づけばおっけーでしょう(笑) 
        スパイク:俺もふるわねぇなぁ。今度から「料理っ!」って叫びながらサイコロ振ろう(笑) 
        
        
        メリッサ:さりげなく武器を引き寄せつつ、他の2人も目で合図。
        ガルフ:手元のフォークを投げつける。 
        スパイク:(目線を受け取り)……素早く手にもってたスプーンを投げるっ! 
        
        メリッサ:って……スプーンかよ……(苦笑)
        スパイク:今もってたのリゾット食べたこのスプーンだけだしぃ(笑) 
        メリッサ:立ち上がり、武器を手に入り口にダッシュ。 
        
        GM:すると、一匹のカラスが未練がましそうに「カァ!」と鳴いて飛び立った。 
        ガルフ:カラスか……。 
        メリッサ:外に出て、周囲を確認します。 
        GM:誰もいない。で、カラスなんだけど。どう見てもただのカラスじゃなかったね。なんていうか、人間臭かった。
        リース:(反応遅れ気味で)……カラス?……一体なんだったんでしょう? 
        
        メリッサ:もう外には誰もいないわ……。店に入ろう。
        
        ガルフ:投げたフォークを拾って、メリッサ同様周囲を確認。 
        スパイク:あーガルフ、俺が投げたスプーンも頼むわ(笑)
        ガルフ:あのな(笑) まぁ、構わんが……。
        スパイク:ふむ。どーやら、ゴミじゃなくて情報をあさくるカラスみたいだな。 
        
        リース:……そうか。もしかして使い魔……ですか。
        スパイク:だろうなー。どうみたってただカラスがとまってたってな感じには見えなかったしな。
        
        GM:「(少し悲しそうに)それだけ、今度の大会が重要ということです……ああいった偵察はしょっちゅうですよ」 とユイファさん。
        ガルフ:……早めに動いたほうがよさそうだな……。
        メリッサ:そうね。これからやることを整理しましょう。で、即行動。 
        
        
        
        GM:さっきフェンアラーが言ったように、ユリクラウスはこっから東へ三日ほど行った森にいるらしい。んで、すぐ出発する? 
        ガルフ:俺たちが、ユリクラウスのところに向かうことは知られてしまったな。 
        
        リース:……そうですね。後をつけられるかも……。
        
        メリッサ:まずは、そのユリクラウスの所に行って、分けて貰う……これに片道3日。往復で6日。料理大会までの残された日数は? 
        
        GM:10日だね。
        メリッサ:んっと……今日を入れて?
        GM:そそ。
        
        メリッサ:それと、ガーナンのお店の偵察は必要か否か?
        スパイク:俺は否だと考える。敵がどう動くのか見張っても、こっちの手ごま(ここでは食材)が増えるわけじゃないしな。
        ガルフ:必要ないな。そんな時間があったらとっととユリクラウスのとこに向かったほうがいい。
        リース:ユリクラウスが住んでいる場所を知っている人って多いんでしょうか? 
        
        GM:「いえ、フェンアラーしか知らないと思いますが……あのカラスを見るとそれも疑わしいですね」 
        メリッサ:じゃ、明日にでも出発するとして、残り9日。大会に備えるための日数も必要ですよね? 
        
        GM:「そうですね。森で食材を集めるとして、それを調理加工するのに三日あれば十分です」 
        
        メリッサ:明日出発してもギリギリってところね……。とりあえず今は昼過ぎですよね? 皆さん、片道3日の携帯食料等持ってますか? 
        
        スパイク:う。もってない(笑) 
        ガルフ:大会までの食事は契約に入ってるだろう? 
        スパイク:なるほど。弁当はユイファさんたち持ちか……ってなわけにもいかんだろ(笑) 旅の準備してくるよ。 
        
        ガルフ:まったく持っていないのはどうかとは思うがな(笑) 
        GM:ある程度の準備(食料とその他こまごまとしたもの)をそろえるつもりなら、50ルクス減らしてね。 
        メリッサ:思い出した……超カツカツの生活だったんだ……(汗)減らします……しくしく……。
        スパイク:俺も買ってこようっと。 
        リース:旅の道具はある程度あったけど、食料は買ってなかったような……50ルクスですね。残り105……まだ、大丈夫かな。 
        
       
      
      ■GMの独り言
         事実上報酬は食事のみ。そんなこのパーティの『甘いところ』がとても有り難い今日この頃(笑)
         いやー、ガルフまでこの条件を飲むんだからなー。基本的に甘い子だねぇ。まぁ、スパイクはメシさえちらつかせておけばよかろ。
         チャットでのセッションは、半ば『なりきり』的なプレイスタイルになりがちです。顔が見えないので演じることができやすく、またチャットのレスポンスでは余計なボケツッコミを言ってる暇がないようで(笑)
         まぁ、おかげで私もティナをどーにかこーにか演じれてるわけですが……。