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第七話『奪われたユリクラウスの木』

リース:とりあえず、ユリクラウスの様子が見たいです。あと……スパイクさん。倒れた短剣使い人の応急手当をお願いします。
スパイク:おいよっ。ほれ、一ポイントだけぎりぎりの復活を俺に見せろー。(コロコロ)とりあえず活は入れておいた。
ガルフ:ユリクラウスに回復魔法は効くかな? まあ、やるだけやってみてくれないか?
リース:効けばいいんですが……ユリクラウスにキュアーウーンズを試みます。発動判定。(コロコロ)成功してますけど……。
GM:んじゃ、リースは精神抵抗して。目標値は12。
リース:精神抵抗ですか?(コロコロ)13で成功です。
GM:なにかごっそりともっていかれそうな感覚を受けた。精神力を1点、余分に消費しておいて。
リース:なんだか……いつもより疲れたけど……。効いています?
GM:効いた様子がないねぇ。例えるなら焼け石に水って感じ。回復として働いてるけど、余りに微量で効果を成さないって感じ。
リース:……今の僕の力じゃ、駄目か……。どうしましょう……?



GM:ティナはユリクラウスの様子を見て、ガチガチと振るえている 。「そんな……木が……木がない……」
メリッサ:木?
GM:「木が……命の……あれが……」と、ティナはガタガタと振るえながら半ば放心状態だね。
メリッサ:木? 命……? ティナ、どうしたの?
ガルフ:どうもイマイチ要領を得ないな。依頼人(ユイファとフェンアラー)たちはどこだ……?
GM:んじゃ、ティナの様子が気になる人は、セージ+知力ボーナスでチェックしてみて。これは+2ボーナスを上げよう。
メリッサ:はいはい。チェック。(コロコロ)10。あ、さらに+2?12でしょうか。
GM:セージもってたっけ? ないなら、その数字であってる。
メリッサ:でも、知力ボーナス足すんでしょ? いくらなんでも……知力ボーナス+0では……。
GM:んにゃ、セージ技能がない場合、知力ボーナスは足せないの。
メリッサ:あ、そか。了解。

ガルフ:平目+2で振ればいいのかな?(コロコロ)10だ。
GM:分からないねぇ。ティナがなにをそんなに怯えているのか。
スパイク:(コロコロ)ち、俺もわからねぇ。ティナが言ってた言葉が気になるんだよな……木がどーのこーのってのが……。
メリッサ:ティナ……一体どうしたの? ちゃんと言ってくれなきゃ分からないよっ。
ガルフ:木がないと、どうなるんだ?

 ティナのうわ言のような言葉に要領を得ず、悩み始めるグルメパーティ

GM:んじゃおっとりがたなでユイファとフェンアラーご夫妻が駆けつけてくる。んで、フェンアラーが珍しく驚愕に目を見開いている。「木が……そんな……!」
スパイク:また木か。一体どういうことだよ?
リース
:ええと、僕もセージで振って良いですか?
GM:どぞ。+2のボーナスをあげよう。
リース:では、(コロコロ)16です。

GM:お。分かるよ。ユリクラウスという言葉には、木と動物という二つの表現があることはフェンアラーさんに聞いてたよね? んで、これってどっちが欠けてもその存在を保てないんだよ。つまり、人間で言えば身体はあるけど心臓は抉り取られたような状態なわけ。 五体満足ではあるけど、生命活動を維持する手段がこのユリクラウスの子からは奪い取られた状態なの。

メリッサ
:それって……大変じゃないの!
GM:大変だねぇ。
リース:……酷い。誰かが取っていったのか……。とにかくみんなに教えます。
ガルフ:……なるほど。
GM:「でも……一体どうやってユリクラウスから『ユリクラウスの木』を奪いとったんだ……? 木を媒体とする転移術を持つユリクラウスにとって、その彼らから木のみを奪うなんて手段は、私には想像もつかない」とユイファは言ってるね。
リース:何か方法があるんじゃないでしょうか……?
ガルフ:手段は分からんが、誰が取っていったのかはこいつ(短剣使い)が知ってるんじゃないか?
スパイク:んだな……おら起きろ短剣使い。指一本ずつ爪剥がされたくなかったら、知ってること洗いざらいゲロしやがれ(ドスの効いた声)
GM:「く……が……く……き……貴様……等……こんなことをして、タダで済むと思っているのか……?」
ガルフ:さあ? どうかな。とりあえず、自分の身を心配したらどうだ?(ダガーを爪の間にスッと差し込むそぶりをする)
GM:「ひ……っ!」と、一瞬驚きますが気丈に睨み返し、「や、やめろ! お前らがやってることは犯罪だぞ!? 分かってるのか!?」
ガルフ:犯罪? では、ユリクラウスにやられて弱っている俺にトドメをさそうとしたお前らの行為は犯罪じゃないのか?

スパイク:愚かな……メリッサ(指ぱっちん)
メリッサ:アックス構えます(めっちゃ素)
GM:「(びくぅ!?)う……く……ひ……た、助けて……」

リース:あう……確かに酷いことをした人かも知れないけど……あんまり酷いことは……。
スパイク:リースにゃ悪いが、俺やガルフはどっちかっつーと短剣使い側なんでな。しゃべらねぇんなら、加減する気もねぇよ。
GM:「ひぃ!?」
リース:……知っていることを話してもらえませんか?

ガルフ:リース……雰囲気を察しろ。(小声で)フリだけだ。ティナたちの目の前で実際にやるわけにはいかんだろ?
リース:……(小声で)あ、はい。分かりました。
GM:ティナはフェンアラーに抱かれて半分放心状態みたい。
ガルフ:なら手加減はいらないか。
リース:あうあうっ(笑)



『グルメパーティ流、尋問術』

ガルフ:あらいざらい話せば、助かるかもしれんぞ?(ダガーを指先から首のほうへスッと)
GM:「雇い主がいるんだ! さっきの二人! あいつらと一緒に俺達を雇ったやつが! それに言われた通りにしただけなんだよ!!」
ガルフ:雇い主? 詳しく話せ。
GM:「へ……そう簡単に――」
スパイク:メリッサ(指パッチン)
メリッサ:斧振り上げます(素)
GM:「ひぃ! く、詳しくはしらねぇ! ただカラスをいつも肩に乗せてる魔法士だ! いつもフードを深くかぶってて顔もわからねぇ!!」

ガルフ:……どうやって<ユリクラウスの木>を獲ったんだ?
GM:「か、簡単に喋ると……お、思ってンのかよ?」
スパイク:メリッサ(指パッチン)
メリッサ:斧振り下ろそうとします(素)
GM:「(びびくぅ!?)しらねぇよ! <カラス>の言われたタイミングでユリクラウスに近づいて、木を切っただけだ! あいつがなにをどうやったかなんて、俺にはわからねぇ!!」

ガルフ:……メリッサの斧が、一番怖いかもしれんな(ぼそっと)
メリッサ:言わないで。ちょっぴり自覚はしてるの(笑)
リース:確かに一回やられれば、嫌でも恐怖が身に染み付きますね(笑)
メリッサ:うみゅー。言わないでくり……。
ガルフ:しかし魔法、か。やっかいだな。とにかく、その木を取り戻さないとこのユリクラウスは死んでしまうんだな?
GM:「そうです。ユリクラウスにとって、木は生命線ですから」とフェンアラーが答える。
リース:肩にカラス……。やっぱり、あの時のカラスは……。
ガルフ:見られていたんだな。ただのカラスじゃあないとはおもっていたんだが……。
スパイク:ってことは、さっきの二人を逃がしたのまずったかな?
ガルフ:さっきの二人のところなら、こいつが案内してくれるだろう。だが、その先は望み薄かな?
スパイク:とりあえず追うか?
ガルフ:依頼人たちと、このユリクラウスはどうする?
GM:ティナはユリクラウスのそばから離れないね。「私、この子(ユリクラウス)を見てる……!」
リース:……怪我のこともありますし、あまり長くは持たないでしょうね……どうにかしないと。
GM:「(娘を見て)私達は、このユリクラウスの子を見ています。ユリクラウスの木、どうかよろしくお願いします」とユイファは言うよ。
リース:……あの人達がすぐに戻ってくるとは思えませんし、ここはユイファさん達に任せて追いかけましょう。
ガルフ:決まりだな。では、連中を追うとしよう。
スパイク:おら立て短剣使い!! 案内しろ! 死ぬ気で走れ! 死ぬ気で走らねぇと俺が殺す!!
GM:「ケッ……」と、短剣使いはふて腐れてます。
スパイク:メリッサ(指パッチン)
メリッサ:斧を喉元に持っていきます(素)
GM:「ひぃ!? わ、分かった! 行くよ! 行けばいいんだろ!?」
スパイク:始めから素直に聞いておれば、メリッサの恐怖を味あわずに済むものを。愚かな。
メリッサ:あの……スパイク? そろそろやめてくんない? 私、一応女の子……(笑)



ガルフ:リース、すまないがもう一度回復魔法をかけてくれないか? まだちょっと、わき腹からの血が止まらないんだ……。
リース:あ、はい。……これで打ち止め。ガルフさんにキュアーウーンズ。発動判定。(コロコロ)発動。回復量は(コロコロ)6点回復です。
ガルフ:だいぶラクになった……すまない。
メリッサ:その子をお願いね。守ってあげてティナ。
GM:「うん……」ティナはこっくりと頷きます。


■GMの独り言
 恐るべし、グルメパーティ流拷問術(笑)



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